地域密着型通所介護の延長加算とは?

地域密着型通所介護の延長加算は、9時間以上10時間未満で50単位、以降1時間ごとに50単位ずつ増え、13時間以上14時間未満で250単位です。所要時間8時間以上9時間未満のサービスの前後に、日常生活上の世話を行った場合に算定します。
この記事では、この加算を、指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準の原文を確認して整理しました。
- 延長時間ごとの5段階の単位数
- 8時間以上9時間未満のサービスが前提であること
- サービスの前後どちらでも算定できること
- 通算した時間で判定すること
- 「日常生活上の世話」の意味
- 9時間未満では算定できないこと
- 家族の就労を支える目的で使われること
- 記録として残すべき内容
地域密着型通所介護の延長加算とは?
延長加算は、通所サービスの提供時間の前後に、引き続き事業所で預かった時間を評価する加算です。日中の長時間の預かりが必要な家族を支えるために設けられています。
介護をしながら働いている家族にとって、デイサービスの終了時刻と勤務の終了時刻が合わないことは大きな問題です。延長加算は、その時間差を事業所が埋めた場合に算定できます。
延長加算の単位数
| 通算した時間 | 単位数 |
|---|---|
| 9時間以上10時間未満 | 50単位 |
| 10時間以上11時間未満 | 100単位 |
| 11時間以上12時間未満 | 150単位 |
| 12時間以上13時間未満 | 200単位 |
| 13時間以上14時間未満 | 250単位 |
1時間ごとに50単位ずつ上がる、わかりやすい構造です。14時間以上の区分はありません。
延長加算の算定要件
- 市町村長に届出を行った事業所であること
- 所要時間8時間以上9時間未満の地域密着型通所介護を行うこと
- その前または後に、引き続き日常生活上の世話を行うこと
- サービスの所要時間と、前後に行った日常生活上の世話の所要時間を通算した時間が9時間以上となること
- 日常生活上の世話を行った後に引き続き所要時間8時間以上9時間未満の指定地域密着型通所介護を行った場合、または所要時間8時間以上9時間未満の指定地域密着型通所介護を行った後に引き続き日常生活上の世話を行った場合であって、通算した時間が9時間以上となった場合は、区分に応じた単位数を所定単位数に加算する。
・7時間以上8時間未満のサービスを提供して、その後2時間預かった
この場合、通算で9時間を超えていても延長加算は算定できません。
延長を見込むなら、まず基本報酬を8時間以上9時間未満の区分で計画に位置付ける必要があります。ここを間違えている事業所は少なくありません。
延長加算の注意点
- サービスの前に世話を行った場合も算定できます。朝の早い預かりも対象です
- 通算した時間で判定します。前後の両方に世話を行った場合は合算します
- 日常生活上の世話の内容と時間を記録してください
- 送迎の時間をどう扱うかは、留意事項通知の定めを確認してください
- 利用者や家族の同意が必要です。事業所の都合で延ばすものではありません
- 届出が必要です
・延長時間帯の職員を誰にするか
・急変時の対応をどうするか
・夕食や服薬が必要な方への対応
延長加算は50単位からと小さい加算ですが、事故が起きたときの責任は通常時と変わりません。延長を受ける利用者の要件を事業所として決めておくことをおすすめします。
ちびウルフ50単位のために職員を残すって、割に合うのかな?
リハウルフ1人だけのために残るなら、確かに合いません。複数の利用者をまとめて延長で受ける形にすれば計算が変わります。
それ以上に大きいのは、「延長できるデイ」は選ばれるということです。働きながら介護している家族にとって、17時に迎えに行けるかどうかは死活問題です。
担当したケースでも、延長に対応してくれる事業所が見つからず、家族が仕事を辞めるかどうかの瀬戸際になったことがありました。ニーズは確実にあります。
延長加算のQ&A
延長加算のQ&A
単位数はいくらですか?
9時間以上10時間未満50単位、10時間台100単位、11時間台150単位、12時間台200単位、13時間台250単位です。
7時間のサービスでも算定できますか?
できません。所要時間8時間以上9時間未満のサービスであることが前提です。
サービスの前に預かる場合も算定できますか?
できます。日常生活上の世話を行った後に引き続きサービスを行った場合も対象です。
前後の両方に世話を行った場合は?
通算した時間で判定します。
14時間を超えたらどうなりますか?
13時間以上14時間未満の250単位が上限の区分です。
日常生活上の世話とは何ですか?
見守りや食事、排泄の介助などが想定されます。具体的な範囲は留意事項通知をご確認ください。
送迎の時間は含みますか?
取扱いは留意事項通知に定めがあります。保険者にもご確認ください。
記録は何を残しますか?
日常生活上の世話の開始・終了時刻、内容、対応した職員を記録してください。
届出は必要ですか?
必要です。市町村長への届出を行った事業所であることが前提です。
- 延長加算は通算時間に応じた5段階
- 9時間台50単位、10時間台100単位、11時間台150単位
- 12時間台200単位、13時間台250単位
- 1時間ごとに50単位ずつ上がる
- 14時間以上の区分はない
- 所要時間8時間以上9時間未満のサービスが前提
- 7時間台のサービスでは通算9時間を超えても算定できない
- サービスの前でも後でも算定できる
- 前後の両方の場合は通算して判定する
- 日常生活上の世話の内容と時間を記録する
- 延長時間中も安全を確保できる職員配置が必要
- 事故時の責任は通常時と変わらない
- 延長を受ける利用者の要件を事業所として決めておく
- 働きながら介護する家族にとって需要が大きい
- 算定には市町村長への届出が必要
- 指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚生労働省告示第126号)(地域密着型通所介護費 注9)
- 指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第34号)
- 令和6年度介護報酬改定における改定事項について(厚生労働省)
※本記事の単位数および算定要件は、指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準にもとづいて整理したものです。「日常生活上の世話」の具体的な範囲、送迎時間の取扱い、延長時間帯の人員配置の考え方については、留意事項通知および保険者の解釈をご確認ください。地域密着型サービスは市町村が指定・指導監督を行うため、取扱いが市町村によって異なる場合があります。個別の算定の可否は、必ず保険者にご確認ください。2026年9月時点の内容として整理しています。





