介護医療院の短期集中リハビリテーション実施加算とは?240単位を解説
介護医療院でリハビリ提供にあたる理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)や、請求・運営を担う管理者にとって、「短期集中リハビリテーション実施加算」は入所直後のリハビリを評価する重要な加算です。ただ、同じ名前の加算が訪問リハ・老健・通所リハにもあり、単位数や要件が微妙に違うため混同しやすいのが悩みどころ。
この記事では、介護医療院に絞って、短期集中リハビリテーション実施加算の単位数・算定要件・起算日・他施設との違いを最新の制度にもとづいて整理します。算定もれ・請求ミスを防ぐためのチェックポイントもまとめました。
- 介護医療院の短期集中リハビリテーション実施加算の単位数(240単位/日)
- 「入所日から3月以内」「週おおむね3日以上・20分以上」という算定要件
- 老健(258単位・200単位)との違いと、令和6年度改定での扱い
- 名前が似た加算(訪問リハ・通所リハ・認知症短期集中リハ)との区別
- 請求でミスしやすいポイントと記録のそろえ方
ちびウルフ短期集中リハって、老健と介護医療院で単位数が同じなの?
リハウルフ実は違うんだ。令和6年度の改定で老健は単位数が見直されたけど、介護医療院は240単位のまま。ここを混同すると請求ミスにつながるから、しっかり区別しよう。
介護医療院の短期集中リハビリテーション実施加算とは
短期集中リハビリテーション実施加算は、入所してまもない時期に集中的なリハビリを行うことを評価する加算です。入所直後は機能回復が見込みやすく、集中的に関わることで在宅復帰や生活機能の向上につながりやすい——そうした考え方にもとづいています。
介護医療院では、理学療法・作業療法・言語聴覚療法を提供する入所者に対して、医師または医師の指示を受けたPT・OT・STが、入所日から一定期間に集中的なリハビリを行った場合に算定します。
単位数|介護医療院は240単位/日
介護医療院の短期集中リハビリテーション実施加算は、1日につき240単位です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 単位数 | 240単位/日 |
| 算定対象期間 | 入所日から起算して3月以内 |
| 実施者 | 医師、または医師の指示を受けたPT・OT・ST |
| 「集中的」の定義 | 20分以上の個別リハビリを、1週につきおおむね3日以上実施 |
※単位数・要件は令和6年度介護報酬改定にもとづく。1単位の単価は地域区分により異なります。
算定要件をくわしく解説
① 起算日は「入所日」から3月以内
算定できるのは、入所日から起算して3月以内の期間です。リハビリを開始した日ではなく、あくまで入所日が起算日になります。月の途中で入所した場合も、入所日を基準に3月の期間を数えます。
② 「集中的なリハビリ」=週おおむね3日以上・20分以上
「集中的なリハビリ」とは、20分以上の個別リハビリテーションを、1週につきおおむね3日以上実施することを指します。これを下回る頻度では算定要件を満たしません。
③ 医師の指示と計画にもとづく実施
医師、または医師の指示を受けたPT・OT・STが実施することが前提です。リハビリテーション計画にもとづき、入所者の状態に応じて基本的動作能力や応用的動作能力の回復を図ります。
- 入所時にリハビリの必要性を評価し、医師の指示・計画を立てる
- 入所日から3月以内に、20分以上の個別リハを週おおむね3日以上実施する
- 実施日・実施時間・担当者・内容・評価を記録に残す
- 期間や状態に応じて計画を見直す
老健との違い|介護医療院は240単位のまま
もっとも混同しやすいのが、介護老人保健施設(老健)の短期集中リハビリテーション実施加算との違いです。令和6年度改定で老健は単位数が見直されましたが、介護医療院は据え置きです。
| 施設 | 単位数 | LIFEへのデータ提出 |
|---|---|---|
| 介護医療院 | 240単位/日 | 要件ではない |
| 老健 加算(Ⅰ) | 258単位/日 | 必要(ADL等評価+LIFE提出) |
| 老健 加算(Ⅱ) | 200単位/日 | 要件ではない |
ちびウルフ老健は(Ⅰ)(Ⅱ)に分かれたんだね。介護医療院も分かれたの?
