定期巡回の生活機能向上連携加算とは?IとIIの違い

定期巡回・随時対応型訪問介護看護の生活機能向上連携加算は、(Ⅰ)100単位、(Ⅱ)200単位です。単位数の差より重要なのが算定できる期間の違いで、(Ⅰ)は初回月に1回だけ、(Ⅱ)は初回月以降3か月間くり返し算定できます。実際の収入差は2倍どころではありません。
この記事では、この加算の単位数と算定要件を、指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準の原文を確認して整理しました。
- (Ⅰ)と(Ⅱ)で算定できる期間が違うこと
- (Ⅰ)は助言にもとづく計画作成、(Ⅱ)は共同評価が必要なこと
- 連携先として認められる事業所・施設
- 病院と連携する場合の病床数の条件
- (Ⅰ)と(Ⅱ)は併算定できないこと
- 対象がイ・ロに限られること
- 記録として残すべきもの
- どちらを目指すべきかの考え方
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の生活機能向上連携加算とは?
リハビリテーション専門職の視点を、訪問介護・訪問看護の計画に取り込むことを評価する加算です。日常生活の動作をどう支えるかを、リハビリ職の助言や共同評価にもとづいて設計することが目的で、単に身体介護を提供するのではなく、生活機能の維持・向上を狙う計画にすることが求められます。
生活機能向上連携加算の単位数
| 区分 | 単位数 | 算定できる期間 |
|---|---|---|
| 生活機能向上連携加算(Ⅰ) | 100単位 | 初回のサービスが行われた日の属する月に1回 |
| 生活機能向上連携加算(Ⅱ) | 200単位 | 初回の月以降3月の間、1月につき |
そのうえ条文は「(1)を算定している場合は、算定しない」と定めており、(Ⅰ)を算定するとその利用者について(Ⅱ)は算定できません。どちらを取るかは、最初に決める必要があります。
生活機能向上連携加算の算定要件
(Ⅰ)=助言にもとづく計画作成
- 計画作成責任者が、指定訪問リハビリテーション事業所、指定通所リハビリテーション事業所又はリハビリテーションを実施している医療提供施設の医師、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士の助言に基づき、生活機能の向上を目的とした定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画を作成し、当該計画に基づくサービスを行ったときは、初回のサービスが行われた日の属する月に所定単位数を加算する。
(Ⅰ)は助言を受けて計画を作る形です。訪問や同行までは求められていません。
(Ⅱ)=共同での評価が必要
- 医師、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が、指定訪問リハビリテーション、指定通所リハビリテーション等の一環として当該利用者の居宅を訪問する際に計画作成責任者が同行する等により、当該医師等と利用者の身体の状況等の評価を共同して行い、かつ、生活機能の向上を目的とした計画を作成した場合であって、当該医師等と連携し、当該計画に基づくサービスを行ったときは、初回の月以降3月の間、1月につき所定単位数を加算する。ただし、(1)を算定している場合は、算定しない。
(Ⅱ)はリハビリ職が居宅を訪問する場に、計画作成責任者が同行するなどして共同で評価することが要件です。手間はかかりますが、その分3か月間の算定が認められます。
連携先として認められる事業所・施設
| 連携先 | 条件 |
|---|---|
| 指定訪問リハビリテーション事業所 | — |
| 指定通所リハビリテーション事業所 | — |
| リハビリテーションを実施している医療提供施設 | 病院の場合は許可病床数200床未満、または当該病院を中心とした半径4km以内に診療所が存在しないものに限る |
地域の大規模病院のリハビリ科に助言を求めても、この条件を満たさなければ算定できません。連携先を決める前に、病床数を確認してください。訪問リハ事業所・通所リハ事業所であれば、この条件はかかりません。
助言を行える職種
条文が挙げているのは医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士です。看護師は含まれていません。連携先に依頼する際は、どの職種が対応するかを確認してください。
ちびウルフ手間を考えると(Ⅰ)でいい気がするけど。
リハウルフ合計600単位対100単位なので、同行できるなら(Ⅱ)を狙う価値はあります。現実的なのは、すでに訪問リハや通所リハを使っている利用者を対象にすることです。リハビリ職が訪問する日程に合わせればよいので、新たに依頼するより負担が軽い。ケアプランを見て、併用している人から始めてください。
生活機能向上連携加算の注意点
- 対象はイ又はロのみ:注は「イ又はロの所定単位数を算定している場合に限る」としています。ハ(Ⅲ)は対象外です
- (Ⅰ)と(Ⅱ)は併算定できない:(Ⅰ)を算定するとその後(Ⅱ)は算定できません
- 助言・共同評価の記録を残す:誰が、いつ、どんな助言を行ったかを記録してください
- 計画への反映を示す:助言が計画のどこに反映されたかがわかる形にします
- 3か月を超えたら再度必要:(Ⅱ)は3月の間です。継続するには改めて共同評価が必要になります
- 病床数の確認:病院と連携する場合は許可病床数を確認してください
生活機能向上連携加算のQ&A
よくある質問
(Ⅰ)と(Ⅱ)はどちらが有利ですか?
