通所リハビリテーションの加算は、居宅サービスのなかでもとくに「併算定できない組み合わせ」が多いサービスです。単位数の大きいリハビリ関連加算が3つあって互いに排他、さらに令和6年度改定で新設されたリハビリテーションマネジメント加算(ハ)は、栄養と口腔の加算まで止めてしまいます。1つ選ぶと2つ取れなくなる、という構造を把握していないと、単位数の大きいほうを取り逃します。

この記事では、指定居宅サービス介護給付費単位数表(平成12年厚生省告示第19号)の「通所リハビリテーション費」の条文を軸に、加算・減算を漏れなく一覧化しました。あわせて、介護予防通所リハビリが月額包括でまったく別の加算体系になっていること、そして令和8年6月1日から処遇改善加算に新区分(Ⅰ)ロ・(Ⅱ)ロが加わったことまで扱います。筆者は理学療法士16年目・介護支援専門員です。

この記事でわかること
  • 通所リハビリの加算・減算の全体像(告示の条文順の一覧表)
  • 通常規模型・大規模型と7つの時間区分の基本報酬
  • 令和6年度改定で大規模型(Ⅰ)(Ⅱ)が1本に統合されたこと
  • リハマネ加算(ハ)が栄養アセスメント加算・口腔機能向上加算を止めること
  • 短期集中個別・認知症短期集中・生活行為向上の3加算が三すくみであること
  • 短期集中系を算定していた人には生活行為向上リハが原則算定できないこと
  • 同一建物減算94単位でも、送迎が必要と認められれば減算されないこと
  • 介護予防通所リハビリは月額包括で、加算の顔ぶれが大きく違うこと
  • 要支援だけにある一体的サービス提供加算480単位
  • 令和8年6月から処遇改善加算に(Ⅰ)ロ・(Ⅱ)ロが新設されたこと
ちびウルフちびウルフ

リハマネ加算(ハ)って793単位もあるんですよね。とりあえず取ればいいのでは?

リハウルフリハウルフ

そう単純ではありません。(ハ)を算定すると栄養アセスメント加算50単位と口腔機能向上加算(Ⅰ)150単位が算定できなくなります。(ハ)はリハ・栄養・口腔の一体的取組を包括評価した加算だからです。個別に積み上げたほうが有利なケースもあるので、計算してから決めてください。

通所リハビリの加算・減算一覧【早見表】

指定居宅サービス介護給付費単位数表「通所リハビリテーション費」の条文順に並べました。要介護(通所リハビリ)と要支援(介護予防通所リハビリ)で体系がまったく違うため、要支援は後半で別に扱います。

項目単位数頻度
感染症・災害による利用者減の加算所定単位数×3/1001回
理学療法士等体制強化加算(1〜2時間のみ)30単位1日
延長加算(8時間以上〜14時間未満)50〜300単位1日
リハビリテーション提供体制加算12〜28単位1日
中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算所定単位数×5/1001日
入浴介助加算(Ⅰ)/(Ⅱ)40単位/60単位1日
リハビリテーションマネジメント加算(イ)560単位/240単位1月
リハビリテーションマネジメント加算(ロ)593単位/273単位1月
リハビリテーションマネジメント加算(ハ)793単位/473単位1月
 └ 医師が利用者・家族に説明した場合+270単位1月
短期集中個別リハビリテーション実施加算110単位1日
認知症短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ)240単位1日
認知症短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅱ)1,920単位1月
生活行為向上リハビリテーション実施加算1,250単位1月
若年性認知症利用者受入加算60単位1日
栄養アセスメント加算50単位1月
栄養改善加算200単位月2回まで
口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅰ)/(Ⅱ)20単位/5単位1回
口腔機能向上加算(Ⅰ)/(Ⅱ)イ/(Ⅱ)ロ150/155/160単位月2回まで
重度療養管理加算100単位1日
中重度者ケア体制加算20単位1日
科学的介護推進体制加算40単位1月
退院時共同指導加算600単位退院につき1回
移行支援加算12単位1日
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)/(Ⅱ)/(Ⅲ)22/18/6単位1回
介護職員等処遇改善加算所定単位数×70〜111/1000
高齢者虐待防止措置未実施減算所定単位数×1/100
業務継続計画未策定減算所定単位数×1/100
同一建物減算−94単位1日
送迎を行わない場合の減算−47単位片道

