地域密着型通所介護の栄養に関する加算は3つあります。栄養アセスメント加算50単位(1月)、栄養改善加算200単位(1回)、口腔・栄養スクリーニング加算20単位または5単位(1回)です。3つは役割が違い、組み合わせのルールが細かく決まっています。

この記事では、この3つの加算を、指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準の原文を確認して整理しました。

この記事でわかること
  • 3つの加算の単位数と算定の頻度
  • スクリーニング・アセスメント・改善の役割の違い
  • 栄養改善加算を受けている間はアセスメント加算が取れないこと
  • 口腔・栄養スクリーニング加算の(Ⅰ)と(Ⅱ)の違い
  • 管理栄養士は外部との連携でもよいこと
  • 栄養改善加算の算定期間と延長の条件
  • 他事業所で算定している場合の扱い
  • LIFEへの提出が必要な加算

地域密着型通所介護の栄養アセスメント加算とは?

栄養アセスメント加算は、管理栄養士が介護職員等と共同して、利用者ごとの低栄養状態のリスクと解決すべき課題を把握したことを評価する加算です。

高齢者の低栄養は、体重が減ってから気づくことが多く、そのときには筋力もかなり落ちています。通所の場で定期的に栄養状態を確認し、早い段階で手を打つために設けられた加算です。

栄養に関する3つの加算の単位数

加算単位数算定役割
口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅰ)20単位1回につき口腔と栄養の両方を確認
口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅱ)5単位1回につきいずれか一方を確認
栄養アセスメント加算50単位1月につき課題を把握し説明する
栄養改善加算200単位1回につき
(3月以内・1月2回まで)
実際に改善に取り組む

スクリーニングで見つけ、アセスメントで課題を整理し、改善で手を打つ、という流れです。栄養改善加算は3か月以内の期間に限り、1か月に2回を限度として算定します。

3つの加算の算定要件

口腔・栄養スクリーニング加算

  • 利用開始時および利用中6月ごとに、利用者の口腔の健康状態または栄養状態のスクリーニングを行うこと
  • (Ⅰ)は口腔と栄養の両方、(Ⅱ)はいずれか一方のスクリーニングを行った場合
  • 厚生労働大臣が定める基準に適合する事業所であること

(Ⅰ)と(Ⅱ)は同時に算定できません。また、その利用者について他の事業所で既に口腔・栄養スクリーニング加算を算定している場合は算定できません。

栄養アセスメント加算

  • 事業所の従業者として、または外部との連携により管理栄養士を1名以上配置していること
  • 管理栄養士、看護職員、介護職員、生活相談員その他の職種が共同して栄養アセスメントを実施すること
  • その結果を利用者または家族に説明し、相談等に必要に応じ対応すること
  • 栄養状態等の情報を厚生労働省に提出し、活用していること(LIFE)

栄養改善加算

  • 管理栄養士を1名以上配置していること(外部との連携でも可)
  • 利用開始時に栄養状態を把握し、摂食・嚥下機能および食形態にも配慮した栄養ケア計画を作成すること
  • 計画に従い、必要に応じて利用者の居宅を訪問して栄養改善サービスを行うこと
  • 栄養状態を定期的に記録し、計画の進捗状況を定期的に評価すること
管理栄養士は「外部との連携」でよい 3つの加算とも、管理栄養士を雇用する必要はありません。告示は「当該事業所の従業者として又は外部との連携により」と定めています。
・他の介護保険施設の管理栄養士
・医療機関の管理栄養士
・栄養ケア・ステーション
小規模な地域密着型通所介護でも取り組める設計になっています。連携の契約と、実際に関与した記録は必ず残してください。

3つの加算の注意点

  • 栄養改善サービスを受けている間と、それが終了した月は、栄養アセスメント加算を算定できません
  • 口腔・栄養スクリーニング加算の(Ⅰ)と(Ⅱ)は同時に算定できません
  • 他の事業所で既にスクリーニング加算を算定している利用者には算定できません
  • 栄養改善加算は3か月以内・1月2回までが原則です
  • 3か月ごとの評価で低栄養状態が改善せず、継続が必要と認められる場合は引き続き算定できます
  • 栄養アセスメント加算はLIFEへの提出が要件です

栄養アセスメント加算と栄養改善加算は、期間が重なると片方しか取れません。どちらを算定するかは、利用者の状態で判断してください。

ちびウルフちびウルフ

スクリーニング加算って5単位でしょ?取る意味あるの?

