訪問介護でお宅にあがるとき、「スリッパは履いたほうがいいの?それとも靴下のまま?」と迷ったことはありませんか。感染対策や清潔への意識が高まるなか、訪問介護士(ヘルパー)にとってスリッパの扱いは意外と悩ましいテーマです。

結論から言うと、スリッパを履くかどうかは「場合による」のが正直なところ。ただし押さえておきたいマナーと、判断の軸はしっかりあります。この記事では、訪問介護におけるスリッパの考え方・マナー・便利グッズの選び方までを、現場目線でわかりやすく整理します。

この記事でわかること
  • 訪問介護でスリッパを履くべきかどうかの判断基準
  • スリッパを履く目的(利用者側・介護士側それぞれ)
  • 訪問介護で押さえたいスリッパの4つのマナー
  • 履かない場合の清潔対策と便利グッズの選び方

訪問介護でスリッパは履いたほうが良い?結論は「場合による」

「必ず履くべき」とも「履かないほうが良い」とも、一概には言えません。お宅ごとに文化や考え方が違うからです。ただし1つだけ確かなのは、利用者さんやご家族にスリッパを出されたら、ありがたく履かせていただくのが基本だということ。

家の中でスリッパを履く文化のお宅で、せっかく出されたスリッパを断るのは、おもてなしを拒むことになりかねません。相手の気遣いを受け取る、という意味でも、出されたら履くのが無難です。

ちびウルフ
ちびウルフ

スリッパを出されなかったら、どうすればいいんですか?

リハウルフ
リハウルフ

その場合は靴下のままで大丈夫なことが多いよ。気になるなら使い捨てスリッパやシューズカバーを用意しておくと安心だね。お宅の様子に合わせて柔軟に判断しよう。

訪問介護でスリッパを履く目的

そもそも、なぜスリッパを履くのか。目的を整理すると判断しやすくなります。スリッパには「利用者さん・ご家族側の目的」と「訪問介護士側の目的」の両方があります。

立場スリッパを履く主な目的
利用者・家族側家を汚さない/衛生面の安心/来客へのおもてなし
訪問介護士側感染対策/汚れを持ち込まない・持ち出さない/自分の靴下を汚さない

このように立場で目的が異なるため、「これが唯一の正解」という答えはありません。だからこそ、お宅ごとの状況と相手の意向を尊重する姿勢が大切になります。

訪問介護で押さえたいスリッパの4つのマナー

スリッパを履く際は、次の4つのマナーを意識しましょう。どれも基本ですが、徹底できているかで印象が変わります。

  1. 必ず靴下を着用する素足でスリッパを履くのは衛生面でも印象面でも避けたいところ。靴下を着用したうえで履きましょう。
  2. 帰るときはきれいに揃えて戻す使ったスリッパは、もとの場所にそろえて戻すのが礼儀。次に使う人への配慮にもなります。
  3. サイズの合ったものを使うサイズが合わないスリッパは転倒のリスクにもつながります。利用者宅で複数あるときは、合うものを選ばせてもらいましょう。
  4. 持ち込む場合は清潔なものを(できれば使い捨て)自分でスリッパを持参する場合は、清潔なもの・使い捨てのものを使い、汚れを持ち込まないようにします。
POINT

マナーの根っこにあるのは「清潔」と「相手への配慮」。出されたら履く、靴下を着用する、揃えて戻す——この3つを徹底するだけで、丁寧な印象につながります。

スリッパを履かない場合の清潔対策

スリッパを履かず靴下のまま訪問するお宅もあります。その場合は、次の利用者さんのお宅に汚れを持ち込まない工夫が欠かせません。

たとえば、訪問車に粘着ローラーを1つ置いておき、靴下の汚れやホコリを取ってから次のお宅へ向かう、といった習慣が役立ちます。小さな配慮の積み重ねが、感染対策と信頼につながります。

注意

複数のお宅を続けて訪問する訪問介護では、汚れや菌の「持ち込み・持ち出し」に注意が必要です。スリッパを履く・履かないにかかわらず、清潔を保つ意識を常に持ちましょう。

