【2026年最新】医療・介護等支援パッケージとは?4つの支援事業と申請方法を解説

「医療・介護等支援パッケージって聞いたけど、結局うちの事業所は何がもらえるの?」「訪問看護や訪問リハ、ケアマネは対象になるの?」——令和8年度の報酬改定を前に、現場ではこんな声が増えています。賃上げや物価高への支援が一気に打ち出されたものの、事業や要件が入り組んでいて分かりにくいのが正直なところです。
この記事では、令和7年度補正予算で措置された医療・介護等支援パッケージの全体像を、介護分野の4つの支援事業と医療分野の支援に分けて整理します。訪問看護ステーション・訪問リハビリ・ケアマネ事業所など、リハウルフ読者の現場目線で「いくらもらえて、どう申請するのか」までやさしく解説します。
- 医療・介護等支援パッケージの全体像と支援期間(令和7年12月〜令和8年5月)
- 介護分野の「4つの支援事業」の中身と、訪問看護・訪問リハ・ケアマネの扱い
- 賃上げ支援の「3階建て」構造と最大月1.9万円のしくみ
- 医療分野(訪問看護ステーション・病院・診療所)の賃上げ・物価支援
- 申請の基本的な流れと、いま準備しておくべきこと
医療・介護等支援パッケージとは?まずは全体像
医療・介護等支援パッケージとは、令和7年度(2025年度)補正予算にもとづき、医療・介護・障害福祉の各分野に措置された緊急支援施策の総称です。厚生労働省分の補正予算のうち、本パッケージには約1兆3,649億円が計上され、医療機関や介護事業所への賃上げ・物価高騰対策が一体的に行われます。
背景にあるのは、深刻な人材不足と他産業との賃金格差、そして長引く物価上昇です。介護・福祉の事業所は収入の多くが公定価格(介護報酬・診療報酬)で決まるため独自の賃上げが難しく、令和8年度の報酬改定を「待たずに」緊急的に下支えする狙いがあります。
ちびウルフ「パッケージ」って、いろんな支援がまとまってるってことなの?
リハウルフそうだよ。賃上げ・サービス継続・ICT導入・体制確保といった複数の支援が「セット」になっているんだ。だから自分の事業所がどれに当てはまるかを切り分けて考えるのがコツだね。
支援期間と予算規模
賃上げ支援の対象期間は令和7年12月〜令和8年5月の半年間。介護分野には2,721億円、障害福祉分野には453億円(障害児支援を含めると637億円)が充てられています。
介護分野の「4つの支援事業」を解説
タイトルにある「4つの支援事業」とは、介護分野に措置された次の4本柱を指します。訪問看護・訪問リハ・ケアマネ事業所がどこに関係するかを意識しながら見ていきましょう。
| 支援事業 | 主な内容 | 実施主体 |
|---|---|---|
| ①職員の賃上げ・職場環境改善支援 | 幅広い介護従事者への賃上げ(最大月1.9万円相当) | 都道府県 |
| ②サービス継続支援 | 訪問・送迎経費、食材費、修繕費などの物価高対策 | 都道府県 |
| ③介護テクノロジー導入・協働化・経営改善支援 | 見守り機器・記録ソフト・インカム等の導入補助 | 都道府県 |
| ④訪問介護・ケアマネジメント提供体制確保支援 | 人材確保・経営改善・タスクシフト等の総合対策 | 都道府県・市区町村 |
①職員の賃上げ・職場環境改善支援事業(3階建て)
目玉となるのが賃上げ支援です。事業所の取り組みに応じて支援額が積み上がる「3階建て」構造になっています。
- 1階:月1万円/介護職員・看護師・ケアマネ・リハ職など幅広い介護従事者が対象
- 2階:+月0.5万円/生産性向上・協働化に取り組む事業所の介護職員に上乗せ
- 3階:+月0.4万円相当/職場環境改善を計画・実施する事業所への補助(賃上げに充てた場合)
3つすべてを満たすと、介護職員の賃上げ額は最大で月1.9万円になります。
ちびウルフ訪問看護は処遇改善加算がないサービスだけど、対象になるの?
