介護医療院の再入所時栄養連携加算は、入所者1人につき1回を限度に200単位です。

いったん退所して入院し、退院後にふたたび同じ介護医療院に戻ってくる。そのとき介護医療院の管理栄養士が、入院先の病院の管理栄養士と連携して栄養ケア計画を作った場合に算定します。

入院前と退院後で、食べられるものが変わっていることは珍しくありません。絶食期間を経て嚥下機能が落ちた、経管栄養が始まった、特別食の指示が変わった。その変化を病院側の管理栄養士から直接引き継ぐことを評価する加算です。

この記事では、指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第21号)介護医療院サービスのリ、厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)第65号の2の条文を確認して整理しました。筆者は理学療法士16年目・介護支援専門員です。

この記事でわかること
  • 再入所時栄養連携加算の単位数(200単位、1人1回)
  • 「退所→入院→再入所」という場面に限られること
  • 病院の管理栄養士との連携が要件であること
  • 栄養ケア計画の策定が必要であること
  • 栄養管理基準未達の減算がある場合は算定できないこと
  • 退所時栄養情報連携加算との違い
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退院時カンファレンスに出れば算定できますか?

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条文が求めているのは「病院の管理栄養士と連携して栄養ケア計画を策定したこと」です。カンファレンスへの参加そのものではなく、連携の結果として計画を作ったかどうかが問われます。誰と、いつ、何を確認して計画に反映したかを残してください。

介護医療院の再入所時栄養連携加算とは?

介護医療院の再入所時栄養連携加算は、入院を経て戻ってきた入所者について、病院の管理栄養士と連携し、新しい状態に合わせた栄養ケア計画を作り直したことを評価する加算です。

介護医療院の入所者は医療的な管理が必要な人が中心で、肺炎や骨折などで入院し、また戻ってくるという経過をたどることがあります。戻ってきたときの食事は、入院前と同じではありません。

とくに入院中に経管栄養へ移行した場合や、嚥下調整食の段階が変わった場合、以前の栄養ケア計画は使えません。病院で何をどう食べていたのかを、書面だけでなく管理栄養士どうしで確認する。この加算はその手間を評価しています。

再入所時栄養連携加算の単位数

項目内容
単位数200単位
算定回数入所者1人につき1回を限度
連携する相手入院先の病院・診療所の管理栄養士

「1人につき1回」なので、入退院を繰り返しても算定できるのは最初の1回だけです。

再入所時栄養連携加算の算定要件

別に厚生労働大臣が定める基準に適合する介護医療院に入所している者が退所し、当該者が病院又は診療所に入院した場合であって、当該者が退院した後に再度当該介護医療院に入所する際、当該者が別に厚生労働大臣が定める特別食等を必要とする者であり、当該介護医療院の管理栄養士が当該病院又は診療所の管理栄養士と連携し当該者に関する栄養ケア計画を策定したときに、入所者1人につき1回を限度として所定単位数を加算する。ただし、イからヘまでの注7を算定している場合は、算定しない。

  • 退所して病院・診療所に入院したこと(他施設への移動は対象外)
  • 退院後に同じ介護医療院へ再入所すること
  • 対象者が特別食等を必要とする者であること
  • 介護医療院の管理栄養士が病院の管理栄養士と連携すること
  • 連携のうえで栄養ケア計画を策定すること

施設側の基準(告示95号第65号の2)は、定員超過利用・人員基準欠如等の減算に該当していないことです。

再入所時栄養連携加算の注意点

「入院」でなければ対象にならない

条文は「病院又は診療所に入院した場合」と限定しています。他の介護保険施設へ移ってから戻ってきた場合や、自宅に戻ってから再入所した場合は対象になりません。

また「再度当該介護医療院に入所する」とあるため、別の施設へ入所した場合も対象外です。

算定できない場合

状況算定
栄養管理の基準を満たさず14単位の減算を受けている(注7)算定できない
特別介護医療院サービス費・ユニット型特別介護医療院サービス費(注16)算定できない
同じ人が2回目の入退院をした算定できない(1人1回限度)

退所時栄養情報連携加算との違い

加算場面単位数
退所時栄養情報連携加算出ていくとき(退所先へ情報提供)70単位/月1回
再入所時栄養連携加算戻ってくるとき(病院と連携して計画策定)200単位/1人1回

同じ人について、退所時に70単位、再入所時に200単位を算定する流れはあり得ます。ただし退所時栄養情報連携加算は栄養マネジメント強化加算を算定していると算定できないため、施設の体制によって組み合わせが変わります。

再入所時栄養連携加算のQ&A

自宅に戻ってから再入所した場合も算定できますか?

できません。条文は「病院又は診療所に入院した場合」と限定しています。

別の介護医療院に入所した場合は?

算定できません。「再度当該介護医療院に入所する際」と定められており、同じ施設に戻ることが前提です。

連携は誰と誰が行うのですか?

介護医療院の管理栄養士と、入院先の病院・診療所の管理栄養士です。

カンファレンスに参加すれば算定できますか?

参加そのものではなく、連携のうえで栄養ケア計画を策定したことが要件です。

2回目の入退院でも算定できますか?

できません。入所者1人につき1回が限度です。

栄養マネジメント強化加算と併算定できますか?

この加算のただし書きに栄養マネジメント強化加算は挙げられていません。算定できないのは、栄養管理の基準を満たさない場合(注7)です。詳細は保険者に確認してください。

特別介護医療院サービス費でも算定できますか?

できません。注16により算定できない加算に含まれています。

対象者の「特別食等」とは何ですか?

別に厚生労働大臣が定める特別食等を必要とする者が対象です。療養食加算の対象食と考え方は共通ですが、範囲は告示で確認してください。

まとめ
  • 再入所時栄養連携加算は200単位、入所者1人につき1回が限度
  • 対象は「退所→病院・診療所へ入院→同じ介護医療院へ再入所」という場面
  • 自宅や他施設を経由した場合、別施設への入所は対象外
  • 対象者は特別食等を必要とする者
  • 介護医療院の管理栄養士が病院の管理栄養士と連携すること
  • 連携のうえで栄養ケア計画を策定することが要件
  • 栄養管理の基準を満たさず14単位の減算を受けている場合は算定できない
  • 特別介護医療院サービス費では算定できない
  • 退所時栄養情報連携加算(70単位)とは場面が異なる
参考にした情報
  • 指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第21号)別表 介護医療院サービスのリ(再入所時栄養連携加算)、チ(退所時栄養情報連携加算)、注7、注16(全国老人保健施設協会 法令等データベース)
  • 厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)第65号の2(再入所時栄養連携加算の基準)(厚生労働省法令等データベース)

※本記事の単位数・算定要件は、厚生労働省の告示にもとづいて整理したものです。実際の算定にあたっては原文および都道府県・保険者の解釈をご確認ください。特別食等の範囲、連携の記録方法、栄養マネジメント強化加算との併算定の可否については指定権者に確認してください。制度に関する記述は2026年8月時点の内容として整理していますが、その後の改定により取扱いが変わる可能性があります。実務に関する記述は、筆者(理学療法士・介護支援専門員)の実務経験にもとづく整理であり、制度上の定めではありません。

ABOUT ME
リハウルフ
理学療法士/介護支援専門員/「リハコネ式!訪問リハのためのルールブック」監著・編集/「訪問リハビリマガジン」編集長/他に3メディアの編集長/ YouTube「リハウルフ」運営/セミナー経験多数/厚生労働省のホームページを見ることが趣味
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