訪問介護のスリッパ関連の便利グッズの選び方

スリッパまわりで役立つグッズを、用途別に紹介します。それぞれメリットが異なるので、自分のスタイルに合うものを選びましょう。

使い捨てシューズカバー

不織布などの使い捨てタイプ。安価で訪問バッグにかさばらず収納できるのが魅力です。スリッパを持ち運びたくない人や、コストを抑えたい人に向いています。

使い捨てスリッパ

1足あたりの単価はシューズカバーより上がりますが、履き心地が良く安定するのが利点。予算に余裕があれば常備しておくと快適です。

粘着ローラー(カーペットクリーナー)

スリッパを履かない場合に、靴下の汚れやホコリを取るのに便利。訪問車に1つ置いておけば、次のお宅へ汚れを持ち込まない対策になります。

リハウルフ
リハウルフ

グッズは「持ち運びやすさ」「履き心地」「コスト」のどれを優先するかで選ぶといいよ。自分の訪問スタイルに合うものを、少しずつ試してみよう。

訪問介護士が意識したい足元の感染対策

スリッパの話は、突き詰めると「複数のお宅を回る訪問介護ならではの感染対策」につながります。1日に何軒も訪問する仕事だからこそ、足元から菌や汚れを持ち込まない・持ち出さない意識が大切です。

「持ち込まない・持ち出さない」を基本にする

あるお宅の汚れを次のお宅へ運んでしまわないこと、そして自分が汚れを持ち帰らないこと。スリッパやシューズカバー、粘着ローラーは、この基本を実現するための道具です。道具を使うこと自体が目的ではなく、清潔の連鎖を断ち切るのが本当のねらいです。

利用者さんの安全にも配慮する

サイズの合わないスリッパや滑りやすい床は、利用者さんだけでなく介護士自身の転倒リスクにもなります。足元の安全は、介助の安全にも直結します。スリッパを履く・履かないの判断には、「転ばないか」という視点も必ず加えましょう。

迷ったら利用者さん・家族に確認する

どうすべきか迷ったときは、遠慮せず「スリッパはお借りしてよろしいですか」「靴下のままで失礼してもよろしいですか」と一言確認するのが一番確実です。確認する姿勢そのものが、丁寧で信頼される訪問介護につながります。

ちびウルフ
ちびウルフ

スリッパひとつでも、感染対策や安全につながっているんですね!

よくある質問(FAQ)

訪問介護では必ずスリッパを履くべきですか?

必須ではありません。お宅の文化や状況によって判断します。ただし利用者さん・ご家族からスリッパを出された場合は、おもてなしを尊重して履くのが基本です。

自分のスリッパを持参してもいいですか?

問題ありません。その場合は清潔なもの、できれば使い捨てのシューズカバーや使い捨てスリッパを使い、汚れを持ち込まないよう配慮しましょう。

スリッパを履かないときの注意点は?

靴下のまま訪問する場合は、粘着ローラーなどで汚れを取り、次のお宅に持ち込まないようにします。清潔を保つ意識が感染対策につながります。

素足でスリッパを履いてもいいですか?

衛生面・印象面ともに避けたほうがよいでしょう。スリッパを履く際は必ず靴下を着用してください。

まとめ
  • 訪問介護でスリッパを履くかは「場合による」。出されたら履くのが基本。
  • スリッパの目的は、利用者側(家を汚さない・おもてなし)と介護士側(感染対策・汚れ防止)で異なる。
  • マナーは「靴下着用」「揃えて戻す」「サイズを合わせる」「清潔なものを持参」の4つ。
  • 履かない場合は粘着ローラーなどで清潔を保ち、汚れの持ち込みを防ぐ。
  • グッズは持ち運びやすさ・履き心地・コストで選ぶ。

根っこにあるのは「清潔」と「相手への配慮」。お宅の状況に合わせて柔軟に判断していきましょう。

ABOUT ME
リハウルフ
理学療法士/「リハコネ式!訪問リハのためのルールブック」監著・編集/「訪問リハビリマガジン」編集長/他に3メディアの編集長/ YouTube「リハウルフ」運営/セミナー経験多数/厚生労働省のホームページを見ることが趣味
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