出典:指定居宅サービス介護給付費単位数表 通所リハビリテーション費

通所リハビリの基本報酬|通常規模型と大規模型

基本報酬は事業所規模2区分 × 時間区分7段階 × 要介護度5段階で構成されます。令和6年度改定で、従来の大規模型(Ⅰ)(Ⅱ)が「大規模型」1本に統合されました。

所要時間通常規模型(要介護1/要介護5)大規模型(要介護1/要介護5)
1時間以上2時間未満369/491単位357/475単位
2時間以上3時間未満383/612単位372/591単位
3時間以上4時間未満486/842単位470/816単位
4時間以上5時間未満553/957単位525/912単位
5時間以上6時間未満622/1,120単位584/1,053単位
6時間以上7時間未満715/1,290単位675/1,224単位
7時間以上8時間未満762/1,379単位714/1,300単位
1〜2時間の短時間型には専用の加算がある1時間以上2時間未満の区分に限り、配置基準を超えてPT・OT・STを専従かつ常勤で2名以上配置している事業所は1日30単位を加算できます(理学療法士等体制強化加算)。短時間リハに特化した事業所を評価する加算で、他の時間区分では算定できません。詳細は理学療法士等体制強化加算とは?要件・単位を徹底解説【通所リハ・令和6年度】へ。

リハマネ加算(ハ)は栄養・口腔の加算を止める

この記事でいちばん注意していただきたい部分です。リハビリテーションマネジメント加算は令和6年度改定で(ハ)が新設され、3区分になりました。

区分同意日の月から6月以内6月超
リハマネ加算(イ)560単位/月240単位/月
リハマネ加算(ロ)593単位/月273単位/月
リハマネ加算(ハ)793単位/月473単位/月
医師が利用者・家族に説明した場合+270単位/月(上記に上乗せ)

(ハ)はリハビリ・栄養・口腔の一体的取組を評価する区分です。だからこそ、告示は次のような排他関係を定めています。

「ただし、次に掲げるいずれかの加算を算定している場合においては、次に掲げるその他の加算は算定せず、注15又は注18(1)若しくは(2)(二)を算定している場合は、リハビリテーションマネジメント加算(ハ)は算定しない。
(指定居宅サービス介護給付費単位数表 通所リハビリテーション費 注10より引用)

注15は栄養アセスメント加算、注18(1)は口腔機能向上加算(Ⅰ)、注18(2)(二)は口腔機能向上加算(Ⅱ)ロです。逆向きにも制限がかかります。

  • 栄養アセスメント加算(注15):リハマネ加算(ハ)を算定している場合は算定しない
  • 口腔機能向上加算(注18):リハマネ加算(ハ)を算定している場合は(Ⅰ)および(Ⅱ)ロを算定しない
どちらが得か計算してから決める(ロ)593単位+栄養アセスメント50単位+口腔機能向上(Ⅰ)150単位×2回=943単位。一方、(ハ)単独なら793単位口腔機能向上加算を月2回算定できる利用者では、(ロ)+個別加算のほうが上回ることがあります。ただし口腔機能向上加算は3月以内の期間に限られるなど条件が違うため、利用者ごとに期間まで含めて比較する必要があります。

リハマネ加算の要件そのものは通所リハビリテーションのリハビリテーションマネジメント加算とは?単位数と算定要件を解説【令和6年度】で扱っています。

3つのリハビリ加算は三すくみ|同時には取れない

通所リハビリには単位数の大きいリハビリ関連加算が3つありますが、互いに併算定できません

加算単位数算定できる期間
短期集中個別リハビリテーション実施加算110単位/日退院(所)日または認定日から3月以内
認知症短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ)240単位/日退院(所)日または通所開始日から3月以内
認知症短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅱ)1,920単位/月退院(所)日または通所開始日の属する月から3月以内
生活行為向上リハビリテーション実施加算1,250単位/月利用開始月から6月以内

