先に結論をお伝えします。介護福祉士になるには、国家試験に合格して登録を受ける必要があります。働きながら目指す人が多い「実務経験ルート」では、従業期間3年以上(1,095日以上)かつ従事日数540日以上の実務経験に加えて、実務者研修の修了が受験資格になります。第38回試験の合格率は70.1%でした。

この記事では、介護福祉士の受験資格・試験の仕組み・働きながら目指す進め方を、社会福祉士及び介護福祉士法、社会福祉振興・試験センター、厚生労働省の発表を確認して整理しました。

この記事でわかること
  • 介護福祉士になるための主なルート
  • 実務経験ルートの受験資格(日数の数え方)
  • 国家試験の合格率とパート合格の仕組み
  • 働きながら介護福祉士を目指す進め方
  • 介護福祉士になると変わること

介護福祉士になるには?主な3つのルート

介護福祉士は、社会福祉士及び介護福祉士法にもとづく国家資格です。同法第40条第2項で、介護福祉士試験を受けられる人が定められています。主なルートは次の3つです。

ルート受験資格を得る方法向いている人
実務経験ルート介護の実務経験3年以上+実務者研修の修了働きながら資格を取りたい人
養成施設ルート介護福祉士養成施設(専門学校・大学など)を卒業学校で基礎から学びたい人
福祉系高校ルート指定を受けた福祉系高校で必要な科目を修める高校生のうちから目指す人

社会人から目指す人の多くは、介護の仕事をしながら実務経験を積む「実務経験ルート」です。なお、試験センターの案内では、養成施設を令和8年度末までに卒業する人は卒業後5年間は国家試験に合格しなくても介護福祉士になれる経過措置がありますが、令和9年度以降に卒業する人は国家試験に合格しなければ介護福祉士になれません。

実務経験ルートの受験資格

社会福祉士及び介護福祉士法では、「三年以上介護等の業務に従事した者」で、指定の養成施設等で「六月以上」必要な知識と技能を修得した人に受験資格があるとしています(第40条第2項第5号)。この養成施設等での課程が「実務者研修」です。

実務経験の日数

社会福祉振興・試験センターによると、受験資格となる実務経験は次の両方を満たす必要があります。

  • 従業期間:3年以上(1,095日以上)。対象の施設・職種での在職期間で、産休・育休・病休などの休職期間を含む
  • 従事日数:540日以上。実際に介護等の業務に従事した日数で、休暇・欠勤・出張・研修などの日は除く

1日の勤務時間は問われないため、パート勤務でも日数を満たせば対象になります。従業期間・従事日数は試験を行う年度の3月31日まで通算でき、申込み時点で満たしていなくても「実務経験見込み」で受験できます。

注意

試験センターは「実務経験3年以上」だけでは受験できないと明記しています。実務者研修の修了(または修了見込み)が必要です。どの施設・職種が実務経験に含まれるかは、試験センターの「実務経験の範囲」で確認してください。

ちびウルフちびウルフ

実務者研修って、仕事をしながら取れるの?

リハウルフリハウルフ

通信と通学を組み合わせたコースが多いので、働きながら取る人がほとんどです。受験申込みの時点で修了していなくても「修了見込み」で申し込めます。ただし修了の期限があるので、試験の年の予定から逆算して早めに受講を始めてください。

介護福祉士国家試験の合格率とパート合格

厚生労働省の発表によると、第38回介護福祉士国家試験(令和8年1月実施)の結果は次のとおりです。

項目第38回
受験者数78,469人
合格者数54,987人
合格率70.1%

パート合格(合格パートの受験免除)

試験センターによると、試験科目を3つのパートに分け、一定の基準に達したパートは、翌年・翌々年まで受験が免除される「パート合格」の仕組みがあります。第39回(令和8年度)試験からは、すでに合格したパートを含めて全パートを受けるか、不合格のパートだけを受けるかを選べます。1回で全部合格できなくても、合格したパートを活かして翌年に挑戦できるため、働きながら受験する人には心強い仕組みです。

