「訪問看護の営業って、何から始めればいいの?」
「対面で回る時間がない…利用者さんを増やす方法はないの?」——そんな悩みを抱える管理者や看護師は少なくありません。

この記事では、時間も人手も限られた訪問看護ステーションでも実践できる営業方法6選を、リハウルフの現場目線で紹介します。むやみに足で稼ぐのではなく、ケアマネジャーや利用者さんに「選ばれる」ための仕組みづくりが中心です。あわせて、避けたほうがよい営業方法も解説します。できることから1つずつ取り入れて、新規依頼につなげていきましょう。

この記事でわかること
  • 訪問看護で避けたほうがよい営業方法
  • 少ない手間で効果が出るおすすめの営業方法6選
  • ケアマネジャーや利用者さんから「選ばれる」ための工夫
  • 新規依頼を増やす営業戦略の立て方

訪問看護で避けたほうがよい営業方法

ちびウルフちびウルフ

営業ってやっぱり、直接会いに行くのが一番なんじゃないの?

リハウルフリハウルフ

気持ちはわかるけど、相手の都合を考えない営業は逆効果なんだ。まずは「やらないほうがいい営業」から押さえておこうね。

アポなしの飛び込み営業

ケアマネジャーの事業所や医療機関にアポイントなしで突然訪問する飛び込み営業は、おすすめできません。相手は日々の業務に追われており、突然の訪問は「時間を奪われた」という印象につながりがちです。その場だけでなく、後々の信用にも関わるため、注意が必要です。

相手の都合を無視した長時間の対面営業

対面営業そのものが悪いわけではありません。問題は、相手の都合を考えずに時間を取らせてしまうこと。報告書を届けるついでに長々と話し込む、忙しい時間帯に押しかける——こうした営業は逆効果です。対面で会うときほど、短く・要点を絞ることを意識しましょう。

注意営業は「自分が伝えたいこと」ではなく「相手が知りたいこと・困っていること」を起点に。押し売りの印象を与えた瞬間、その後の連携まで難しくなります。

おすすめの訪問看護の営業方法6選

ここからは、少ない手間で効果が出やすい営業方法を6つ紹介します。すべてに共通するのは、相手の時間を奪わず、繰り返し接点を持てるという点です。

① パンフレットを作成して郵送する

事業所紹介のパンフレットを作り、最寄りの居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)へ郵送する方法は、とても効果的です。PowerPointやCanvaで手作りでも十分。クリアファイルに入れて送れば、相手の手元に残ります。パンフレット作りは、自事業所の強みを言語化するきっかけにもなります。利用者さんとの契約時の説明にも使い回せるので、まだ無い事業所はぜひ作成しましょう。

② 新聞・リーフレットを作成して定期的に配る

ステーションの「新聞」やリーフレットを作り、関係事業所へ定期的に郵送します。パンフレットと違い、繰り返し配れるのが強み。何度も目に触れることで好感度が高まる「ザイオンス効果(単純接触効果)」が期待できます。テンプレートを用意して、毎月コツコツ配布するのがコツです。

③ セミナー動画を撮影してQRコードで届ける

ケアマネ向けのセミナーは集客が難しいもの。そこでおすすめなのが、セミナー動画を撮影し、限定公開URLのQRコードをチラシに載せて配る方法です。

  1. 事業所の強み(例:精神科対応、ターミナルケア、リハビリ職の在籍など)をテーマにセミナー動画を撮影する
  2. YouTubeの限定公開にアップロードする
  3. その動画のQRコードを作成する
  4. QRコードを載せたステーションのチラシを作る
  5. ケアマネジャーへチラシを配布する

互いの時間を拘束せず、質の高い情報を多くの人へ届けられます。動画は一度作れば資産として残るのも魅力です。

④ 目の前の利用者さんへの訪問看護をより丁寧に

営業先というと外部ばかり思い浮かびますが、一番の営業先は、いま関わっている利用者さんです。目の前のケアを丁寧に積み重ねることが、次の依頼につながります。

接点そこから広がるつながり
利用者さんからの口コミご近所・知人への紹介
ご家族からの口コミ家族の知人・同僚への紹介
ケアマネジャーからの評価同じケアマネの別の利用者さん
ケアマネ同士のつながり他事業所のケアマネからの依頼

⑤ ケアマネへの密な報告・連絡・相談

ケアマネジャーは、しっかり連携してくれる訪問看護ステーションを選びます。1人の看護師に1日7〜8件も詰め込むような事業所より、報連相が丁寧でケアの質が高い事業所のほうが信頼されます。いま関わっている利用者さんの情報を密に共有することが、次の新規依頼への第一歩です。