告示の排他関係を整理すると次のとおりです。

  • 短期集中個別リハ(注11):認知症短期集中リハまたは生活行為向上リハを算定している場合は算定しない
  • 認知症短期集中リハ(注12):(Ⅰ)と(Ⅱ)は併算定不可。短期集中個別リハまたは生活行為向上リハを算定している場合は算定しない
  • 生活行為向上リハ(注13):短期集中個別リハまたは認知症短期集中リハを算定している場合は算定しない

生活行為向上リハには「過去に算定していた場合」の制限もある

生活行為向上リハビリテーション実施加算には、他の2つにはない追加の縛りがあります。

「また、短期集中個別リハビリテーション実施加算又は認知症短期集中リハビリテーション実施加算を算定していた場合においては、利用者の急性増悪等によりこの加算を算定する必要性についてリハビリテーション会議により合意した場合を除き、この加算は算定しない。」
(同 注13より引用)

「算定している」ではなく「算定していた」——過去形です。退院直後の3か月間に短期集中個別リハ(110単位/日)を算定していた利用者について、その後に生活行為向上リハ(1,250単位/月)へ切り替えることは、原則としてできません。例外はリハビリテーション会議で急性増悪等を合意した場合だけです。

最初にどれを選ぶかで半年が決まる退院直後の利用者に対して、3か月の短期集中個別リハ(110単位×週2回×3月で約2,860単位)を選ぶか、6か月の生活行為向上リハ(1,250単位×6月=7,500単位)を選ぶかは、後から切り替えられない選択です。利用開始時のアセスメントで、どちらの枠組みで支援するかを決めておく必要があります。

各加算の詳細は短期集中個別リハビリテーション実施加算とは?要件・単位を徹底解説【令和6年度】通所リハビリテーションの生活行為向上リハビリテーション実施加算とは?要件を解説をご覧ください。

その他の加算|体制・栄養口腔・退院連携

リハビリテーション提供体制加算(12〜28単位)

令和6年度改定で新設された加算で、所要時間に応じて単位が変わります。

所要時間単位数
3時間以上4時間未満12単位/日
4時間以上5時間未満16単位/日
5時間以上6時間未満20単位/日
6時間以上7時間未満24単位/日
7時間以上28単位/日

3時間未満の区分には設定がありません。1〜2時間の短時間型は理学療法士等体制強化加算(30単位)、3時間以上はリハビリテーション提供体制加算、という住み分けになっています。

入浴介助加算(Ⅰ)40単位・(Ⅱ)60単位

(Ⅱ)は医師・PT・OT・ST等が利用者の居宅を訪問し、浴室環境を評価したうえで、個別の入浴計画にもとづき自宅での入浴の自立を目指す場合の区分です。詳細は入浴介助加算(Ⅰ)(Ⅱ)の違いと算定要件|通所リハビリ徹底解説で扱っています。

中重度者ケア体制加算・重度療養管理加算

中重度者ケア体制加算は20単位/日、重度療養管理加算は100単位/日です。重度療養管理加算は要介護3・4・5の者に限られ、さらに1〜2時間の区分(イ(1)・ロ(1))を算定している場合は算定できません。中重度者ケア体制加算重度療養管理加算の詳細は各記事へ。

退院時共同指導加算(600単位)・移行支援加算(12単位)

退院時共同指導加算は訪問リハビリと同じ600単位で、当該退院につき1回です。訪問リハビリと通所リハビリの両方を利用する場合、各事業所がそれぞれカンファレンスに参加すれば両方で算定できます。ただし一体的に運営されている場合は併算定できません。

移行支援加算は訪問リハビリの17単位に対して通所リハビリは12単位です。評価対象期間の末日が属する年度の次の年度内に限り、1日につき加算します。

栄養・口腔関連の加算

加算単位数備考
栄養アセスメント加算50単位/月リハマネ(ハ)算定中は不可
栄養改善加算200単位/回3月以内・月2回まで
口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅰ)20単位/回利用開始時と6月ごと
口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅱ)5単位/回同上
口腔機能向上加算(Ⅰ)150単位/回リハマネ(ハ)算定中は不可
口腔機能向上加算(Ⅱ)イ155単位/回
口腔機能向上加算(Ⅱ)ロ160単位/回リハマネ(ハ)算定中は不可

