訪問看護で汚い家に出会ったら?対処法5選を解説

「訪問看護で汚い家に行くことってあるの?」「もし出会ったら、どう対処すればいいの?」——訪問看護を始める前や、実際に働き始めてから、こうした悩みを抱える看護師さんは少なくありません。
結論からお伝えすると、訪問看護では“汚い”と感じる家に出会うこともあります。でも、適切な準備と対処法を知っておけば、ストレスをぐっと減らせます。この記事では、訪問看護10年以上の現場目線で、汚い家への具体的な対処法5つと、無理をしないための考え方をお伝えします。
- 訪問看護で“汚い家”に出会うことは実際にあるのか
- 汚い家でストレスをためないための対処法5選
- においや床汚れへの具体的な対策グッズ・工夫
- どうしてもつらいときの相談先と考え方
ちびウルフ訪問看護って、本当に汚い家もあるんですか?
リハウルフ正直に言うと、あるよ。でも“汚い”の感じ方は人それぞれ。対処法を知っていれば怖くないんだ。
訪問看護では汚い家に出会うこともある
「訪問看護に汚い家はあるのか?」という質問への答えはYESです。きれいな家もあれば、そうでない家もあります。
ただ大前提として、「きれい」「汚い」の感じ方は人によって大きく違います。同じ家に行っても、Aさんは普通と感じ、Bさんは汚いと感じることもあります。住んでいるご本人は、汚いと思っていない場合も多いものです。価値観も許容範囲も人それぞれなので、敏感に感じてしまう人ほどストレスになりやすいのです。
訪問看護で出会う可能性がある“汚い家”の例には、次のようなものがあります。
- ペットが多く、ペット臭がする家
- 床がベタベタしている家
- 玄関や庭に蜘蛛の巣が張っている家
- 物が捨てられず、ゴミがたまっている家
- 整理整頓ができていない家
- 独特のにおいがする家
汚い家への訪問看護の対処法5選
リハウルフここからは現場で使える攻略法を5つ伝授するよ。
対処法①:床対策はシューズカバーで
掃除が行き届かない、ペットの毛や尿が落ちているなど、床が汚れているケースはよくあります。そんなときは使い捨てのシューズカバーがおすすめです。スリッパやルームシューズでも良いのですが、毎回拭き取り・消毒をしないと他のお宅に汚れを持ち込んでしまいます。使い捨てなら衛生的で、訪問先ごとに交換できます。
対処法②:根本対策は「一緒にきれいにする」
もっとも根本的な解決は、その家を「きれいな家にする」ことです。一緒に掃除をしたり、換気をしたり、身体機能が原因なら訪問リハビリで掃除動作の練習をするという方法もあります。
生活環境と健康は密接に関係します。暑すぎる家では熱中症、寒すぎる家では高血圧や入浴時のヒートショックのリスクが上がります。健康管理の一環として、清潔で安全な環境づくりをサポートするのは、看護として大きな意味があります。
対処法③:においには「不織布マスクの二重づけ」
においが気になる家では、マスクが有効です。とくに不織布マスクを二重にすると、においの感じ方がやや軽減されます。簡単にできて効果を感じやすいので、においに悩んでいるならぜひ試してみてください。
対処法④:訪問介護(ヘルパー)の導入を相談
一人暮らしで身体機能が低下し、掃除をしたくてもできない方も多くいます。そのようなときは、ケアマネジャーに相談して訪問介護(ヘルパー)を導入してもらうのが有効です。生活環境を清潔に保つことは、その方の生活の質と健康に直結します。多職種で支える視点を持ちましょう。
対処法⑤:つらいときは上司・管理者に相談
いろいろ対策しても精神的につらいときは、無理をせず上司や管理者に相談し、担当やスケジュールを調整してもらうのも一つの方法です。「みんな我慢しているのに、自分だけわがままは言えない」と思いがちですが、優れた管理者は「不快の感じ方は人それぞれ」と理解しています。
「汚い家」の背景にあるもの
“汚い家”と一口に言っても、背景はさまざまです。背景を理解すると、ただ我慢するのではなく「看護として何ができるか」が見えてきます。
| 背景 | 考えられる状況 |
|---|---|
| 身体機能の低下 | 片麻痺・関節痛・易疲労などで掃除動作が難しい |
| 認知機能の低下 | 片づけの判断や手順が難しく、物がたまりやすい |
| 精神面・意欲の低下 | うつ・セルフネグレクトで生活全体が回りにくい |
| 経済的・社会的孤立 | 支援者が少なく、手が回らない・相談先がない |
訪問前にそろえておきたい衛生グッズ
あらかじめ持ち物を整えておくと、どんな環境でも落ち着いて対応できます。鞄に常備しておくと安心なものをまとめました。
| アイテム | 用途 |
|---|---|
| 使い捨てシューズカバー | 床の汚れ・他宅への持ち込み防止 |
| 不織布マスク(予備含む) | においが強い家では二重づけ |
| 手指消毒液・使い捨て手袋 | 感染対策の基本 |
| エプロン・アームカバー | 衣類の汚染防止 |
| ウェットティッシュ・ビニール袋 | 器材や手の清拭、廃棄物の持ち帰り |
自分のメンタルを守る考え方
汚い家への訪問は、知らないうちにストレスがたまります。「不快に感じる自分はおかしい」と責める必要はありません。感じ方は人それぞれで、それは看護師としての適性とは関係ありません。
大切なのは、つらさを一人で抱え込まないことです。同僚と気持ちを共有したり、対処法を試したり、それでも限界なら担当調整を相談したりと、自分を守る選択肢を持っておきましょう。長く働き続けるためにも、無理のない関わり方を選ぶことが結果的に利用者さんのためにもなります。
関係を壊さない「片づけ」の伝え方
環境を整えたくても、いきなり「片づけましょう」と言うと、利用者さんのプライドを傷つけたり、信頼関係が崩れたりすることがあります。「家が汚い=その人の生き方の否定」と受け取られないよう、伝え方には配慮が必要です。
おすすめは、健康や安全を切り口にすることです。「転ばないように、ここだけ通り道を作りませんか」「夏は涼しく過ごせるよう、少し風を通しましょう」といった具合に、片づけそのものではなく“目的”を共有すると受け入れてもらいやすくなります。一度に全部を変えようとせず、小さな成功体験を一緒に積み重ねる姿勢が大切です。
ちびウルフ正論をぶつけるだけじゃダメなんですね。
リハウルフそうだね。在宅は“その人の暮らしの場”にお邪魔する仕事。敬意を持って関わることが、結局いちばんの近道なんだ。
よくある質問(FAQ)
汚い家に行きたくないと言ってもいいですか?
においへの一番手軽な対策は?
掃除はどこまで手伝っていいの?
感染対策はどうすればいい?
- 訪問看護では“汚い”と感じる家に出会うこともある(感じ方は人それぞれ)
- 床はシューズカバー、においは不織布マスクの二重づけで対策
- 根本対策は一緒に環境を整える+ヘルパー導入をケアマネに相談
- つらいときは無理せず上司・管理者に相談してよい
- あなたの「きつい」を理解してくれる人は必ずいる