ポイント報告書や連絡は「出して終わり」にしない。変化があったときの早めの一報、相談しやすい雰囲気づくりが、ケアマネからの信頼を積み上げます。

⑥ 訪問看護報告書を工夫する

報告書は、ケアマネや主治医に事業所の質を伝える大切なツールです。少し時間が取れるときに、次のような工夫を取り入れてみましょう。

  • 利用者さんの状態がわかる写真を添付する(同意のうえで)
  • リハビリやケアの様子を動画にし、QRコードで添付する
  • 専門用語を避け、誰が読んでも見やすい書き方にする

「この事業所の報告書はわかりやすい」と思ってもらえれば、それ自体が静かな営業になります。

営業戦略を立てて利用者を増やそう

ちびウルフちびウルフ

6つもあると、どれからやればいいか迷っちゃう…

リハウルフリハウルフ

全部を一度にやらなくて大丈夫。まずは「目の前の利用者さんを丁寧に」と「ケアマネへの報連相」から。そのうえで、パンフレットや新聞づくりに広げていくといいよ。

営業は一発逆転ではなく、小さな接点を積み重ねて「選ばれる事業所」になる取り組みです。自事業所の強みを言語化し、それを届け続ける仕組みをつくれば、新規依頼は自然と増えていきます。

営業の考え方をさらに深めたい方には、組織づくりの視点から書かれた『訪問看護の社長業』や、営業の本質を学べる『僕は明日もお客さまに会いに行く。』といった書籍も参考になります。後者は訪問看護の本ではありませんが、「人に会い続けることの意味」を考えさせてくれる一冊です。

営業を「続けられる仕組み」にするコツ

営業でいちばん難しいのは、始めることよりも続けることです。日々の訪問業務に追われると、営業はどうしても後回しになりがち。だからこそ、気合いに頼らず仕組みにしてしまうのがおすすめです。

テンプレート化して手間を減らす

新聞・リーフレット・チラシは、毎回ゼロから作ると続きません。レイアウトのテンプレートを一度作り、中身だけ差し替える運用にすれば、毎月の負担が大きく下がります。CanvaやPowerPointなら、写真や文章を入れ替えるだけで体裁が整います。

担当と頻度を決めておく

「誰が・いつ・どこへ」配るかを決めておくことも大切です。たとえば「毎月第1週にサ責が近隣のケアマネ事業所へ郵送する」というように、業務として予定に組み込むと継続しやすくなります。配布先のリストを一度作っておけば、毎回の宛先選びにも迷いません。

数字で振り返って改善する

営業は「やりっぱなし」にせず、ときどき振り返るとさらに効果が高まります。たとえば新規依頼が来たとき、どこから・どんなきっかけで来たのかを記録しておくと、効いている営業とそうでない営業が見えてきます。「あのケアマネからの紹介が多い」「動画を見た事業所から問い合わせが増えた」といった気づきが、次の一手につながります。手間のかかる方法をやめ、効果の高い方法に時間を集中できるようになります。

ポイント営業は「一度の大きな成果」より「小さな接点の積み重ね」。テンプレート化・担当と頻度の固定・数字での振り返りで、無理なく続けられる仕組みにしておきましょう。

よくある質問(FAQ)

訪問看護の営業は、まず何から始めればいいですか?
「目の前の利用者さんへのケアを丁寧にすること」と「ケアマネジャーへの密な報連相」から始めるのがおすすめです。コストもかからず、信頼の土台になります。慣れてきたらパンフレットや新聞づくりに広げましょう。
飛び込み営業はしてもいいですか?
アポなしの飛び込み営業はおすすめしません。相手の時間を奪い、信用を損ねるおそれがあります。郵送や、アポを取ったうえでの短時間訪問に切り替えましょう。
パンフレットは外注しないと作れませんか?
いいえ。PowerPointやCanvaを使えば手作りで十分です。作る過程で自事業所の強みを整理できるメリットもあります。
ケアマネに選ばれる事業所の特徴は?
報連相が丁寧で、相談しやすく、ケアの質が高い事業所です。訪問件数を詰め込みすぎず、一人ひとりに丁寧に関わる姿勢が信頼につながります。
営業の効果はどうやって確認すればいいですか?
新規依頼が入ったときに「どこから・どんなきっかけで来たか」を記録しておきましょう。紹介元や、動画・チラシなどの接点を振り返ることで、効果の高い営業に時間を集中できるようになります。
まとめ
  • アポなしの飛び込み営業や、相手の都合を無視した対面営業は避ける。
  • おすすめは①パンフレット郵送 ②新聞・リーフレット ③セミナー動画+QRコード ④目の前の利用者さんを丁寧に ⑤ケアマネへの報連相 ⑥報告書の工夫。
  • 一番の営業先は、いま関わっている利用者さん。口コミは大きなつながりを生む。
  • 小さな接点を積み重ね、「選ばれる事業所」になることが新規依頼への近道。
ABOUT ME
リハウルフ
理学療法士/「リハコネ式!訪問リハのためのルールブック」監著・編集/「訪問リハビリマガジン」編集長/他に3メディアの編集長/ YouTube「リハウルフ」運営/セミナー経験多数/厚生労働省のホームページを見ることが趣味
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