通所リハビリの認知症短期集中リハビリテーション実施加算とは?

通所リハビリの認知症短期集中リハビリテーション実施加算は、(Ⅰ)と(Ⅱ)で「単位の数え方」も「求められる中身」もまったく別物です。(Ⅰ)は1日240単位、(Ⅱ)は1月1,920単位。ここを混同したまま算定していると、運営指導で最初に突かれます。
特に(Ⅱ)は、居宅訪問が2回(計画作成前と評価時)事実上求められ、リハビリテーションマネジメント加算の算定が前提になっています。単位が大きいぶん、要求される手間も大きい加算です。
この記事では、指定居宅サービス介護給付費単位数表(厚生省告示第19号)、厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)、施設基準(同第96号)、そして老企第36号の留意事項通知を突き合わせて整理しました。筆者は理学療法士16年目・介護支援専門員です。
- (Ⅰ)240単位/日と(Ⅱ)1,920単位/月という単位構造の違い
- (Ⅰ)は週2日限度・1回20分以上、20分未満は算定不可であること
- (Ⅱ)は月4回以上(望ましいのは月8回以上)、個別でも集団でもよいこと
- (Ⅱ)だけに課される居宅訪問の要件が2つあること
- (Ⅱ)はリハビリテーションマネジメント加算の算定が前提であること
- 対象者はMMSEまたはHDS-Rでおおむね5点〜25点であること
- 起算日が(Ⅰ)は「日から3月」、(Ⅱ)は「属する月から3月」と違うこと
- 短期集中個別リハ・生活行為向上リハとの併算定の可否
- 過去3月以内に算定していると再算定できないこと
- 訪問リハ・老健の同名加算との違い
認知症短期集中リハビリテーション実施加算とは?単位数は240単位と1,920単位
認知症短期集中リハビリテーション実施加算とは、認知症のある利用者に対して、退院(所)日または通所開始日から3月以内に、集中的にリハビリを行った場合に算定できる加算です。通所リハビリでは2つの区分があります。
| 区分 | 単位数 | 算定の単位 | 回数 |
|---|---|---|---|
| 認知症短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ) | 240単位 | 1日につき | 1週に2日を限度 |
| 認知症短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅱ) | 1,920単位 | 1月につき | 1月に4回以上 |
(Ⅰ)は週2日×4週で月8回、240単位×8=1,920単位。数字の上では(Ⅰ)を上限まで算定した場合と(Ⅱ)は同額になります。単位数だけを見て「(Ⅱ)のほうが得」とは言えません。回数が読めないケースで月額を確保したいのか、確実に週2回入れられるのか、という運用の違いで選ぶことになります。
告示は「イについては1日につき、ロについては1月につき」と書き分けています。(Ⅰ)は出来高、(Ⅱ)は月額包括。ここが両区分の設計思想の違いです。
そして(Ⅰ)と(Ⅱ)は同時に算定できません。告示は「次に掲げるいずれかの加算を算定している場合においては、次に掲げるその他の加算は算定せず」としています。
告示の原文で算定要件を確認する
指定居宅サービス介護給付費単位数表 通所リハビリテーション費 注12です。
別に厚生労働大臣が定める基準に適合し、かつ、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして、(中略)届出を行った指定通所リハビリテーション事業所において、認知症であると医師が判断した者であって、リハビリテーションによって生活機能の改善が見込まれると判断されたものに対して、医師又は医師の指示を受けた理学療法士、作業療法士若しくは言語聴覚士が、イについてはその退院(所)日又は通所開始日から起算して3月以内の期間に、ロについてはその退院(所)日又は通所開始日の属する月から起算して3月以内の期間にリハビリテーションを集中的に行った場合は、認知症短期集中リハビリテーション実施加算として、次に掲げる区分に応じ、イについては1日につき、ロについては1月につき、次に掲げる単位数を所定単位数に加算する。ただし、次に掲げるいずれかの加算を算定している場合においては、次に掲げるその他の加算は算定せず、短期集中個別リハビリテーション実施加算又は注13を算定している場合においては、算定しない。
読み取るべき点は4つあります。
- 対象は「認知症であると医師が判断した者」かつ「生活機能の改善が見込まれると判断された者」の両方を満たす人
- 実施者は医師、または医師の指示を受けたPT・OT・ST(介護職員では算定できない)
- 起算日が(Ⅰ)と(Ⅱ)で違う(後述)
- 短期集中個別リハビリテーション実施加算・生活行為向上リハビリテーション実施加算(注13)とは併算定できない
ちびウルフ「認知症の診断がある人」なら誰でも対象になるんですか?