口腔・栄養スクリーニング加算は、他の事業所ですでに算定している場合は算定できません。デイサービスと通所リハを併用している利用者では、どちらが算定するかの調整が必要です。

通所リハビリの減算一覧|同一建物94単位と送迎なし47単位

同一建物減算(−94単位/日)

事業所と同一建物に居住する者、または同一建物から通う者に対する減算です。ただし重要な例外があります。

「(前略)1日につき94単位を所定単位数から減算する。ただし、傷病その他やむを得ない事情により送迎が必要であると認められる利用者に対して送迎を行った場合は、この限りでない。
(同 注23より引用)

同一建物でも、傷病等により送迎が必要と認められる利用者に実際に送迎を行った場合は、減算されません。「同じ建物だから自動的に94単位減」ではないということです。この判断の根拠は記録に残しておいてください。

送迎を行わない場合の減算(−47単位/片道)

居宅と事業所の間の送迎を行わない場合、片道につき47単位を減算します。往復とも行わなければ94単位です。家族の送迎で通っている利用者は、この減算の対象になります。

虐待防止・BCPの各減算(1%)

いずれも所定単位数の1%です。通所リハビリの業務継続計画未策定減算については、令和7年3月31日までは適用しないという経過措置がありました(ただし感染症の予防指針および非常災害の具体的計画を策定していない場合を除く)。すでに経過措置は終了しています。

介護予防通所リハビリは月額包括|加算の顔ぶれが違う

要支援の介護予防通所リハビリテーションは、1月あたりの包括報酬です。要介護の「時間区分×日数」とは根本的に仕組みが異なります。

区分単位数(1月につき)
要支援12,268単位
要支援24,228単位

要支援に「存在しない加算」

介護予防通所リハビリテーション費の告示には、次の加算の条文がありません。

  • 入浴介助加算(Ⅰ)(Ⅱ)
  • リハビリテーションマネジメント加算(イ)(ロ)(ハ)
  • 短期集中個別リハビリテーション実施加算
  • 認知症短期集中リハビリテーション実施加算
  • リハビリテーション提供体制加算・理学療法士等体制強化加算
  • 中重度者ケア体制加算・重度療養管理加算
  • 移行支援加算・延長加算

要支援だけにある加算・減算

項目単位数備考
一体的サービス提供加算480単位/月栄養改善サービスと口腔機能向上サービスを両方実施した場合
生活行為向上リハビリテーション実施加算562単位/月要介護の1,250単位より低い
若年性認知症利用者受入加算240単位/月要介護は60単位/日
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)要支援1 88単位/要支援2 176単位1月につき
同一建物減算要支援1 376単位/要支援2 752単位1月につき(送迎が必要な場合の例外あり)
12月超減算要支援1 120単位/要支援2 240単位1月につき

一体的サービス提供加算480単位は要支援固有の加算です。栄養改善加算または口腔機能向上加算を算定している場合は算定できません(どちらか一方ではなく、両方のサービスを実施したことを一括で評価する加算だからです)。

12月超減算は、要件を満たさないまま利用開始月から12か月を超えた場合の減算です。起算日や入院時の扱いは【令和6年度介護報酬改定対応】予防通所リハビリの12月超減算を徹底解説で詳しく扱っています。

ちびウルフちびウルフ

要支援だとリハマネ加算も短期集中リハもないんですね。何で評価されるんですか?