働きながら資格を PR
介護専門求人サイト かいご畑

実務経験を積みながら、
資格取得の支援も受ける

かいご畑は、厚生労働大臣の許可を受けた介護の就職支援サービスです。自社で介護教室を運営していて、公式サイトによると、かいご畑で仕事が決まれば無料で介護資格が取れます。無資格・未経験OKの求人も多く、専任のコーディネーターに仕事の相談ができます。

  • かいご畑で仕事が決まれば、介護資格の取得が0円(公式サイトの表記)
  • 無資格・未経験OKの介護求人が多い
  • 利用は無料。まずは相談だけでもできる

\ 働きながら資格を取りたい方へ /

0円で資格を取る方法を見る

※対象エリアは一部の都道府県に限られます。資格取得の条件や対象講座は公式サイトでご確認ください

働きながら介護福祉士を目指す進め方

  • 介護の仕事に就く(無資格なら初任者研修から始める)
  • 従業期間と従事日数を記録しておく
  • 受験する年度に合わせて実務者研修を受講する
  • 勤務先に実務経験証明書の作成を依頼し、受験を申し込む
  • 筆記試験を受ける(合格したパートは翌年以降に活かせる)
  • 合格後、登録の手続きをして介護福祉士になる

実務経験証明書は勤務先(転職している場合は以前の勤務先も)に作成してもらう必要があります。退職した職場の証明が必要になることもあるため、在職期間のメモを残しておくと手続きがスムーズです。

介護福祉士になると変わること

  • サービス提供責任者になれる:訪問介護のサ責は、介護福祉士などの資格が要件
  • 資格手当がつく職場がある:手当の有無や金額は事業所によって違う
  • ケアマネジャーの受験資格につながる:介護福祉士として一定期間の実務経験を積むと、介護支援専門員実務研修受講試験を受けられる
  • 事業所の加算の要件になる:サービス提供体制強化加算など、介護福祉士の割合が算定要件になる加算がある

介護職の給与については介護士の平均年収はいくら?、ほかの資格との比較は介護・福祉の資格おすすめ10選で解説しています。

よくある質問

介護福祉士は働きながら取れますか?

取れます。実務経験ルートでは、介護の仕事で従業期間3年以上(1,095日以上)かつ従事日数540日以上の実務経験を積み、実務者研修を修了すれば受験資格を得られます。

パートでも実務経験に含まれますか?

試験センターによると、1日の勤務時間は問われません。対象となる施設・職種での在職期間と、実際に業務に従事した日数の両方の要件を満たせば、パートでも対象になります。

介護福祉士国家試験の合格率はどのくらいですか?

厚生労働省の発表では、第38回試験の合格率は70.1%(受験者78,469人、合格者54,987人)でした。

一度落ちたら、また全科目を受け直す必要がありますか?

パート合格の仕組みにより、一定の基準に達したパートは翌年・翌々年まで受験が免除されます。第39回試験からは、不合格のパートだけを受けることも選べます。

実務者研修は受験申込みまでに修了していないとだめですか?

申込み時点で修了していなくても、「実務者研修修了見込み」で申し込めます。ただし、決められた期限までに修了して証明書を提出する必要があります。

まとめ
  • 介護福祉士は国家試験に合格して登録を受けてなる国家資格
  • 実務経験ルートは、従業期間1,095日以上かつ従事日数540日以上+実務者研修
  • 実務経験3年だけでは受験できない。実務者研修の修了(見込み)が必要
  • 第38回の合格率は70.1%。パート合格で翌年以降も挑戦しやすい
  • 在職期間の記録を残し、実務経験証明書の手配を早めに進める
参考にした情報

※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。受験資格・実務経験・パート合格に関する記述は社会福祉士及び介護福祉士法の条文と社会福祉振興・試験センターの案内、合格率は厚生労働省の発表にもとづいて整理しています(2026年10月確認)。試験の日程や申込み期限は年度ごとに異なるため、受験する年度の「受験の手引」を必ずご確認ください。進め方に関する記述は、筆者(理学療法士・介護支援専門員)の実務経験にもとづく整理です。

ABOUT ME
リハウルフ
理学療法士/介護支援専門員/「リハコネ式!訪問リハのためのルールブック」監著・編集/「訪問リハビリマガジン」編集長/他に3メディアの編集長/ YouTube「リハウルフ」運営/セミナー経験多数/厚生労働省のホームページを見ることが趣味