リハウルフならないんだ。条件が2つ重なっているのがポイント。「認知症であると医師が判断」+「リハビリで生活機能の改善が見込まれると判断」。
さらに通知でMMSEまたはHDS-Rでおおむね5点〜25点という範囲が示されている。重度すぎても、軽度すぎても外れる設計になっているんだよ。
現場で一番危ないのが、診断名だけ見て機械的に算定を始めるパターン。医師の判断の記録が残っていないと、指導で説明できない。
対象者はMMSEまたはHDS-Rで「おおむね5点〜25点」
老企第36号は、対象者の目安を数値で示しています。
本加算の対象となる利用者は、MMSE(Mini Mental State Examination)又はHDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール)においておおむね5点〜25点に相当する者とするものであること。
「おおむね」とあるので厳密な足切りではありませんが、評価を実施し、点数を記録に残しておくことが実務上の前提になります。点数が範囲外の人に算定する場合は、なぜ生活機能の改善が見込めると判断したのかを、より丁寧に記録しておく必要があります。
あわせて、通知の①は加算の趣旨をこう定義しています。
認知症を有する利用者の認知機能や生活環境等を踏まえ、応用的動作能力や社会適応能力(生活環境又は家庭環境へ適応する等の能力をいう。)を最大限に活かしながら、当該利用者の生活機能を改善するためのリハビリテーションを実施するものであること。
「残っている能力を活かす」という書き方です。機能の底上げだけを狙う訓練ではなく、生活環境・家庭環境への適応に軸足を置いた内容が想定されています。
(Ⅰ)の要件:週2日限度・1回20分以上
厚生労働大臣が定める基準(告示第95号)第27号イは、(Ⅰ)の要件を1行で定めています。
認知症短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ) 一週間に二日を限度として個別にリハビリテーションを実施すること。
そして老企第36号が、実施時間と実施者の範囲を補っています。
認知症短期集中リハビリテーション加算(Ⅰ)は、精神科医師若しくは神経内科医師又は認知症に対するリハビリテーションに関する専門的な研修を修了した医師により、認知症の利用者であって生活機能の改善が見込まれると判断された者に対して、通所リハビリテーション計画に基づき、1週間に2日を限度として、20分以上のリハビリテーションを個別に実施した場合に算定できるものである。なお、当該リハビリテーションの提供時間が20分に満たない場合は、算定はできないこととする。
見落とされやすいのがここです。生活機能の改善が見込まれるかを判断するのは、精神科医師・神経内科医師、または認知症リハビリの専門的研修を修了した医師とされています。
通所リハの配置医師が該当しない場合、誰の判断で対象者を選定したのかを説明できる状態にしておく必要があります。この点は(Ⅱ)でも同じです。
- 実施形態は個別のみ(集団は不可)
- 1回20分以上。19分では算定できない
- 週2日が上限。週3日実施しても2日分まで
- 通所リハビリテーション計画に基づいて実施すること
(Ⅱ)の要件:月4回以上・居宅訪問2回・リハマネ加算が前提
(Ⅱ)は月額1,920単位と単位が大きく、そのぶん要件が厚くなっています。告示第95号第27号ロです。
認知症短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅱ) 次に掲げる基準のいずれにも適合すること。
(1)一月に四回以上リハビリテーションを実施すること。
(2)リハビリテーションの実施頻度、実施場所及び実施時間等が記載された通所リハビリテーション計画を作成し、生活機能の向上に資するリハビリテーションを実施すること。
