定期巡回・随時対応型訪問介護看護のターミナルケア加算は2,500単位です。このサービスの加算の中で最も大きく、しかも死亡月に1回だけ算定します。要件の中心は、死亡日および死亡日前14日以内に2日以上ターミナルケアを行ったことです。

この記事では、この加算の単位数と算定要件を、指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準の原文を確認して整理しました。

この記事でわかること
  • ターミナルケア加算は2,500単位であること
  • 算定できるのがイ(2)に限られること
  • 「死亡日及び死亡日前14日以内に2日以上」の数え方
  • 在宅で死亡した場合が対象であること
  • 搬送先で亡くなった場合の考え方
  • 届出が必要であること
  • 残しておくべき記録
  • 他サービスとの重複に注意すべき点

定期巡回・随時対応型訪問介護看護のターミナルケア加算とは?

人生の最終段階にある利用者について、本人・家族の意向を繰り返し確認しながら、在宅での看取りを支える取り組みを評価する加算です。24時間の体制を持つ定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、在宅看取りを支えやすいサービスであり、その役割を報酬面で評価するものです。

ターミナルケア加算の単位数

項目内容
単位数2,500単位
算定頻度当該利用者の死亡月につき1回
対象となる基本報酬イ(2)のみ(一体型で訪問看護サービスを行う場合)

連携型(ロ)や(Ⅲ)では算定できません。連携型の場合は、連携先の訪問看護事業所がターミナルケア加算を算定することになります。

ターミナルケア加算の算定要件

指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準 定期巡回・随時対応型訪問介護看護費 イ(2)の注(要旨)
  • 在宅で死亡した利用者について、別に厚生労働大臣が定める基準を満たす事業所が、死亡日及び死亡日前14日以内に2日以上ターミナルケアを行った場合に、当該利用者の死亡月につき所定単位数を加算する。

1. 日数の数え方

「死亡日及び死亡日前14日以内」に2日以上 数える範囲は、死亡日を含めた合計15日間です。この中で、ターミナルケアを行った日が2日以上あることが要件になります。
毎日訪問している必要はありません。2日で足ります。ただし「訪問した」ではなく「ターミナルケアを行った」日であることが必要なので、通常の訪問看護と区別できる記録が求められます。
  • 死亡日を含めて15日間の範囲を確認する
  • その中でターミナルケアを実施した日を特定する
  • 各日の記録に、ターミナルケアの内容が書かれているか確認する
  • 2日に満たない場合は算定できない

2. 「在宅で死亡した」が前提

条文は「在宅で死亡した利用者について」と定めています。病院に搬送されて亡くなった場合の取扱いは、留意事項通知で整理されています。自己判断せず、保険者に確認してください。

実務では、看取りの方針を共有していたものの、最期に救急搬送されるという経過は珍しくありません。この場合に算定できるかどうかは、判断が分かれる論点です。

3. 厚生労働大臣が定める基準を満たすこと

ターミナルケア加算の基準は、告示第45号が訪問看護費のターミナルケア加算の基準(第8号)を準用すると定めています。一般に、ターミナルケアに係る計画の作成、24時間連絡できる体制、本人・家族の意向の確認と記録などが求められます。具体的な要件は準用元の条文でご確認ください。

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2日以上って、けっこう緩い条件に見えるけど。

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日数の条件は満たしやすいのですが、落ちるのは記録のほうです。「訪問して体調を確認した」だけの記録だと、ターミナルケアを行った日として説明しにくい。意向の確認、家族への説明、症状への対応、多職種との連携。何をしたのかが読み取れる記録になっているかを、日ごとに見直してください。単位数が大きいぶん、運営指導では必ず確認されます。

