訪問看護のリハビリの単位数を徹底解説【令和6年度】40分・60分も

「訪問看護のリハビリの単位数って、結局いくつなの?」「40分・60分のときはどう計算するの?」——理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が行う訪問看護(いわゆる訪看Ⅰ5)は、単位数の数え方や減算ルールが少し独特で、迷いやすいところです。
この記事では、令和6年度(2024年度)介護報酬改定に対応した最新の単位数と、40分・60分・同日2回の数え方、そして改定で新設された減算ルールまで整理します。算定ミスを防ぎたい訪問看護ステーションの方は、ぜひ最後まで確認してください。
- 令和6年度改定後の訪看Ⅰ5の単位数(要介護・要支援)
- 40分・60分のときの単位数の計算方法
- 訪問看護のリハビリは同日2回できるのか
- 「訪看Ⅰ5・2超」とは何か
- 令和6年度で新設された理学療法士等の減算ルール
本記事の単位数は令和6年6月施行の介護報酬に基づきます。実際の請求額は地域区分による1単位あたりの単価で変わります。最新・正式な内容は必ず厚生労働省の告示・通知や自治体の案内でご確認ください。
訪問看護のリハビリの単位数【令和6年度改定】
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が実施する訪問看護を訪問看護Ⅰ5(訪看Ⅰ5)と呼びます。1回あたり20分以上の訪問が単位数の基本です。令和6年度改定後の単位数は次のとおりです。
| 区分 | サービスコード | 令和6年度〜 | (参考)旧単位 |
|---|---|---|---|
| 要介護1〜5 | 訪看Ⅰ5 | 294単位/回 | 293単位 |
| 要介護1〜5 | 訪看Ⅰ5・2超 | 所定単位数×90/100(約265単位) | 264単位 |
| 要支援1・2 | 介護予防訪問看護Ⅰ5 | 284単位/回 | 283単位 |
| 要支援1・2 | 介護予防訪問看護Ⅰ5・2超 | 所定単位数×50/100(142単位) | 142単位 |
1回(20分以上)あたり、要介護は294単位、要支援(介護予防)は284単位が基本となります。深夜・夜間早朝などの加算もありますが、夜間にリハビリを行うことは少ないため、ここでは省略します。

あれ?前は293単位だったよね。少し変わったの?

そうなんだ。令和6年度改定で要介護が293→294単位、要支援が283→284単位に見直されたよ。あわせて減算ルールも増えたから、後で説明するね。
訪問看護の訪問リハビリは同日2回できる?
結論として、同日に複数回のリハビリ訪問は可能です。1回20分を基本に、次のような組み合わせができます。
- 20分(20分×1回)
- 40分(20分×2回)
- 60分(20分×3回)
午前に理学療法士、午後に言語聴覚士が訪問するなど、時間帯や職種を分けて実施することも可能です。利用者さんの状態と計画に応じて柔軟に組み立てられます。
訪問看護のリハビリの単位(40分の場合)
40分は「20分×2回」として数えます。1日2回までは減算がかからないため、所定単位数をそのまま合算します。
| 区分 | 計算 | 合計 |
|---|---|---|
| 要介護1〜5 | 294単位+294単位 | 588単位 |
| 要支援1・2 | 284単位+284単位 | 568単位 |
訪問看護のリハビリの単位(60分の場合)
60分は「20分×3回」となり、1日2回を超えるため、後述する「2超」の減算が適用されます。要介護は所定単位数の90/100、要支援は50/100で計算します。
| 区分 | 計算(2超適用) | 合計の目安 |
|---|---|---|
| 要介護1〜5 | 約265単位×3回 | 約795単位 |
| 要支援1・2 | 142単位×3回 | 426単位 |
要支援の場合、不思議なことに60分(3回)より40分(2回)の方が単位数が高くなる逆転が起きます。これは国が要支援者には短時間の関わりを想定しているためで、結果として要支援者には60分ではなく「40分を週2回」といった形で提供するステーションが増えています。
「訪看Ⅰ5・2超」とは?
「訪看Ⅰ5・2超」とは、理学療法士等による訪問看護を1日に2回を超えて(3回以上=60分以上)実施したときに用いるサービスコードです。この場合、単位数は次のように減算されます。
要介護1〜5の場合…所定単位数の90/100(10%減算)
要支援1・2の場合…所定単位数の50/100(50%減算)
要支援は50%もカットされるため、このコードが使われる場面はほとんどありません。なお「連続して行った2回」は1回と数えるなど回数のカウントには細かいルールがあるため、算定時は最新のQ&Aを確認しましょう。
【重要】令和6年度で新設された減算ルール
旧来の単位数だけ覚えていると算定を誤るおそれがあります。令和6年度改定では、理学療法士等の訪問に関する減算が見直されました。

新しい減算って、どういう内容なの?

大きく2つあるよ。看護職員より理学療法士等の訪問が多いステーションへの減算と、要支援が長期化したときの減算なんだ。
①理学療法士等の訪問回数に着目した減算(△8単位/回)
一定の要件に該当する事業所では、理学療法士等が訪問した場合に1回につき8単位が減算されます。要件の例は次のとおりです。
- 前年度の理学療法士等による訪問回数が、看護職員による訪問回数を上回っている
- 緊急時訪問看護加算・特別管理加算・看護体制強化加算をいずれも算定していない 等
「リハビリ中心の運営になっていないか」を国が確認する趣旨の減算です。自ステーションが該当するかは、訪問回数の実績で確認しましょう。
②介護予防訪問看護の長期利用減算(12月超 △15単位/回)
介護予防訪問看護(要支援)で、利用開始月から起算して12月を超えた場合、理学療法士等の訪問は1回につき15単位が減算されます。これは令和3年度の△5単位から、令和6年度に△15単位へ拡大されたものです。長期化している要支援ケースは要注意です。
減算の要件や計算方法は細部まで通知・Q&Aで定められています。自己判断で算定せず、最新の厚生労働省Q&Aで必ず裏取りしてください。要件の解釈が更新されることもあります。
よくある質問(FAQ)
訪看Ⅰ5の単位数は要介護度によって変わりますか?
要介護1〜5は共通で294単位です。要支援1・2は共通で284単位(介護予防訪問看護Ⅰ5)となります。
40分のリハビリは減算されますか?
40分は20分×2回で、1日2回までは「2超」の減算はかかりません。所定単位数をそのまま合算します。
金額(円)はどう計算しますか?
単位数に地域区分ごとの「1単位あたりの単価」を掛けて算出します。基本は1単位10円ですが、地域区分により単価が異なります。
理学療法士等の訪問は週何回までですか?
理学療法士等による訪問看護は看護の一環として位置づけられ、訪問看護計画に基づいて行われます。回数や頻度は計画と利用者の状態によります。詳細は最新の通知で確認してください。
まとめ|令和6年度の単位数と減算ルールを正しく押さえよう
訪問看護のリハビリ(訪看Ⅰ5)の単位数は、令和6年度改定で見直され、新たな減算も加わりました。最後に要点を整理します。
- 訪看Ⅰ5は要介護294単位/回、要支援(介護予防)284単位/回
- 40分は20分×2回、60分は20分×3回で計算
- 1日2回超は要介護90/100・要支援50/100に減算(2超)
- 令和6年度新設:理学療法士等の訪問回数に着目した△8単位
- 介護予防の12月超は△15単位に拡大された
単位数は改定で変わります。算定の根拠は必ず最新の厚生労働省の告示・Q&Aで確認しましょう。
※出典:厚生労働省「令和6年度介護報酬改定」関連告示・通知、社会保障審議会介護給付費分科会資料。