(3)通所リハビリテーション費におけるリハビリテーションマネジメント加算(イ)、(ロ)又は(ハ)のいずれかを算定していること。
老企第36号は、実施形態と望ましい回数を補足しています。
(中略)通所リハビリテーション計画に基づき、利用者の状態に応じて、個別又は集団によるリハビリテーションは、1月に8回以上実施することが望ましいが、1月に4回以上実施した場合に算定できるものである。その際には、通所リハビリテーション計画にその時間、実施頻度、実施方法を定めたうえで実施するものであること。
(Ⅱ)は集団でもよい
(Ⅰ)が「個別」限定なのに対し、(Ⅱ)は「個別又は集団」とされています。認知症のある方に対しては、他者との関わりのなかで社会適応能力を引き出す関わりが有効な場面があり、集団を認める設計になっています。
回数は「4回以上で算定可、8回以上が望ましい」。4回でも算定はできますが、通知が望ましいとしているのは8回以上である点は、記録上意識しておいたほうがよいところです。
(Ⅱ)だけに課される居宅訪問が2回ある
これが(Ⅱ)の実務上の最大のハードルです。通知は、計画作成の場面と評価の場面の2回、居宅訪問を求めています。
⑤ (Ⅱ)における通所リハビリテーション計画の作成に当たっては、認知症を有する利用者の生活環境に対応したサービス提供ができる体制を整える必要があることから、利用者の生活環境をあらかじめ把握するため、当該利用者の居宅を訪問すること。
⑥ (Ⅱ)における通所リハビリテーション計画に従ったリハビリテーションの評価に当たっては、利用者の居宅を訪問し、当該利用者の居宅における応用的動作能力や社会適応能力について評価を行い、その結果を当該利用者とその家族に伝達すること。なお、当該利用者の居宅を訪問した際、リハビリテーションを実施することはできないことに留意すること。
通知は明確に「当該利用者の居宅を訪問した際、リハビリテーションを実施することはできない」と書いています。
通所リハの職員が居宅に行くのは、あくまで生活環境の把握と評価のため。そこで訓練を提供してしまうと、通所リハの給付の範囲を超えます。訪問した日の記録に「訓練を実施した」と書かないよう、様式と記載ルールを整えておいてください。
月1回のモニタリングは「望ましい」
(Ⅱ)を算定する場合においては、利用者の認知症の状態に対し、支援内容や利用回数が妥当かどうかを確認し、適切に提供することが必要であることから一月に一回はモニタリングを行い、通所リハビリテーション計画を見直し、医師から利用者又はその家族に対する説明し、同意を得ることが望ましい。
語尾は「望ましい」なので算定要件そのものではありません。ただし、3月間で1,920単位×3=5,760単位という規模の加算です。月1回の見直し記録が残っているかどうかは、実地指導での説得力に直結します。
起算日が(Ⅰ)と(Ⅱ)で違う
意外に落とし穴になるのが起算日です。告示の文言を並べると違いがはっきりします。
| 区分 | 起算 | 意味 |
|---|---|---|
| (Ⅰ) | 退院(所)日又は通所開始日から起算して3月以内 | 日単位で3か月 |
| (Ⅱ) | 退院(所)日又は通所開始日の属する月から起算して3月以内 | 月単位で3か月 |
たとえば通所開始日が4月20日の場合、(Ⅰ)は7月19日まで、(Ⅱ)は4月・5月・6月の3か月分です。月額算定の(Ⅱ)は月をまたぐ考え方に統一されていると理解すれば整理しやすくなります。
通知⑨の後半に、見落とされがちな一文があります。
「当該利用者が過去3月の間に本加算を算定した場合には算定できない」
いったん3月間算定し終えた利用者に、間を空けずに再度算定することはできません。再入院・再開などで算定し直したい場合は、直近3月の算定歴を必ず確認してください。
併算定できない加算を整理する