リハウルフ令和6年度改定でLIFE提出を要件にした(Ⅰ)258単位・(Ⅱ)200単位に区分されたのは老健なんだ。介護医療院の短期集中リハは240単位の一本立てで、区分の新設はないよ。施設の種別ごとに正しい単位を選ぼうね。
名前が似た加算と区別する
「短期集中リハ」と略されるため取り違えやすい加算がいくつかあります。自施設のサービス種別を先に切り分けてから、該当する加算名・単位数を確認しましょう。
| サービス・加算 | 単位数 | 起算日・対象 |
|---|---|---|
| 介護医療院 短期集中リハビリテーション実施加算 | 240単位/日 | 入所日から3月以内 |
| 老健 短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ)(Ⅱ) | 258/200単位/日 | 入所日から3月以内 |
| 訪問リハ 短期集中リハビリテーション実施加算 | 200単位/日 | 退院・退所日または認定日から3月以内 |
| 通所リハ 短期集中個別リハビリテーション実施加算 | 別途設定 | 名称に「個別」が入る別加算 |
| 認知症短期集中リハビリテーション実施加算 | 別途設定 | 認知症の利用者に対する別加算 |
請求でミスしやすいポイント
起算日を「リハ開始日」と混同しない
介護医療院では起算日は入所日です。リハビリを始めた日から3月ではありません。月途中入所でも、入所日を基準に算定期間を数えます。
頻度・時間の要件を満たしているか
20分以上の個別リハを週おおむね3日以上、という要件を満たしているかを実施記録で確認します。頻度が足りない週は算定根拠が弱くなります。
介護医療院におけるリハビリと短期集中リハの位置づけ
介護医療院は、長期療養が必要な要介護高齢者に「医療」と「日常生活上の世話(介護)」を一体的に提供する施設です。医療ニーズの高い入所者が多いぶん、リハビリは生活機能の維持・回復を支える重要な役割を担います。
介護医療院のリハビリは、理学療法・作業療法・言語聴覚療法として提供され、入所者の状態に応じて段階的に組み立てます。そのなかで短期集中リハビリテーション実施加算は、入所直後の「回復が見込みやすい時期」に集中的に関わることを後押しする加算です。入所から3月という限られた期間にリハ資源を重点配分し、その後の生活の質を高める起点になります。
「入所直後の3月」をどう活かすか
入所直後は、環境変化による機能低下(廃用)が起こりやすい時期でもあります。だからこそ、早期にアセスメントを行い、目標を明確にして集中的に介入することが、その後の経過を大きく左右します。短期集中リハの期間は、単に加算を取るための期間ではなく、入所者の生活機能の方向性を決める大切な3か月と捉えることが重要です。
専門職(PT・OT・ST)が押さえたい実践ポイント
短期集中リハは、入所者の機能回復が見込める「黄金期」を逃さないための加算でもあります。算定要件を満たすことだけでなく、リハビリの質と成果につなげる視点を大切にしましょう。
- 入所時評価を素早く:入所直後にADL・身体機能を評価し、3月の集中期間を最大限に活かす計画を立てる。
- 多職種で目標共有:医師・看護師・介護職と回復目標を共有し、リハの時間以外でも生活の中で動作を促す。
- 記録の精度:実施日・時間・内容・評価を確実に残し、算定根拠と成果の両方を説明できるようにする。
- 期間終了後の移行:3月の集中期間が終わったあとの維持・生活リハへスムーズに移行できるよう、早めに計画を見直す。
ちびウルフ3月で終わっちゃうと、その後のリハはどうなるの?
リハウルフ短期集中の期間が終わっても、リハビリがなくなるわけじゃないよ。集中期間で得た回復を、その後の生活リハや日々のケアにつなげていくのが大事なんだ。だからこそ最初の3月をどう使うかが勝負なんだね。
よくある質問(FAQ)
介護医療院の短期集中リハは何単位ですか?
老健と同じ258単位ではないのですか?
起算日はリハビリを始めた日ですか?
週2日のリハでも算定できますか?
正確な単位・要件はどこで確認できますか?
- 介護医療院の短期集中リハビリテーション実施加算は240単位/日。入所日から3月以内が対象。
- 「集中的なリハビリ」は20分以上の個別リハを週おおむね3日以上。実施者は医師の指示を受けたPT・OT・ST。
- 令和6年度改定で老健は(Ⅰ)258単位・(Ⅱ)200単位に区分されたが、介護医療院は240単位のまま。混同に注意。
- 起算日は入所日。リハ開始日と混同しない。請求は施設種別・サービス種別を確認してから。
- 最初の3月の集中期間を活かし、終了後は生活リハへスムーズに移行する視点が大切。

