「訪問看護の営業って、どうやればいいの?」「利用者さんが思うように増えなくて不安……」——訪問看護ステーションの管理者なら、一度はぶつかる悩みではないでしょうか。新規利用者を安定して獲得するには、ケアマネジャーや医療機関に「選ばれる」ための継続的な情報発信が欠かせません。

そこで効果的なのが、定期的に配布する「訪問看護のチラシ」です。この記事では、訪問看護の集客にチラシが有効な理由から、反応を高めるチラシ作成のポイント8つ、無料テンプレートの活用法まで、現場目線で具体的に解説します。読み終えるころには、明日から実践できる営業のヒントが手に入ります。

この記事でわかること
  • 訪問看護のチラシとは何か(パンフレットとの違い)
  • 訪問看護の営業(集客)にチラシが有効な3つの理由
  • 反応が上がるチラシ作成のポイント8つ
  • 無料テンプレートの活用法と、やってはいけないNG表現
  • 配布先・配布目的の決め方と運用のコツ
ちびウルフちびウルフ

営業って、ケアマネさんのところに直接あいさつに行くイメージだったけど…チラシでいいの?

リハウルフリハウルフ

むしろチラシのほうが効率的なことが多いんだ。相手の時間を奪わず、繰り返し届けられる。理由を順番に説明していくね。

訪問看護のチラシとは?パンフレットとの違い

この記事でいう「訪問看護のチラシ」とは、事業所を最初に紹介するパンフレットとは別物です。定期的に発行するニュースレターやお知らせ文書、通信、リーフレットのようなものを指します。

訪問看護ステーションを運営するうえで、事業所を紹介するパンフレットは必須です。ただ、パンフレットは一度渡したら終わりになりがちです。そこで、最初にパンフレットを渡したあと、定期的にチラシを配布し続けるのがおすすめです。継続的な接触が、「困ったときに思い出してもらえるステーション」をつくります。

ポイントパンフレット=事業所の「基本情報」、チラシ=定期的に届ける「最新の話題・お役立ち情報」。役割を分けて考えると、それぞれの作り方が見えてきます。

訪問看護の営業(集客)にチラシが有効な3つの理由

飛び込みの対面営業よりも、チラシの配布をおすすめする理由は主に3つあります。

理由内容
時間がかからないテンプレートを使えば作成は短時間。人件費も抑えられる
相手の時間を奪わない営業先の業務を妨げず、好きなタイミングで読んでもらえる
感染対策になる郵送なら接触を減らし、双方が安全に運営できる

時間がかからない(人件費の削減)

チラシは、テンプレートを一度作ってしまえば中身を変えるだけで完成するため、作成に1時間もかかりません。配布は郵送がおすすめです。たとえば100件に送る場合、84円×100件=8,400円。一見高く感じますが、職員が1日で100件を回るのは不可能で、その人件費を考えれば郵送のほうが費用対効果は高いといえます。

注意郵送代を惜しんで、報告書などと一緒にチラシを同封するのは避けましょう。他の書類に埋もれてアピール力が下がってしまいます。チラシは単独で送るのが基本です。

相手の時間を奪わない(迷惑防止)

チラシの配布は、営業先の相手の時間を奪わないのも大きなメリットです。「顔を合わせたほうが良い」と考える人もいますが、忙しいケアマネジャーにとっては突然の訪問が負担に感じられるケースも少なくありません。郵送なら、相手が手の空いたときに読んでもらえます。ただし、開所したばかりのときや節目のあいさつなど、対面が有効な場面もあるので臨機応変に使い分けましょう。

感染対策になる

チラシを郵送すれば、双方の感染対策にもなります。訪問看護のチラシの主な配布先は、居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)、医療機関、地域包括支援センターなどです。直接訪問の回数を減らしながら関係を維持できる点で、郵送によるチラシ営業は理にかなっています。