告示注12のただし書きと、注13(生活行為向上リハビリテーション実施加算)の規定から、次の関係になります。
| 相手の加算 | 可否 | 根拠 |
|---|---|---|
| 認知症短期集中リハ(Ⅰ)と(Ⅱ) | 不可 | 注12ただし書き(いずれか一方のみ) |
| 短期集中個別リハビリテーション実施加算 | 不可 | 注12ただし書き |
| 生活行為向上リハビリテーション実施加算 | 不可 | 注12ただし書き(注13)・注13ただし書き |
| リハビリテーションマネジメント加算 | 可((Ⅱ)はむしろ算定が要件) | 告示第95号第27号ロ(3) |
生活行為向上リハビリテーション実施加算の側にも、対になる規定があります。
(生活行為向上リハビリテーション実施加算は)短期集中個別リハビリテーション実施加算又は認知症短期集中リハビリテーション実施加算を算定している場合においては、算定しない。また、短期集中個別リハビリテーション実施加算又は認知症短期集中リハビリテーション実施加算を算定していた場合においては、利用者の急性増悪等によりこの加算を算定する必要性についてリハビリテーション会議により合意した場合を除き、この加算は算定しない。
「算定していた場合」=過去に算定した実績がある場合も原則ダメという書き方です。例外は「急性増悪等」で、しかもリハビリテーション会議での合意が必要。順番を考えずに加算を切り替えると、後戻りできなくなります。
ちびウルフ認知症短期集中リハを3か月やってから、生活行為向上リハに移るのは無理ということですか?
リハウルフ原則としてはそうなる。だから最初のプランニングで「3か月後にどうするか」まで決めておく必要があるんだ。
認知症短期集中リハで3か月、そのあと生活行為向上リハで6か月……という積み上げ方は、告示の文言上できない。担当者会議の場で「どちらを取りに行くか」を先に決める。ここは請求担当ではなく、リハ職と医師の判断が入るところだよ。
施設基準:PT・OT・STの配置と利用者数のバランス
注12は「厚生労働大臣が定める基準」に加えて「施設基準」への適合も求めています。施設基準(告示第96号)第7号です。
七 指定通所リハビリテーションにおける認知症短期集中リハビリテーション実施加算に係る施設基準
イ リハビリテーションを担当する理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が適切に配置されていること。
ロ リハビリテーションを行うに当たり、利用者数が理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士の数に対して適切なものであること。
数値基準ではなく定性的な書き方ですが、「人数に見合わない量の集中リハを掲げていないか」を問う要件です。週2日×20分以上を複数名分こなす体制が本当にあるのか、勤務表とリハ実施記録の整合で確認されます。
訪問リハ・老健の同名加算との違い
同じ名前の加算が訪問リハビリと介護老人保健施設にもありますが、単位も回数も別物です。取り違えは請求誤りの典型です。
| サービス | 単位数 | 回数の上限 | 期間 |
|---|---|---|---|
| 通所リハビリ(Ⅰ) | 240単位/日 | 1週に2日 | 3月以内 |
| 通所リハビリ(Ⅱ) | 1,920単位/月 | 月4回以上(8回以上が望ましい) | 3月以内 |
| 訪問リハビリ | 240単位/日 | 1週に2日 | 3月以内 |
| 老健(Ⅰ) | 240単位/日 | 1週に3日 | 入所後3月以内 |
| 老健(Ⅱ) | 120単位/日 | 1週に3日 | 入所後3月以内 |