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単位数だけ見ると小さいですが、(Ⅰ)なら20単位で、6か月ごとの算定です。手間に対しては悪くありません。
それより大きいのは、スクリーニングを入り口にして栄養アセスメント加算や栄養改善加算につながることです。体重の変化を定期的に測る習慣がつくと、「最近痩せてきた」に早く気づけます。
担当したケースでも、体重が3か月で4kg落ちていたのに誰も気づいていなかった、ということがありました。仕組みとして測ることには意味があります。

栄養に関する加算のQ&A

栄養に関する加算のQ&A

単位数はいくらですか?

口腔・栄養スクリーニング加算が(Ⅰ)20単位・(Ⅱ)5単位(1回につき)、栄養アセスメント加算が50単位(1月につき)、栄養改善加算が200単位(1回につき)です。

管理栄養士を雇う必要がありますか?

ありません。外部との連携により1名以上配置していれば要件を満たします。

栄養アセスメント加算と栄養改善加算は両方取れますか?

栄養改善サービスを受けている間と、そのサービスが終了した日の属する月は、栄養アセスメント加算は算定できません。

スクリーニングの頻度は?

利用開始時および利用中6月ごとです。

(Ⅰ)と(Ⅱ)の違いは何ですか?

(Ⅰ)は口腔と栄養の両方、(Ⅱ)はいずれか一方のスクリーニングを行った場合です。

他の事業所でスクリーニング加算を取っている場合は?

その利用者については算定できません。

栄養改善加算は3か月で終わりですか?

原則3月以内ですが、3月ごとの評価で低栄養状態が改善せず継続が必要と認められる場合は引き続き算定できます。

居宅訪問は必須ですか?

栄養改善加算は「必要に応じて当該利用者の居宅を訪問し」と定められています。

LIFEへの提出が必要なのはどれですか?

栄養アセスメント加算です。栄養状態等の情報を厚生労働省に提出し、活用することが要件に含まれています。

まとめ
  • 栄養に関する加算は3つある
  • 口腔・栄養スクリーニング加算は(Ⅰ)20単位・(Ⅱ)5単位、1回につき
  • 栄養アセスメント加算は50単位、1月につき
  • 栄養改善加算は200単位、1回につき
  • 栄養改善加算は3月以内・1月2回までが原則
  • 改善が見られず継続が必要なら引き続き算定できる
  • スクリーニングは利用開始時と6月ごと
  • (Ⅰ)は口腔と栄養の両方、(Ⅱ)はいずれか一方
  • 管理栄養士は外部との連携でもよい
  • 栄養アセスメントは多職種が共同で実施する
  • 結果を利用者・家族に説明することが要件
  • 栄養アセスメント加算はLIFEへの提出が必要
  • 栄養改善サービス実施中と終了月はアセスメント加算を算定できない
  • 他事業所でスクリーニング加算を算定している利用者には算定できない
  • 栄養ケア計画は摂食・嚥下機能と食形態にも配慮する
参考にした情報

※本記事の単位数および併算定の可否は、指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準にもとづいて整理したものです。スクリーニングの具体的な項目、管理栄養士との連携の方法、栄養ケア計画の様式、LIFEへの提出期限については、厚生労働大臣が定める基準および留意事項通知をご確認ください。地域密着型サービスは市町村が指定・指導監督を行うため、取扱いが市町村によって異なる場合があります。個別の算定の可否は、必ず保険者にご確認ください。2026年9月時点の内容として整理しています。

ABOUT ME
リハウルフ
理学療法士/介護支援専門員/「リハコネ式!訪問リハのためのルールブック」監著・編集/「訪問リハビリマガジン」編集長/他に3メディアの編集長/ YouTube「リハウルフ」運営/セミナー経験多数/厚生労働省のホームページを見ることが趣味
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