リハウルフリハウルフ

基本報酬に包括されているという整理です。そのうえで「12か月を超えても漫然と続けていないか」を減算で問う設計になっています。予防は加算を積み上げる発想ではなく、減算を回避しながら卒業を目指す——そう捉えると要件の意味がつながります。

令和8年6月から処遇改善加算に新区分が加わった

令和8年3月13日厚生労働省告示第87号(令和8年6月1日施行)により、介護職員等処遇改善加算に(Ⅰ)ロ・(Ⅱ)ロという新区分が設けられました。通所リハビリの加算率は次のとおりです。

区分加算率
介護職員等処遇改善加算(Ⅰ)イ10.3%(1000分の103)
介護職員等処遇改善加算(Ⅰ)ロ11.1%(1000分の111)
介護職員等処遇改善加算(Ⅱ)イ10.0%(1000分の100)
介護職員等処遇改善加算(Ⅱ)ロ10.8%(1000分の108)
介護職員等処遇改善加算(Ⅲ)8.3%(1000分の83)
介護職員等処遇改善加算(Ⅳ)7.0%(1000分の70)

「ロ」の区分は、大臣基準告示によればケアプランデータ連携システムの利用、または社会福祉連携推進法人への所属のいずれかを満たす場合に算定できるものとされています。イとの差は0.8ポイントです。

確度について加算率と区分の存在は告示原文で確認しています(確度高)。施行日が令和8年6月1日であることは、同告示の附則および複数の解説情報が一致していることによる整理です(確度中)。算定にあたっては指定権者の通知および届出様式で必ず確認してください。加算の要件は介護職員等処遇改善加算とは?2026年最新の算定要件と取得方法で解説しています。
よくある質問
リハマネ加算(ハ)を算定すると、どの加算が取れなくなりますか?

栄養アセスメント加算(50単位)、口腔機能向上加算(Ⅰ)(150単位)、口腔機能向上加算(Ⅱ)ロ(160単位)です。(ハ)はリハビリ・栄養・口腔の一体的取組を包括的に評価する区分のため、これらの個別加算と重複しないよう整理されています。なお口腔機能向上加算(Ⅱ)イ(155単位)は制限の対象に含まれていません。

リハマネ加算は(ハ)を取るのが常に有利ですか?

そうとは限りません。(ロ)593単位+栄養アセスメント50単位+口腔機能向上加算(Ⅰ)150単位×月2回で943単位となり、(ハ)793単位を上回ります。ただし口腔機能向上加算は3月以内の期間に限られるなど条件が異なるため、利用者ごとに算定できる期間まで含めて比較してください。

短期集中個別リハと認知症短期集中リハは両方算定できますか?

できません。告示で相互に併算定が禁じられています。生活行為向上リハビリテーション実施加算とも三すくみの関係で、3つのうち1つしか算定できません。

短期集中個別リハの3か月が終わったら、生活行為向上リハに切り替えられますか?

原則としてできません。告示は「短期集中個別リハビリテーション実施加算又は認知症短期集中リハビリテーション実施加算を算定していた場合」——過去に算定していた場合も算定しないとしています。例外は、利用者の急性増悪等により算定の必要性についてリハビリテーション会議で合意した場合のみです。

認知症短期集中リハの(Ⅰ)と(Ⅱ)はどう違いますか?

(Ⅰ)は1日240単位、(Ⅱ)は1月1,920単位です。算定期間の起算も異なり、(Ⅰ)は退院(所)日または通所開始日から3月以内、(Ⅱ)は退院(所)日または通所開始日の属する月から3月以内です。(Ⅰ)と(Ⅱ)は併算定できません。

同一建物に住んでいる利用者は必ず94単位減算されますか?

されません。告示のただし書きに「傷病その他やむを得ない事情により送迎が必要であると認められる利用者に対して送迎を行った場合は、この限りでない」とあります。減算しない判断をした場合は、その根拠を記録に残してください。

家族が送迎している場合、減算はいくらですか?

片道につき47単位です。往復とも事業所が送迎を行わない場合は94単位の減算になります。

介護予防通所リハビリに入浴介助加算はありますか?

ありません。介護予防通所リハビリテーション費の告示に入浴介助加算の条文が存在しません。リハビリテーションマネジメント加算、短期集中個別リハ、認知症短期集中リハ、中重度者ケア体制加算、重度療養管理加算、移行支援加算、延長加算も同様に要支援にはありません。

一体的サービス提供加算480単位とはどんな加算ですか?