訪問リハビリの認知症短期集中リハビリテーション実施加算は令和6年度改定で新設されたものです。老健の(Ⅰ)は、退所後に生活する居宅等を訪問して生活環境を踏まえた計画を作成することが要件で、通所リハの(Ⅱ)と発想が近い一方、単位の構造(日額)が違います。
令和6年度改定での取扱い
令和6年度改定において、通所リハビリの認知症短期集中リハビリテーション実施加算そのものの単位数・要件に変更はありません(改定事項として掲げられているのは訪問リハビリでの新設と、老健での区分見直しです)。
ただし、周辺は動いています。リハビリテーションマネジメント加算に(ハ)が新設され、リハビリ・口腔・栄養の一体的取組が評価される形になったため、(Ⅱ)の前提要件である「リハマネ加算の算定」の中身は改定前と変わりました。(Ⅱ)を取りに行く事業所は、リハマネ加算の区分をどれにするかから設計する必要があります。
算定にあたっての実務ステップ
- 精神科医師・神経内科医師または認知症リハの専門研修修了医師に、対象者の判断(認知症であること・生活機能の改善が見込まれること)を依頼し、記録に残す
- MMSEまたはHDS-Rを実施し、おおむね5点〜25点の範囲を確認する
- 退院(所)日または通所開始日を確定し、過去3月以内に本加算の算定歴がないかを確認する
- (Ⅰ)を取るか(Ⅱ)を取るかを、実施可能な回数とリハマネ加算の算定状況から決める
- (Ⅱ)を選ぶ場合は、計画作成前に居宅を訪問して生活環境を把握する
- 実施頻度・実施場所・実施時間を記載した通所リハビリテーション計画を作成し、同意を得る
- (Ⅰ)は週2日・1回20分以上、(Ⅱ)は月4回以上(8回以上が望ましい)で実施し、時間を記録する
- (Ⅱ)は月1回モニタリングを行い、評価時に再度居宅を訪問して結果を本人・家族に伝達する
- 短期集中個別リハ・生活行為向上リハと重ねて算定していないかを請求前に確認する
4つ目が分岐点です。(Ⅱ)は居宅訪問2回とリハマネ加算がセットで付いてくるため、「月額のほうが単位が読めるから」という理由だけで選ぶと、後で回らなくなります。
よくある質問
(Ⅰ)と(Ⅱ)は同時に算定できますか?
できません。告示は「次に掲げるいずれかの加算を算定している場合においては、次に掲げるその他の加算は算定せず」としており、いずれか一方のみの算定になります。
(Ⅰ)で19分のリハビリを行った場合は算定できますか?
できません。老企第36号は「当該リハビリテーションの提供時間が20分に満たない場合は、算定はできない」と明記しています。
(Ⅱ)は集団リハビリでもよいのですか?
よいとされています。通知は「利用者の状態に応じて、個別又は集団によるリハビリテーション」と書いています。(Ⅰ)は個別に限られる点が異なります。
(Ⅱ)の居宅訪問は何回必要ですか?
通知上、計画作成に当たって生活環境を把握するための訪問と、評価に当たって応用的動作能力・社会適応能力を評価するための訪問が示されています。実務上は2回の訪問を見込んでおく必要があります。
居宅を訪問したときにリハビリを実施してもよいですか?
できません。通知は「当該利用者の居宅を訪問した際、リハビリテーションを実施することはできないことに留意すること」としています。
対象者の点数の目安はありますか?
MMSEまたはHDS-Rでおおむね5点〜25点に相当する者とされています。
短期集中個別リハビリテーション実施加算と併算定できますか?
できません。告示注12のただし書きで、短期集中個別リハビリテーション実施加算を算定している場合は算定しないとされています。
3か月終わったあとに生活行為向上リハビリテーション実施加算へ移れますか?
原則としてできません。生活行為向上リハビリテーション実施加算の注は、認知症短期集中リハビリテーション実施加算を「算定していた場合」も、利用者の急性増悪等によりリハビリテーション会議で合意した場合を除き算定しないとしています。
一度算定を終えた利用者に、再び算定できますか?
