移行支援加算とは?訪問リハの算定要件・単位を解説【令和6年度】
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「訪問リハビリテーションの移行支援加算って、どんな加算なの?」「算定するには何が必要で、何単位もらえるの?」——制度の名前は聞いたことがあっても、要件や単位数まで正確に把握できている人は意外と少ないのではないでしょうか。
この記事では、訪問リハの移行支援加算について、令和6年度介護報酬改定をふまえた最新の単位数・算定要件・計算方法を、現場のPT・OT・ST目線で分かりやすく整理しました。「社会参加支援加算」からの名称変更の経緯や、厚生労働省のQ&Aもまとめています。読み終えるころには、自事業所で算定できるかどうかを自分で判断できるようになります。
- 訪問リハビリテーションの移行支援加算とは何か(社会参加支援加算との関係)
- 移行支援加算の単位数(1日17単位)と算定の全体像
- 算定要件4つと、平均利用月数・回転率の計算方法
- 厚生労働省Q&Aでよくある疑問の答え
- 現場のリハ職が押さえておくべき記録・運用のポイント
移行支援加算とは?(訪問リハビリテーション)
移行支援加算とは、訪問リハビリテーションを通じて利用者のADL・IADLを向上させ、通所介護などの社会参加に資するサービスへ送り出した事業所を評価する加算です。1日につき所定単位数に上乗せして算定します。
背景には、「高齢者の地域における新たなリハビリテーションの在り方検討会報告書(平成27年3月)」での指摘があります。「目標と期間を定めた計画に基づく、適時・適切なリハビリテーションが提供されていない」という課題を受け、平成27年度改定で社会参加支援加算が創設されました。
その後、令和3年度介護報酬改定で、社会参加への移行状況の達成度などをふまえた見直しが行われ、加算の趣旨をより分かりやすく表す名称として「社会参加支援加算」から「移行支援加算」へと改称されました。中身の考え方は引き継ぎつつ、「次のステージへ移行させる」という目的を名前に表したかたちです。
ちびウルフ「社会参加支援加算」と「移行支援加算」って、別の加算なの?
リハウルフ同じ加算の新旧の呼び名だよ。令和3年度の改定で名前が変わったんだ。古い資料だと「社会参加支援加算」と書かれているから、混乱しないようにね。
移行支援加算の単位数(訪問リハビリテーション)
結論から言うと、訪問リハビリテーションの移行支援加算は1日につき17単位を所定単位数に加算します(令和6年度介護報酬改定時点)。
単位数だけ見ると小さく感じるかもしれませんが、これは「卒業を促す質の高いリハビリテーションを提供している事業所」であることの証でもあります。実績要件のハードルがある分、算定できること自体が事業所の強みになります。
移行支援加算の算定要件(訪問リハビリテーション)
移行支援加算は、次の要件をすべて満たすことで算定できます(令和6年度時点)。順番に見ていきましょう。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| ①移行状況 | 評価対象期間にリハを終了した利用者のうち、ADL・IADLの向上により通所介護等へ移行した者の割合が5%を超えていること |
| ②確認・記録 | リハ提供を終了した日から起算して14日以降44日以内に、終了者が通所介護等を実施している状況を確認し、記録していること |
| ③回転率 | 「12月 ÷ 平均利用月数」で得た数が25%以上であること(=平均利用月数がおおむね48月以内) |
| ④計画書の提供 | 移行先の事業所へ、当該利用者のリハビリテーション計画書を提供していること |
移行割合・平均利用月数の計算方法
要件①③で使う数値の計算には、いくつか細かいルールがあります。算定を検討する事業所は、ここを正確に押さえておく必要があります。
- 評価対象期間における「指定通所介護等を実施した者の割合」を算出する。小数点第3位以下は切り上げる。
- 「12月 ÷ 平均利用月数」を計算する。こちらも小数点第3位以下は切り上げる。
- 平均利用月数を求める。新規利用者数・新規終了者数などを式に当てはめて算出する。
このとき注意したいのが「新規利用者・新規終了者の数え方」です。
「指定通所介護等の実施」の確認方法
要件②の確認は、事業所のPT・OT・STが、訪問リハビリテーション計画書のアセスメント項目を活用しながら行います。リハ提供を終了した時点と比較して、ADL・IADLが維持または改善していることを確認するのがポイントです。
確認の手法は問われません。電話などでの実施も含めてよいとされています。ただし「14日以降44日以内」という確認のタイミングと、確認した記録を残すことは必須です。記録がなければ要件を満たしたとは認められないため、確認したら必ず記録に残しましょう。
ちびウルフ確認って、必ず家庭訪問しないとダメなの?
リハウルフ訪問じゃなくても大丈夫。電話などでの確認も認められているよ。大事なのは「期間内に確認したこと」と「その記録を残すこと」なんだ。
移行支援加算のQ&A【厚生労働省】
厚生労働省の解釈通知やQ&Aで示されている、訪問リハの移行支援加算に関する代表的な疑問と回答を、現場で使いやすいかたちに整理しました。
利用を中断して再開した人は「終了した者」に含まれる?
障害福祉サービスの就労移行支援・就労継続支援への移行は対象になる?
移行後に元のサービスへ戻った場合、再び算定対象にできる?
訪問リハ→通所リハ→通所介護と移った場合も要件を満たす?
同じ事業所で、加算を取る利用者と取らない利用者を分けられる?
所定の様式を使わないと算定できない?
現場のリハ職が押さえるべき運用のポイント
移行支援加算は「取れたらラッキー」ではなく、日々の関わり方そのものを評価する加算です。現場のPT・OT・STが意識しておきたい運用のコツを整理します。
2つ目は記録の徹底です。要件②の「14〜44日以内の確認」は、記録がなければ評価されません。終了者リストと確認予定日を一覧で管理しておくと、確認漏れを防げます。
移行支援加算を狙うことは、利用者にとっても「次のステージへ進む後押し」になります。事業所の収益面だけでなく、自立支援という訪問リハ本来の目的にもかなう取り組みだと言えます。
- 移行支援加算は、訪問リハで利用者のADL・IADLを高め、通所介護等へ移行させた事業所を評価する加算(旧・社会参加支援加算)。
- 単位数は1日17単位(令和6年度時点)。利用者ごとの毎回算定ではなく、実績を評価する加算。
- 算定要件は4つ。移行割合5%超/終了後14〜44日以内の確認・記録/回転率(12月÷平均利用月数)25%以上/移行先への計画書提供。
- 入院・施設入所・訪問リハ・認知症対応型共同生活介護などへの移行は対象外。
- 「卒業を見据えた計画」と「確認記録の徹底」が算定のカギ。最新の報酬告示・解釈通知で必ず数値を確認すること。
出典:厚生労働省「令和6年度介護報酬改定に関する資料」「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」および関連する解釈通知・Q&A、WAM NET 等の公的資料を参照。算定にあたっては最新の告示・通知および所管自治体の取扱いをご確認ください。



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