(Ⅱ)は3か月間、毎月200単位で合計600単位になります。(Ⅰ)は1回のみ100単位です。同行できる体制があれば(Ⅱ)のほうが有利です。
両方算定できますか?
できません。条文は「(1)を算定している場合は、算定しない」と定めています。
(Ⅰ)はどこまで必要ですか?
リハビリ職の助言にもとづいて計画を作成し、その計画に基づくサービスを行うことです。同行や訪問までは求められていません。
(Ⅱ)の「同行する等」とは何ですか?
リハビリ職が居宅を訪問する際に計画作成責任者が同行するなどして、身体の状況等の評価を共同して行うことです。
どの病院とでも連携できますか?
できません。病院は許可病床数200床未満、または半径4km以内に診療所が存在しないものに限られます。
看護師の助言でもよいですか?
条文が挙げているのは医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士です。看護師は含まれていません。
(Ⅲ)を算定していても加算できますか?
できません。イ又はロの所定単位数を算定している場合に限られます。
3か月を過ぎたらどうなりますか?
(Ⅱ)は3月の間の算定です。継続するには、改めて要件を満たす必要があります。
どんな記録が必要ですか?
助言または共同評価を行った日、実施者の氏名と職種、内容、そしてそれが計画のどこに反映されたかがわかる記録です。
- 生活機能向上連携加算は(Ⅰ)100単位、(Ⅱ)200単位
- (Ⅰ)は初回のサービスが行われた月に1回のみ
- (Ⅱ)は初回の月以降3月の間、1月につき算定できる
- (Ⅱ)は合計600単位となり、実際の差は500単位
- (Ⅰ)を算定するとその利用者について(Ⅱ)は算定できない
- (Ⅰ)はリハビリ職の助言にもとづく計画作成が要件
- (Ⅱ)は居宅訪問への同行等による共同評価が要件
- 連携先は訪問リハ事業所、通所リハ事業所、リハを実施している医療提供施設
- 病院は許可病床数200床未満、または半径4km以内に診療所がないものに限る
- 訪問リハ・通所リハ事業所にはこの病床数の条件はかからない
- 助言を行えるのは医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士
- 看護師は含まれていない
- 対象はイ又はロを算定している場合のみで、ハ(Ⅲ)は対象外
- すでに訪問リハ・通所リハを併用している利用者から始めると負担が軽い
- 助言・共同評価の内容と、計画への反映を記録に残す
- 指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)(定期巡回・随時対応型訪問介護看護費 ト)
- 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)e-Gov法令検索
- 指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第34号)e-Gov法令検索
※本記事の単位数および算定要件に関する記述は、指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準にもとづいて整理したものです。単位数は令和6年度介護報酬改定時点のもので、地域区分による1単位あたりの単価は含みません。「同行する等」として認められる具体的な方法、助言の実施方法(オンラインの可否を含む)については、留意事項通知および保険者の解釈をご確認ください。地域密着型サービスは市町村が指定・指導監督を行うため、取扱いが市町村によって異なる場合があります。個別の算定の可否は、必ず保険者にご確認ください。2026年9月時点の内容として整理しています。