ポイント飛び込みの対面営業がなぜ逆効果になりやすいかは、サイト内の関連記事で詳しく解説しています。営業方法に迷ったら、あわせて参考にしてください。

訪問看護の営業のためのチラシ作成のポイント8つ

ここからは、反応の上がるチラシをつくるための8つのポイントを紹介します。どれも効果的なので、できるものから少しずつ取り入れてみてください。

  1. テンプレートを作成して当てはめる
  2. 基本の内容を繰り返し記載する
  3. 事例(写真付き)を入れて分かりやすくする
  4. 文章は少なめ、画像・イラスト・表を多めに
  5. ときどきパターンを変えて作成する
  6. 利用者が少ない時期はこまめに(毎月)作成する
  7. 配布先・配布目的を考えて作成する
  8. 「暇」をアピールしない

テンプレートを作成して当てはめる

チラシは何度も繰り返し配布してこそ効果が出ます。そのため、作成時間を短くする工夫が重要です。たとえば1年に1つテンプレートを作り、中身だけを差し替える運用にすれば、毎回ゼロから作る手間がなくなります。

基本の内容を繰り返し記載する

チラシの中身は、簡単な内容を繰り返し載せて構いません。なぜなら、そもそもチラシはそこまで熟読されていないからです。前に送った内容は覚えられていないことが多いので、半年ほど経ったら同じ内容を再利用してOKです。具体的には「訪問看護とは?」「訪問看護の対象者」「医療保険と介護保険の使い分け」「訪問看護のリハビリと訪問リハの違い」など、専門職以外には意外と知られていない基本情報が有効です。

事例(写真付き)を入れて分かりやすくする

主な営業先であるケアマネジャーは、意外と訪問看護の対象者や使い方を詳しく知らないことがあります。そこで、「写真付きで、こういう人に、こんなことをしました」という具体的な事例を示すと、ぐっと理解してもらいやすくなります。ただし、利用者さんの写真や事例を掲載する際は、必ず本人の許可を得てください。

注意事例や写真の掲載は、個人情報・プライバシーへの配慮が必須です。掲載範囲・期間も含めて、本人やご家族の同意を書面で得てから使いましょう。

文章は少なめ、画像・イラスト・表を多めに

文字びっしりのチラシは読まれません。皆さんも、文章だらけの紙を進んで読みたいとは思わないはずです。ケアマネジャーには40〜60代の方も多く、大きな文字・シンプルな構成・写真やイラスト・箇条書きを意識すると親切です。何をするにも「相手の立場で考える」ことが、伝わるチラシの基本です。

ときどきパターンを変えて作成する

基本は同じテンプレートでよいのですが、ときどき変化を加えるのもテクニックです。色を少し変えるだけでも目を引けますし、年度ごとにレイアウトを少し変えると新鮮さが出て興味を持ってもらえます。「原則は固定、たまに変化」のバランスが効果的です。

利用者が少ない時期はこまめに作成する

開所から半年間や、利用者が少ない時期は毎月作成しましょう。開所直後なら2週間に1回でも構いません。運営が安定している事業所でも、利用者が減りそうな兆しがあれば、余裕を持って早めに配布するのがコツです。チラシは効果が出るまで時間がかかる営業方法なので、困ってから動くのでは遅いのです。個人的には、増減に関わらず毎月配布するのをおすすめします。

配布先・配布目的を考えて作成する

チラシで最も大切なのが、配布先と目的を明確にすることです。目的は「ステーションの存在を知ってもらう」「訪問看護そのものを知ってもらう」「自事業所の良さを伝える」「利用者を増やす」などさまざまです。配布先は、ケアマネジャー・医療機関・地域包括支援センターが中心になります。配布先と目的が一致しているかを、作成後に必ず確認してから送りましょう。目的と無関係な内容を送ってしまっている事業所も意外と多いので注意が必要です。

「暇」をアピールしない

意外とやりがちなNG例が、空き状況のストレートな訴求です。

NG例言い換えの好例
「訪問枠がたくさん空いています!」「職員増員により、今なら全曜日の受け入れが可能です!」
「月〜金まで全部の曜日が空いています!」「体制を強化し、ご希望の曜日に対応しやすくなりました」

「空いています」という表現は、「人気がないのかな?」「何か問題があるの?」と受け取られるリスクがあります。「職員増加に伴い(理由)」「今なら(限定感)」のように、前向きな言い回しに変えるだけで印象が大きく変わります。言葉の選び方ひとつで反応は変わるのです。

ちびウルフちびウルフ

同じ「空いてます」でも、言い方でこんなに印象が変わるんだね!

