理学療法士等体制強化加算とは?要件・単位を徹底解説【通所リハ・令和6年度】
「うちは基準より多くPT・OT・STを配置している。短時間の通所リハもやっている。それなら理学療法士等体制強化加算が取れるかもしれない」——リハビリ専門職を手厚く配置している通所リハビリ(デイケア)にとって、見逃せない加算です。
この記事では、令和6年度(2024年度)介護報酬改定を反映し、理学療法士等体制強化加算の単位数・算定要件・「専従かつ常勤2名以上」の意味・1時間以上2時間未満という基本報酬の前提・届出の要否までを、事業所の管理者・経営者目線で詳しく解説します。要件を正しく理解すれば、すでに手厚い配置をしている事業所が「届出不要」で収益を上乗せできる加算です。
- 理学療法士等体制強化加算の単位数(30単位/日)と算定要件
- 「1時間以上2時間未満」の基本報酬という前提条件
- 「専従かつ常勤でPT・OT・ST2名以上」の正しい解釈
- 人員基準上の配置数を含めて2名以上なのかどうか
- 届出が不要という運用上のメリット
- 中重度者ケア体制加算など他加算との考え方の違い
理学療法士等体制強化加算とは?まず結論
理学療法士等体制強化加算とは、人員基準で定める配置基準を超えて、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)を手厚く配置し、短時間の通所リハビリを提供している事業所を評価する加算です。対象サービスは通所リハビリテーション(デイケア)のみです。
単位数は1日につき30単位。後述のとおり所定の届出を行わずに算定できるため、要件を満たしている事業所にとっては取り組みやすい加算といえます。
ちびウルフリハビリ職をたくさん配置していれば、どの時間帯の通所リハでも取れるんですか?
リハウルフそこが大事なポイントだよ。この加算は「1時間以上2時間未満」の短時間の通所リハの基本報酬を算定している場合が前提なんだ。長時間のデイケアだけだと対象にならないから注意してね。
単位数と算定要件【令和6年度・2024年度版】
理学療法士等体制強化加算の単位数と算定要件は次のとおりです。次の2つをともに満たす必要があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 単位数 | 30単位/日 |
| 対象サービス | 通所リハビリテーション(デイケア)のみ |
| 要件① 基本報酬 | 所要時間1時間以上2時間未満の場合の基本報酬を算定していること |
| 要件② 専門職の配置 | 人員基準に定める配置基準を超えて、PT・OT・STを専従かつ常勤で2名以上配置していること |
| 届出 | 所定の届出を行わずに算定が可能 |
「専従かつ常勤2名以上」の正しい解釈
要件②でよく誤解されるのが、「人員基準の配置数とは別に、上乗せで2名以上が必要なのか」という点です。結論として、居宅基準上求められる配置数を含めて、専従かつ常勤のPT・OT・STが2名以上であればよい、と整理されています。
つまり「基準分とは完全に別枠でさらに2名」ではなく、基準上の配置を含めたうえで、専従かつ常勤の専門職が2名以上いるかどうかで判断します。ただし、あくまで「配置基準を超えて」配置している体制を評価する加算であるため、基準ギリギリの配置では算定できない点に注意が必要です。
また「常勤」とは、当該事業所の就業規則で定められた常勤職員の勤務すべき時間数に達していることを指します。複数の事業所を兼務している専門職や、勤務時間が短い非常勤の専門職は、この加算の「常勤2名」のカウントに含められないため注意が必要です。短時間リハの提供時間と、専門職の常勤・専従の勤務時間が整合しているかを、勤務形態一覧表で具体的に確認しておきましょう。
なぜ「1時間以上2時間未満」が前提なのか
この加算は短時間(1〜2時間)の通所リハビリにおける、専門職による集中的・専門的なリハビリ提供を評価するものです。短時間型の通所リハは、機能訓練に特化してPT・OT・STが密に関わる形態であり、専門職の手厚い配置がサービスの質に直結します。
そのため、長時間(6〜7時間など)の通所リハの基本報酬のみを算定している場合は、この加算の対象になりません。自事業所が1時間以上2時間未満の基本報酬を算定しているかを、まず確認しましょう。
ちびウルフ短時間の枠を新しく作れば、取りにいけるってことですか?
リハウルフその発想は良いね。すでにPT・OT・STを手厚く配置しているなら、1〜2時間の短時間リハの枠を整えることで、この加算を算定できる可能性があるよ。届出も不要だから取り組みやすいんだ。
届出不要というメリット
多くの加算は、算定前に都道府県知事(指定権者)への体制届出が必要です。一方、理学療法士等体制強化加算は所定の届出を行わずに算定できるとされている点が特徴です。要件を満たしていれば、体制を整えた段階で算定に踏み切りやすいといえます。
他の加算・基本報酬との関係を整理する
理学療法士等体制強化加算は、短時間(1〜2時間)の通所リハビリ基本報酬に上乗せして算定する加算です。同じ通所リハビリには、リハビリテーションマネジメント加算や中重度者ケア体制加算など、要件を満たせば併せて算定できる加算が複数あります。自事業所の体制に合わせて、どの加算を組み合わせられるかを整理しましょう。
| 加算 | 主な評価対象 | 本加算との関係 |
|---|---|---|
| 理学療法士等体制強化加算 | 短時間リハ+PT/OT/STの手厚い配置 | 本加算(30単位/日) |
| リハビリテーションマネジメント加算 | 多職種による継続的なリハビリ管理 | 要件を満たせば併算定可 |
| 中重度者ケア体制加算 | 中重度者の受け入れ体制 | 要件を満たせば併算定可 |
収益への影響をシミュレーション
理学療法士等体制強化加算は30単位/日です。短時間リハの利用者全員に算定できるため、稼働が大きいほど効果が積み上がります。1単位あたりの単価を仮に10円とした場合の概算は次のとおりです(地域区分により単価は異なります)。
| 1日あたり短時間リハ利用者数 | 1日の加算額(概算) | 月25日稼働の概算 |
|---|---|---|
| 10人 | 約3,000円 | 約7.5万円 |
| 20人 | 約6,000円 | 約15万円 |
| 30人 | 約9,000円 | 約22.5万円 |
すでにPT・OT・STを手厚く配置している事業所であれば、短時間リハの枠を整えるだけで追加の人件費なく算定できるケースもあります。まずは自事業所の配置と基本報酬区分を確認することから始めましょう。
算定にあたっての実務ステップ(管理者向け)
- 自事業所が「1時間以上2時間未満」の基本報酬を算定しているか確認する
- PT・OT・STの配置状況を勤務形態一覧表で確認する
- 居宅基準上の配置数を含め、専従かつ常勤で2名以上いるかを確認する
- 「専従」要件を満たすよう、送迎・兼務の時間を整理してシフトを設計する
- 要件を満たす根拠資料を整備したうえで算定を開始する(届出は原則不要)
よくある質問(FAQ)
理学療法士等体制強化加算は何単位ですか?
「2名以上」は人員基準とは別枠で2名必要ですか?
言語聴覚士(ST)だけ2名でも要件を満たしますか?
長時間のデイケアでも算定できますか?
届出は本当に不要ですか?
- 理学療法士等体制強化加算は通所リハビリで30単位/日。対象は通所リハのみ。
- 要件は①1時間以上2時間未満の基本報酬を算定②配置基準を超えてPT・OT・STを専従かつ常勤2名以上配置の2つ。
- 「2名以上」は居宅基準上の配置数を含めて判定。ただし基準を超えた体制が前提。
- 所定の届出を行わずに算定可能だが、要件の根拠資料は必ず整備し返還リスクを防ぐ。

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