過去3月の間に本加算を算定した場合は算定できないとされています。3月を空けたうえで、あらためて退院(所)日・通所開始日の要件を満たす必要があります。
対象者かどうかは、どの医師が判断するのですか?
通知は「精神科医師若しくは神経内科医師又は認知症に対するリハビリテーションに関する専門的な研修を修了した医師」としています。
(Ⅱ)を算定するのにリハマネ加算は必須ですか?
必須です。告示第95号第27号ロ(3)が、リハビリテーションマネジメント加算(イ)(ロ)(ハ)のいずれかを算定していることを要件としています。
訪問リハビリの同名加算と単位数は同じですか?
訪問リハビリは240単位/日で、通所リハビリの(Ⅰ)と同額です。ただし通所リハビリには月額1,920単位の(Ⅱ)があり、区分の構成が異なります。
- 通所リハビリの認知症短期集中リハビリテーション実施加算は(Ⅰ)240単位/日、(Ⅱ)1,920単位/月
- (Ⅰ)は出来高、(Ⅱ)は月額包括という設計の違いがある
- (Ⅰ)と(Ⅱ)は同時に算定できない
- 対象は「認知症であると医師が判断」かつ「生活機能の改善が見込まれる」者
- 判断する医師は精神科医・神経内科医または認知症リハの専門研修修了医師
- 対象者の目安はMMSEまたはHDS-Rでおおむね5点〜25点
- (Ⅰ)は個別のみ、1週に2日を限度、1回20分以上
- 20分に満たない場合は算定できない
- (Ⅱ)は個別でも集団でもよく、月4回以上(8回以上が望ましい)
- (Ⅱ)は実施頻度・実施場所・実施時間を記載した計画の作成が必要
- (Ⅱ)はリハビリテーションマネジメント加算の算定が前提
- (Ⅱ)は計画作成前と評価時に居宅を訪問することが通知で求められている
- 居宅を訪問した際にリハビリを実施することはできない
- (Ⅱ)は月1回のモニタリングと計画見直しが望ましいとされている
- 起算日は(Ⅰ)が「日から3月」、(Ⅱ)が「属する月から3月」
- 過去3月の間に算定していた場合は算定できない
- 短期集中個別リハ・生活行為向上リハとは併算定できない
- 生活行為向上リハへの切替えは急性増悪等かつ会議での合意が必要
- 施設基準としてPT・OT・STの適切な配置と利用者数とのバランスが求められる
- 令和6年度改定で通所リハの本加算自体の単位数・要件は変わっていない
- 訪問リハでは令和6年度改定で同名加算が新設された(240単位/日)
- 老健の同名加算は(Ⅰ)240単位・(Ⅱ)120単位で週3日限度と構造が異なる
- 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号) 通所リハビリテーション費 注12・注13(全国老人保健施設協会 法令Q&A検索システム)
- 厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号) 第27号(通所リハビリテーション費における認知症短期集中リハビリテーション実施加算の基準)
- 厚生労働大臣が定める施設基準(平成27年厚生労働省告示第96号) 第7号
- 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス等に係る部分)等の制定に伴う実施上の留意事項について(老企第36号) 通所リハビリテーション費(15)認知症短期集中リハビリテーション実施加算について
- 令和6年度介護報酬改定における改定事項について(PDF)(厚生労働省)
※本記事の単位数・算定要件は、厚生労働省の告示および老企第36号の留意事項通知にもとづいて整理したものです。実際の算定にあたっては原文および指定権者(都道府県・市町村)の解釈をご確認ください。届出の様式・提出方法、要件の細部の運用は指定権者によって異なる場合があります。単位数は1単位あたりの単価(地域区分)により実際の報酬額が変わります。制度に関する記述は2026年8月時点の内容として整理していますが、その後の改定により取扱いが変わる可能性があります。計画作成や記録の進め方に関する記述は、筆者(理学療法士・介護支援専門員)の実務経験にもとづく整理であり、制度上の定めではありません。

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