介護予防通所リハビリだけにある加算で、栄養改善サービスと口腔機能向上サービスを両方実施した場合に月480単位を算定します。ただし栄養改善加算または口腔機能向上加算を算定している場合は算定できません。

口腔・栄養スクリーニング加算は、デイサービスと通所リハで両方算定できますか?

できません。告示は「当該利用者について、当該事業所以外で既に口腔・栄養スクリーニング加算を算定している場合にあっては算定しない」としています。併用しているケースでは、どちらの事業所が算定するかを調整する必要があります。

まとめ
  • 基本報酬は通常規模型・大規模型の2区分×7つの時間区分×要介護度
  • 令和6年度改定で大規模型(Ⅰ)(Ⅱ)が「大規模型」1本に統合された
  • 1〜2時間の区分だけに理学療法士等体制強化加算30単位がある
  • リハマネ加算は(イ)560/240、(ロ)593/273、(ハ)793/473単位
  • 医師が利用者・家族に説明した場合は月270単位が上乗せされる
  • リハマネ加算(ハ)を算定すると栄養アセスメント加算は算定できない
  • リハマネ加算(ハ)を算定すると口腔機能向上加算(Ⅰ)と(Ⅱ)ロは算定できない
  • (ロ)+個別加算のほうが(ハ)を上回るケースがあるため計算して選ぶ
  • 短期集中個別110単位・認知症短期集中240単位/1,920単位・生活行為向上1,250単位は三すくみ
  • 短期集中系を「算定していた」場合、生活行為向上リハは原則算定できない
  • リハビリテーション提供体制加算は所要時間に応じ12〜28単位(3時間未満は対象外)
  • 重度療養管理加算100単位は要介護3〜5に限られ、1〜2時間の区分では算定できない
  • 同一建物減算94単位は、送迎が必要と認められる場合は適用されない
  • 送迎を行わない場合は片道47単位の減算
  • 介護予防通所リハビリは月額包括(要支援1 2,268単位/要支援2 4,228単位)
  • 要支援には入浴介助加算・リハマネ加算・短期集中系の条文が存在しない
  • 要支援だけに一体的サービス提供加算480単位がある
  • 令和8年6月から処遇改善加算に(Ⅰ)ロ11.1%・(Ⅱ)ロ10.8%が新設された
参考にした情報
  • 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表 指定居宅サービス介護給付費単位数表「通所リハビリテーション費」
  • 指定介護予防サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第127号)別表 指定介護予防サービス介護給付費単位数表「介護予防通所リハビリテーション費」
  • 厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)介護職員等処遇改善加算の基準
  • 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与に係る部分)及び指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について(平成12年3月1日老企第36号)第二の8
  • 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」
  • 令和6年3月15日厚生労働省告示第86号 附則(業務継続計画未策定減算に係る経過措置)
  • 令和8年3月13日厚生労働省告示第87号 附則(令和8年6月1日施行)

※本記事の単位数・算定要件は、厚生労働省の告示および留意事項通知にもとづいて整理したものです。実際の算定にあたっては原文および指定権者の解釈をご確認ください。同一建物減算における「送迎が必要であると認められる」の判断や、「一体的に運営されている」の判断などの解釈は、都道府県・市町村によって異なります。本記事に示した単位数の比較例は考え方を示すためのもので、実際の算定可能期間や回数の条件は利用者ごとに異なります。制度に関する記述は2026年8月時点の内容として整理していますが、その後の改定により取扱いが変わる可能性があります。処遇改善加算の施行日および「ロ」の区分の要件に関する記述は、告示の附則と公開情報にもとづく整理であり、届出にあたっては指定権者の通知を確認してください。実務上の運用に関する記述は、筆者(理学療法士・介護支援専門員)の実務経験にもとづく整理であり、制度上の定めではありません。

ABOUT ME
リハウルフ
理学療法士/「リハコネ式!訪問リハのためのルールブック」監著・編集/「訪問リハビリマガジン」編集長/他に3メディアの編集長/ YouTube「リハウルフ」運営/セミナー経験多数/厚生労働省のホームページを見ることが趣味
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