リハウルフリハウルフ

そう。理由を添えて、限定感を出す。これだけで「頼みたい」と思ってもらいやすくなるんだ。相手がどう受け取るかを想像するのが大事だよ。

無料テンプレートを活用しよう

チラシは、無料のデザインテンプレートを使えば、デザインの知識がなくても整った仕上がりにできます。さまざまなサイトがありますが、編集してそのままダウンロードできる無料デザインツール(デザインACなど)が手軽でおすすめです。訪問看護向けに使えるテンプレートを土台にすれば、作成時間を大きく短縮できます。

ポイントテンプレートはあくまで「土台」。自事業所の強み・事例・連絡先をきちんと差し込み、相手に合わせて文言を調整することで、ありきたりにならないチラシになります。

専門職・管理者が押さえたい運用のコツ

チラシは「作って終わり」ではなく、運用して初めて効果が出ます。管理者として押さえておきたい流れを整理します。

  1. 配布先リスト(ケアマネ・医療機関・包括)を整理する
  2. 年間で使うテンプレートを1つ用意する
  3. 毎月・隔月など、配布の頻度をあらかじめ決めておく
  4. 事例や季節の話題で中身を少しずつ更新する
  5. 問い合わせ・新規依頼があった配布先を記録し、反応を振り返る

大切なのは、継続すること反応を振り返ることです。どの配布先から依頼につながったかを記録しておくと、力を入れるべき相手が見えてきます。チラシ営業は地道ですが、続けるほど効いてくる方法です。

訪問看護のチラシはどれくらいの頻度で配ればいいですか?
利用者が少ない時期や開所直後は毎月(開所直後は2週に1回でも可)、安定している事業所でも毎月の配布がおすすめです。効果が出るまで時間がかかるため、利用者が減る前から余裕を持って続けるのがコツです。
チラシと対面営業はどちらが効果的ですか?
相手の時間を奪わず継続できる点で、郵送によるチラシ配布が基本的におすすめです。ただし、開所のあいさつや節目など対面が有効な場面もあります。状況に応じて使い分けるのが現実的です。
チラシに載せる内容が思いつきません。何を書けばいい?
「訪問看護とは」「対象者」「医療保険と介護保険の使い分け」など、専門職以外に知られていない基本情報が有効です。写真付きの利用事例(要許可)も理解を助けます。半年経てば同じ内容を再利用しても構いません。
「枠が空いています」と書くのはダメですか?
ストレートに空きを訴えると「人気がないのか」と誤解されかねません。「職員増員により」「今なら」など、理由と限定感を添えた前向きな表現に言い換えるのがおすすめです。
まとめ
  • 訪問看護のチラシは、パンフレットとは別に「定期的に届ける」情報発信ツール
  • チラシ営業は、時間がかからず・相手の時間を奪わず・感染対策にもなる
  • 作成のコツは、テンプレ活用・繰り返し・事例・図表多め・前向きな表現
  • 配布先(ケアマネ・医療機関・包括)と目的を一致させることが最重要
  • 「暇アピール」はNG。継続と反応の振り返りで効果を高めよう

※本記事は一般的な営業・広報の考え方をまとめたものです。事例・写真の掲載は個人情報保護に十分配慮し、必ず本人の同意を得てください。

ABOUT ME
リハウルフ
理学療法士/「リハコネ式!訪問リハのためのルールブック」監著・編集/「訪問リハビリマガジン」編集長/他に3メディアの編集長/ YouTube「リハウルフ」運営/セミナー経験多数/厚生労働省のホームページを見ることが趣味
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