サービス提供体制強化加算(Ⅰ)(Ⅱ)とは|単位数・要件【令和6年度版】
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「サービス提供体制強化加算(Ⅰ)と(Ⅱ)って、何がどう違うの?」「単位数や算定要件、勤続年数の数え方がいまいち分からない」——訪問リハビリの加算のなかでも、職員の勤続年数で評価されるこの加算は、要件の理解があいまいになりがちです。
この記事では、現役の理学療法士の視点で、訪問リハビリテーションのサービス提供体制強化加算(Ⅰ)(Ⅱ)を、単位数・算定要件・勤続年数の通算ルールまで、令和6年度(2024年度)の内容にもとづいて整理します。自社が(Ⅰ)(Ⅱ)どちらを算定できるか、判断できるようになります。
- サービス提供体制強化加算(Ⅰ)(Ⅱ)とは何か
- (Ⅰ)(Ⅱ)の単位数と算定要件の違い
- 勤続年数の数え方・通算できるケース/できないケース
- 産休・育休や事業承継時の取扱い(厚労省Q&A)

先輩、サービス提供体制強化加算って(Ⅰ)と(Ⅱ)がありますよね。両方とれるんですか?

いや、(Ⅰ)か(Ⅱ)のどちらか一つだけだよ。まずは加算の中身から押さえよう。
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)(Ⅱ)とは?
訪問リハビリテーションでは、令和3年度介護報酬改定までは「サービス提供体制強化加算」が1種類のみでした。令和3年度改定で見直しが行われ、サービスの質の向上や職員のキャリアアップを一層推進する観点から、(Ⅰ)と(Ⅱ)の2区分に整理されました。令和6年度(2024年度)改定でも、この要件に大きな変更はありません。
訪問リハビリのサービス提供体制強化加算は、次の2つです。
- サービス提供体制強化加算(Ⅰ)
- サービス提供体制強化加算(Ⅱ)
(Ⅰ)と(Ⅱ)はいずれか1つのみ算定可能です。2つを同時に算定することはできません。要件を満たす上位区分(Ⅰ)を優先して検討しましょう。
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)(Ⅱ)の単位数
単位数は次のとおりです。1回(1回の訪問)あたりに加算されます。
| 区分 | 単位数 |
|---|---|
| サービス提供体制強化加算(Ⅰ) | 6単位 |
| サービス提供体制強化加算(Ⅱ) | 3単位 |
1回あたりの単位数は小さく見えますが、訪問回数が多い事業所では年間で見ると無視できない差になります。要件を満たしているのに未申請ということがないよう、自社の体制を一度棚卸ししておきましょう。
サービス提供体制強化加算の算定要件
(Ⅰ)(Ⅱ)の算定要件は、訪問リハビリを提供する従業者の勤続年数で区分されます。
| 区分 | 単位数 | 主な要件 |
|---|---|---|
| 加算(Ⅰ) | 6単位 | 勤続7年以上の者が1人以上 |
| 加算(Ⅱ) | 3単位 | 勤続3年以上の者が1人以上 |

勤続年数って、産休や育休でお休みした期間も含めていいんですか?

含めていいよ。そのあたりは厚労省のQ&Aで明確になっているから、次で確認しよう。
勤続年数の数え方|通算できるケース・できないケース
勤続年数の判断は、加算算定の可否を左右する重要ポイントです。厚生労働省のQ&Aで示されている取扱いを整理します。
産休や病欠している期間は勤続年数に含めないのか?
産休・介護休業・育児休業の期間中は雇用関係が継続していることから、勤続年数に含めることができるとされています。
同一法人内の異なる事業所・職種の勤続年数や、事業承継・出向の場合は通算できるのか?
同一法人であれば、異なるサービスの事業所での勤続年数や、異なる職種(直接処遇を行う職種に限る)の勤続年数も通算できます。また、事業所の合併や別法人による事業承継の場合でも、職員に変更がないなど実質的に継続して運営していると認められる場合は通算できます。ただし、理事長等が同じであっても、グループ法人同士では通算できません。
「同一法人内=通算OK」「グループ法人=通算NG」が基本線です。事業承継のケースは個別性が高いため、判断に迷う場合は管轄自治体に事前確認するのが安全です。
算定にあたっての実務ポイント(管理者・リハ職向け)
要件はシンプルですが、確認や届出の段取りでつまずくことがあります。実務での注意点をまとめます。
- 従業者ごとの勤続年数を一覧化する入職日・休業期間・前事業所での通算可否を整理し、勤続7年以上・3年以上の該当者を明確にします。
- 上位区分(Ⅰ)から検討する勤続7年以上の該当者がいれば(Ⅰ)6単位を、いなければ(Ⅱ)3単位を検討します。両方は算定できません。
- 体制届を提出し、記録を整える要件を満たす場合は、所定の体制に関する届出を行い、勤続年数を裏づける記録(雇用契約・在籍証明等)を整備しておきます。
勤続年数は「各月の前月の末日時点」で判断するのが基本です。年度途中で要件を満たす職員が出てくる場合もあるため、定期的に見直しましょう。
取得するメリットと収益イメージ
1回6単位(Ⅰ)または3単位(Ⅱ)は一見小さく見えますが、訪問回数を掛け合わせると年間ではまとまった金額になります。たとえば1単位を10円、利用者1人あたり月8回の訪問とすると、加算(Ⅰ)では1人あたり月およそ480円。利用者が40人いれば、月約1.9万円、年間ではおよそ23万円の上乗せになる計算です(地域区分や単価により変動します)。
金額以上に大きいのは、この加算が職員の勤続年数=定着率を評価する加算である点です。長く働ける職場づくりそのものが加算につながるため、採用・育成・働きやすさの改善が、ケアの質と収入の両方に返ってきます。
「加算のために人を増やす」のではなく、「定着支援の結果として加算がついてくる」と捉えると、無理のない取得につながります。離職を防ぐ取り組みと相性のよい加算です。
よくある質問(FAQ)
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)と(Ⅱ)の単位数はいくらですか?
訪問リハビリでは、(Ⅰ)が6単位、(Ⅱ)が3単位です。いずれか一方のみを算定できます。
(Ⅰ)と(Ⅱ)の算定要件の違いは何ですか?
(Ⅰ)は勤続7年以上の者が1人以上、(Ⅱ)は勤続3年以上の者が1人以上が要件です。勤続年数が長い職員の有無で区分が分かれます。
育児休業中の職員も勤続年数に含められますか?
含められます。産休・介護休業・育児休業の期間は雇用関係が継続しているため、勤続年数に算入できるとされています。
令和6年度改定で要件は変わりましたか?
訪問リハビリのサービス提供体制強化加算(Ⅰ)(Ⅱ)の要件・単位数に大きな変更はありません。すでに体制を整えている事業所は引き続き算定できます。最新の運用は管轄自治体でご確認ください。
まとめ|(Ⅰ)(Ⅱ)の違いは「勤続年数」で押さえる
サービス提供体制強化加算(Ⅰ)(Ⅱ)は、職員の勤続年数で評価される加算です。要件はシンプルなので、自社の体制を正しく把握すれば、取り漏れなく算定できます。
- (Ⅰ)6単位=勤続7年以上、(Ⅱ)3単位=勤続3年以上が1人以上
- (Ⅰ)(Ⅱ)はいずれか一方のみ算定可能
- 産休・育休・介護休業の期間も勤続年数に算入できる
- 同一法人内は通算可、グループ法人同士は通算不可
勤続年数の管理を仕組み化し、職員の定着・キャリアアップと加算算定の両立を目指しましょう。



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