ターミナルケア加算の注意点

  • 届出が必要:市町村長への届出を行ったうえで算定します
  • 対象はイ(2)のみ:連携型では連携先の訪問看護事業所が算定します
  • 死亡月に1回:複数回の算定はできません
  • 意向の確認と記録:本人・家族の意向を繰り返し確認した記録が重要です
  • 24時間の連絡体制:体制があることを示せるようにしてください
  • 他サービスとの重複:同じ利用者について、訪問看護事業所が算定していないか確認してください
意向の変化まで記録する 看取りの過程では、本人や家族の意向が揺れることがあります。「一度同意を得た」で終わらせず、変化も含めて記録してください。
最終的に方針が変わって搬送に至った場合でも、そこまでの過程が記録されていれば、事業所として適切に関わったことを示せます。記録は算定のためだけでなく、家族への説明の根拠にもなります。

ターミナルケア加算のQ&A

よくある質問

ターミナルケア加算は何単位ですか?

2,500単位です。当該利用者の死亡月につき算定します。

連携型でも算定できますか?

できません。対象はイ(2)、一体型で訪問看護サービスを行う場合に限られます。連携型では連携先の訪問看護事業所が算定します。

何日訪問すればよいですか?

死亡日および死亡日前14日以内に、2日以上ターミナルケアを行うことが要件です。毎日の訪問は必要ありません。

訪問すれば「ターミナルケアを行った」ことになりますか?

なりません。意向の確認、症状への対応、家族への説明など、ターミナルケアの内容が記録から読み取れる必要があります。

病院に搬送されて亡くなった場合は?

条文は「在宅で死亡した利用者について」と定めています。取扱いは留意事項通知および保険者の解釈によるため、確認してください。

届出は必要ですか?

必要です。厚生労働大臣が定める基準を満たす事業所として、市町村長への届出を行ったうえで算定します。

要件はどこに定められていますか?

告示第45号が、訪問看護費のターミナルケア加算の基準(第8号)を準用すると定めています。具体的な内容は準用元をご確認ください。

意向が途中で変わった場合は?

変化も含めて記録してください。過程が記録されていれば、適切に関わったことを示せます。

訪問看護事業所と重複しませんか?

同じ利用者について重複して算定されていないか確認してください。

まとめ
  • ターミナルケア加算は2,500単位で、死亡月につき1回
  • このサービスの加算の中で最も単位数が大きい
  • 対象はイ(2)=一体型で訪問看護サービスを行う場合のみ
  • 連携型では、連携先の訪問看護事業所が算定する
  • 要件は「死亡日及び死亡日前14日以内に2日以上」のターミナルケア
  • 死亡日を含めた15日間が数える範囲になる
  • 毎日の訪問は必要なく、2日で足りる
  • ただし「訪問した」ではなく「ターミナルケアを行った」日である必要がある
  • 意向の確認、症状への対応、家族への説明が記録から読み取れること
  • 条文は「在宅で死亡した利用者について」と定めている
  • 搬送先で亡くなった場合の取扱いは保険者に確認する
  • 基準は訪問看護費のターミナルケア加算(第8号)を準用する
  • 届出を行ったうえで算定する
  • 本人・家族の意向は、変化も含めて記録する
  • 訪問看護事業所と重複して算定していないか確認する
参考にした情報

※本記事の単位数および算定要件に関する記述は、指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準および厚生労働大臣が定める基準にもとづいて整理したものです。単位数は令和6年度介護報酬改定時点のもので、地域区分による1単位あたりの単価は含みません。ターミナルケア加算の詳細な要件は、告示第45号が準用する訪問看護費のターミナルケア加算の基準(第8号)に定められています。本記事では準用元の条文の全文を掲載していないため、算定にあたっては原文をご確認ください。在宅以外で死亡した場合の取扱いについては、留意事項通知および保険者の解釈をご確認ください。個別の算定の可否は、必ず保険者にご確認ください。2026年9月時点の内容として整理しています。

ABOUT ME
リハウルフ
理学療法士/介護支援専門員/「リハコネ式!訪問リハのためのルールブック」監著・編集/「訪問リハビリマガジン」編集長/他に3メディアの編集長/ YouTube「リハウルフ」運営/セミナー経験多数/厚生労働省のホームページを見ることが趣味
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