夜間対応型訪問介護の24時間通報対応加算は1月につき610単位です。夜間だけでなく日中もオペレーションセンターサービスを行う体制を評価する加算で、算定できるのは「イ」の類型に限られます。オペレーションセンターを設置しないロでは算定できません。

この記事では、この加算の単位数と算定要件を、指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準および厚生労働大臣が定める基準の原文を確認して整理しました。

この記事でわかること
  • 24時間通報対応加算は610単位(1月につき)であること
  • 算定できるのが「イ」に限られること
  • 4つの算定要件
  • 訪問介護事業所との連携体制が必要なこと
  • 日中の居宅サービス利用状況の把握が要件であること
  • 通報の記録に必要な4項目
  • 届出が必要であること
  • 算定できなくなりやすい場面

夜間対応型訪問介護の24時間通報対応加算とは?

夜間対応型訪問介護は、本来は夜間の時間帯を対象としたサービスです。この加算は、日中も通報を受けられる体制を整えている事業所を評価するものです。利用者から見れば、昼夜を問わず連絡できる先があるという安心につながります。

24時間通報対応加算の単位数

項目内容
単位数610単位
算定頻度1月につき
対象となる類型イ(夜間対応型訪問介護費(Ⅰ))のみ
指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準 夜間対応型訪問介護費 注4
  • イについて、別に厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとして、電子情報処理組織を使用する方法により、市町村長に対し、老健局長が定める様式による届出を行った指定夜間対応型訪問介護事業所が日中においてオペレーションセンターサービスを行う場合は、24時間通報対応加算として、1月につき610単位を所定単位数に加算する。
ロでは算定できない 注は「イについて」と明確に限定しています。オペレーションセンターを設置しないロ(夜間対応型訪問介護費(Ⅱ))では算定できません。
そもそもこの加算は、日中もオペレーションセンターサービスを行うことを評価するものです。センターを設置していない類型では前提が成り立ちません。

24時間通報対応加算の算定要件

厚生労働大臣が定める基準(平成27年厚生労働省告示第95号)第49号
  • イ 日中においてオペレーションセンターサービスを行うために必要な人員を確保していること。
  • ロ 利用者からの通報を受け、緊急の対応が必要と認められる場合に連携する指定訪問介護事業所に速やかに連絡する体制を確保し、必要に応じて指定訪問介護が実施されること。
  • ハ 利用者の日中における居宅サービスの利用状況等を把握していること。
  • ニ 利用者からの通報について、通報日時、通報内容、具体的対応の内容について記録を行っていること。

イ|日中の人員確保

日中にオペレーションセンターサービスを行うための人員を確保していることが要件です。夜勤者が日中も電話を持つ、という運用では要件を満たしにくくなります。日中の担当者が誰かを明確にし、勤務形態一覧表で示せるようにしてください。

ロ|訪問介護事業所との連携体制

この加算の特徴的な要件です。通報を受けて緊急の対応が必要と判断した場合に、連携する訪問介護事業所へ速やかに連絡し、必要に応じて訪問介護が実施される体制が求められます。

  • 連携先の訪問介護事業所が定まっているか
  • 連絡の手順(誰に、どのように)が決まっているか
  • 連携先との取り決めを文書で残しているか
  • 実際に連絡した場合の記録があるか

夜間対応型訪問介護は夜間のサービスであるため、日中に訪問が必要になった場合は訪問介護で対応する、という設計です。連携先がないまま算定すると要件を満たしません。

ハ|日中の居宅サービス利用状況の把握

利用者が日中にどのサービスを使っているかを把握していることが要件です。通報を受けたとき、その日の状況を踏まえて判断するために必要になります。

  • ケアプランの写しを保管しているか
  • デイサービスや訪問介護の利用曜日・時間を把握しているか
  • 変更があったときに情報が更新されているか

ニ|通報の記録

記録すべきは3項目 条文が明記しているのは、通報日時・通報内容・具体的対応の内容です。
「電話があった」だけの記録では足りません。何時に、どんな内容で、どう対応したのかまで書いてください。対応した結果(訪問した、連携先へ連絡した、電話で助言した等)まで残すと、要件を満たしていることを示せます。
この記録は、運営指導で必ず確認される部分です。
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日中に通報が1件もなかった月でも算定できるの?

