実務者研修とは?時間数・免除・費用を抑える方法

先に結論をお伝えします。実務者研修は、実務経験ルートで介護福祉士国家試験を受けるために必要な研修で、期間は6か月以上、授業は原則450時間以上です。初任者研修などを修了していれば一部の科目が免除され、初任者研修修了者は320時間になります。通信課程が中心なので、働きながら受講できます。
この記事では、実務者研修の内容・時間数・免除・費用の負担を減らす方法を、厚生労働省と地方厚生局の資料、社会福祉振興・試験センターの案内を確認して整理しました。
- 実務者研修とはどんな研修か
- 研修の期間・時間数と、持っている資格による免除
- 実務者研修を修了するとできること
- 受講費用の負担を減らす方法
- 受講のタイミングと進め方
実務者研修とは?
地方厚生局の案内では、実務者研修は「3年以上の実務の経験がある実務経験者が、介護福祉士国家試験(平成28年度国家試験から適用)を受験するために必要な研修」とされています。社会福祉士及び介護福祉士法第40条第2項第5号で、実務経験3年以上の人が指定の養成施設等で「六月以上」必要な知識と技能を修得することが受験資格とされており、この課程が実務者研修です。
社会福祉振興・試験センターも、「実務経験3年以上」だけでは受験できず、実務者研修の修了(または修了見込み)が必要と案内しています。
実務者研修の期間と時間数
地方厚生局によると、実務者研修は「期間は6ヶ月以上、授業は450時間以上」で設定されており、昼間・夜間・通信(一部面接授業あり)の種類で開講されています。
持っている資格による受講時間
他の研修で学んだ科目は受講が免除されます。厚生労働省の資料では、受講時間の目安は次のとおりです。
| 修了している研修 | 実務者研修の受講時間 |
|---|---|
| なし(原則) | 450時間 |
| 介護職員初任者研修 | 320時間 |
| 訪問介護員2級 | 320時間 |
| 訪問介護員3級 | 420時間 |
| 訪問介護員1級 | 95時間 |
| 介護職員基礎研修 | 50時間 |
同じ資料では、初任者研修などの受講歴があるため、450時間すべてを受講する人は少なく、320時間の受講が平均的な姿とされています。また、実務者研修の定員の約9割が通信課程(平成30年4月時点)とされており、自宅学習と面接授業(スクーリング)を組み合わせる受け方が主流です。
ちびウルフ実務者研修って、初任者研修を取らずにいきなり受けてもいいの?
リハウルフ受けられます。その場合は450時間で、初任者研修の内容も含めて学ぶことになります。ただ、無資格で介護の仕事を始めるなら、先に初任者研修を取っておくと、訪問介護にも入れるようになりますし、実務者研修の時間も320時間に減らせますよ。
実務者研修を修了するとできること
- 介護福祉士国家試験の受験資格:実務経験(従業期間1,095日以上かつ従事日数540日以上)と合わせて受験できる
- サービス提供責任者になれる:訪問介護のサ責は、介護福祉士のほか、告示で定める研修の修了者などが要件
- たん吸引などの基礎を学べる:カリキュラムに医療的ケアが含まれている
試験センターの案内では、実務者研修を修了している人は、介護福祉士の登録申請のときに「実務者研修修了証明書」を提出すれば、「介護過程Ⅲ修了証明書」の提出は不要とされています。
実務者研修の費用が気になるなら、
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実務者研修の費用の負担を減らす方法
受講料はスクールや持っている資格によって違います。次のような方法で、負担を減らせることがあります。
- 実務者研修受講資金の貸付:都道府県などが受講費用を最大20万円貸し付け、介護福祉士として2年間介護の業務に従事すると返還が全額免除される制度がある(厚生労働省資料。条件は都道府県で異なる)
- 勤務先の資格取得支援:受講料の補助や、スクーリング日の勤務調整をしてくれる事業所がある
- 就職支援サービスの資格取得制度:介護の仕事に就くことを条件に、資格取得を支援してくれるサービスがある
- 教育訓練給付:雇用保険の加入期間などの条件を満たすと、指定講座の受講費用の一部が給付される
貸付や給付は、使える条件や申込みの時期が決まっています。受講を申し込む前に、都道府県の社会福祉協議会やハローワークで確認してください。
実務者研修を受けるタイミング
- 介護福祉士を受験する年度を決める
- その年度の3月31日までに、実務経験の日数を満たせるか確認する
- 修了の期限から逆算して、実務者研修の受講を始める
- 修了していなければ「修了見込み」で受験を申し込む
- 期限までに修了し、修了証明書を試験センターに提出する
第39回試験では、令和9年3月31日までに実務者研修を修了する予定の人が「修了見込み」の対象とされています。期限に間に合わないと受験資格がなくなるため、受講期間(6か月以上)を見込んで早めに始めることが大切です。介護の資格の全体像は介護・福祉の資格おすすめ10選で整理しています。
よくある質問
実務者研修は何時間ですか?
原則450時間以上で、期間は6か月以上です。初任者研修などを修了していれば一部の科目が免除され、初任者研修修了者は320時間になります。
実務者研修は通信で受けられますか?
受けられます。通信課程が中心で、一部に面接授業(スクーリング)があります。厚生労働省の資料では、実務者研修の定員の約9割が通信課程とされています。
実務経験がなくても実務者研修は受けられますか?
実務者研修の受講そのものには、実務経験を求めないスクールが一般的です。ただし、介護福祉士国家試験を受けるには、実務者研修の修了とあわせて実務経験の要件を満たす必要があります。
実務者研修の費用を無料にする方法はありますか?
受講資金の貸付(介護の業務に一定期間従事すると返還免除)、勤務先の資格取得支援、就職支援サービスの資格取得制度などで、負担を減らせることがあります。条件はそれぞれ違うので事前に確認してください。
実務者研修を修了するとサ責になれますか?
訪問介護のサービス提供責任者は、介護福祉士のほか、告示で定める研修の修了者などがなれます。実務者研修の修了者は、一般にこの要件を満たすものとして扱われています。勤務先や指定権者にも確認してください。
- 実務者研修は、実務経験ルートで介護福祉士を受験するために必要な研修
- 期間6か月以上・原則450時間以上。初任者研修修了者は320時間
- 通信課程が中心で、働きながら受講できる
- 受講資金の貸付(返還免除あり)や職場の支援で費用を抑えられることがある
- 受験する年度の修了期限から逆算して、早めに受講を始める
- 介護福祉士実務者研修に関するよくあるご質問Q&A(近畿厚生局)
- 実務者研修の受講のための負担軽減策(厚生労働省資料・PDF)
- 実務者研修(社会福祉振興・試験センター)
- 介護福祉士国家試験 受験資格(資格取得ルート図)(社会福祉振興・試験センター)
- 社会福祉士及び介護福祉士法(e-Gov法令検索)第40条
※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。研修の期間・時間数・免除は地方厚生局と厚生労働省の資料、受験資格と修了見込みの扱いは社会福祉振興・試験センターの案内にもとづいて整理しています(2026年10月確認)。受講時間の免除の内容や受講料はスクールによって異なります。受講資金の貸付の条件は都道府県ごとに異なるため、実施主体にご確認ください。進め方に関する記述は、筆者(理学療法士・介護支援専門員)の実務経験にもとづく整理です。