リハウルフ対象になるよ。訪問看護・訪問リハ・ケアマネのような処遇改善加算の対象外サービスは、「処遇改善加算に準ずる要件を満たす(見込み含む)」ことで申請できるんだ。ちなみに(介護予防)訪問看護の補助額は、令和7年12月の介護報酬総額の13.2%が目安とされているよ。
②介護事業所・施設のサービス継続支援事業
物価高のなかでもサービスを止めないための支援です。訪問系の訪問・送迎経費、施設の食材費、修繕費などが補助対象になります。補助上限はサービスごとに異なり、訪問看護事業所は1事業所あたり20万円が目安です(訪問介護は20〜50万円、通所介護は20〜40万円、施設系は定員1人あたり6千円など)。
③介護テクノロジー導入・協働化・経営改善等支援事業
見守り機器・介護記録ソフト・インカムといったICTツールの導入や、Wi-Fi整備、導入後の定着費用などが補助されます。補助率は国・都道府県で4/5、事業者負担1/5が基本。ICT化は処遇改善加算や生産性向上加算の取得にもつながるため、賃上げ支援とあわせて検討する価値があります。
④訪問介護・ケアマネジメント提供体制確保支援事業
人手不足や燃料高騰で厳しい訪問介護・ケアマネジメントの提供体制を守るための総合対策です。研修・採用などの人材確保、協働化・大規模化による経営改善、訪問介護のタスクシェア/タスクシフトや通所事業所の多機能化(訪問機能の追加)などを、地域の実情に応じて支援します。補助率は基本的に国2/3、都道府県・市区町村1/3です。
医療分野の支援(訪問看護ステーション・病院・診療所)
医療・介護等支援パッケージには、医療分野の賃上げ・物価上昇支援も含まれます。訪問看護ステーションは介護分野と医療分野の両方で支援対象になり得る点が特徴です。
病院は国へ直接申請するための専用ウェブサイト(病院賃上げ支援事業・病院物価支援事業)が開設されています。一方、診療所・薬局・訪問看護ステーションなどは、都道府県を通じて交付申請するのが基本的な流れです。
申請方法の基本的な流れ
申請手続きは事業や施設の種類によって異なりますが、介護分野の賃上げ支援を例にとると、処遇改善加算の取得が前提となり、おおむね次の流れで進みます。
- 基本情報入力シートを記入する
- 別紙様式2-3(個票)を記入する
- 処遇改善加算の対象サービスは別紙様式2-1、対象外サービス(訪問看護・訪問リハ・ケアマネ等)は別紙様式2-2を記入する
- 基本情報入力シートと総括表を、所轄の自治体に提出する
より手厚い2階部分の支援を受けるには、訪問・通所系ではケアプランデータ連携システムへの加入(見込み含む)が要件です。基準月時点で未加入でも、申請時に加入または加入を誓約していれば加入扱いになるため、準備が間に合わない場合はまず誓約だけでも進めておくと安心です。
専門職・事業所がいま準備しておくこと
支援を「もらい損ねない」ためのポイントを、現場目線で整理します。
まず、賃上げ支援の前提となる処遇改善加算(または準ずる要件)の取得状況を確認しましょう。未取得の事業所は速やかに手続きを開始し、取得済みでも要件を継続して満たせているか、更新時期が近くないかを点検します。
次に、自事業所が受給できる支援の最大額を試算します。1階だけなのか、2階・3階まで取りにいけるのかで金額が大きく変わるため、ケアプランデータ連携システムの加入や生産性向上加算の取得など、必要な要件を逆算して計画的に準備するのが得策です。あわせて、ICT導入支援を使って記録ソフトや見守り機器を入れれば、業務効率化と次年度以降の加算取得を同時に狙えます。
ちびウルフやることが多くて大変そう……どこから手をつければいい?
リハウルフまずは「自分の事業所が①〜④と医療分野のどれに当てはまるか」を1枚にまとめるところから。そのうえで都道府県の通知をチェックして、必要な様式と期限を押さえれば迷わないよ。
よくある質問(FAQ)
訪問看護ステーションは介護と医療どちらの支援を受けられますか?
ケアマネ(居宅介護支援)も賃上げの対象ですか?
支援はいつまでの分が対象ですか?
処遇改善加算を取っていないと賃上げ支援は受けられませんか?
申請はどこに出せばよいですか?
- 医療・介護等支援パッケージは令和7年度補正予算の緊急支援策。賃上げ支援の対象期間は令和7年12月〜令和8年5月の半年間。
- 介護分野の4つの支援事業は「①賃上げ・職場環境改善」「②サービス継続」「③テクノロジー導入・協働化・経営改善」「④訪問介護・ケアマネジメント体制確保」。
- 賃上げは3階建てで最大月1.9万円。ただし2〜3階は介護職員のみで、訪問看護・訪問リハ・ケアマネは1階(月1万円)まで。
- 医療分野では訪問看護ステーションに1施設22.8万円の賃上げ補助(ベースアップ評価料の届出が要件の方向)。
- いずれも実施主体は都道府県。処遇改善加算の取得を前提に、様式と期限を所轄自治体の通知で必ず確認すること。
出典:厚生労働省「令和7年度補正予算案の主要施策集」、介護保険最新情報、一般社団法人全国訪問看護事業協会「令和7年度厚生労働省補正予算-補助金等について」。金額・要件は目安であり、最新の通知・交付要綱で必ずご確認ください。

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