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この加算は体制に対する評価なので、通報がなくても体制があれば算定できる考え方です。ただし「体制がある」ことを示す必要があります。
日中の担当者の勤務実績、連携先との取り決め文書、ケアプランの保管状況。通報がない月ほど、この3つが効いてきます。通報記録だけに頼らない準備をしておいてください。

24時間通報対応加算の注意点

  • 届出が必要:市町村長への届出を行ったうえで算定します
  • 対象はイのみ:ロでは算定できません
  • 4つの要件すべてが必要:1つでも欠ければ算定できません
  • 連携先の確保:訪問介護事業所との連携体制がないと要件を満たしません
  • 記録は3項目:通報日時、通報内容、具体的対応の内容
  • 体制が崩れたら届け出る:日中の人員が確保できなくなった時点で算定できません

24時間通報対応加算のQ&A

よくある質問

24時間通報対応加算は何単位ですか?

1月につき610単位です。

ロでも算定できますか?

できません。注4は「イについて」と限定しており、オペレーションセンターを設置する類型に限られます。

夜勤者が日中も電話を持つ形でよいですか?

要件は「日中においてオペレーションセンターサービスを行うために必要な人員を確保していること」です。日中の担当者を明確にし、勤務実績で示せるようにしてください。

訪問介護事業所との連携は必須ですか?

必須です。緊急の対応が必要な場合に速やかに連絡する体制を確保し、必要に応じて訪問介護が実施されることが要件です。

日中の居宅サービスの利用状況はどこまで把握しますか?

通報を受けたときに状況を踏まえて判断できる程度です。ケアプランの写しの保管や、利用曜日・時間の把握が現実的です。

通報の記録には何を書きますか?

通報日時、通報内容、具体的対応の内容の3項目です。対応した結果まで書くと要件を示しやすくなります。

通報がなかった月も算定できますか?

体制に対する加算のため、体制があれば算定できる考え方です。ただし体制を示す記録が必要です。

届出は必要ですか?

必要です。市町村長への届出を行ったうえで算定します。

要件を満たさなくなったらどうしますか?

その時点で算定できません。速やかに市町村長へ届け出てください。

まとめ
  • 24時間通報対応加算は1月につき610単位
  • 算定できるのは「イ」=オペレーションセンターを設置する類型のみ
  • ロ(設置しない類型)では算定できない
  • 要件は4つあり、すべてを満たす必要がある
  • 日中においてオペレーションセンターサービスを行う人員を確保していること
  • 夜勤者が日中も電話を持つ運用では要件を満たしにくい
  • 連携する訪問介護事業所へ速やかに連絡する体制を確保していること
  • 必要に応じて訪問介護が実施されることまで求められている
  • 連携先がないまま算定すると要件を満たさない
  • 利用者の日中における居宅サービスの利用状況等を把握していること
  • ケアプランの写しの保管などで把握を示す
  • 通報について、通報日時・通報内容・具体的対応の内容を記録すること
  • 「電話があった」だけの記録では足りない
  • 体制に対する加算のため、通報がない月も算定できる考え方
  • 市町村長への届出が必要で、体制が崩れたら速やかに届け出る
参考にした情報

※本記事の単位数および算定要件に関する記述は、厚生労働大臣が定める基準および指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準にもとづいて整理したものです。単位数は令和6年度介護報酬改定時点のもので、地域区分による1単位あたりの単価は含みません。「日中においてオペレーションセンターサービスを行うために必要な人員」の具体的な考え方、連携する訪問介護事業所との取り決めの方法については、留意事項通知および保険者の解釈をご確認ください。地域密着型サービスは市町村が指定・指導監督を行うため、取扱いが市町村によって異なる場合があります。個別の算定の可否は、必ず保険者にご確認ください。2026年9月時点の内容として整理しています。

ABOUT ME
リハウルフ
理学療法士/介護支援専門員/「リハコネ式!訪問リハのためのルールブック」監著・編集/「訪問リハビリマガジン」編集長/他に3メディアの編集長/ YouTube「リハウルフ」運営/セミナー経験多数/厚生労働省のホームページを見ることが趣味
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