医療保険の訪問リハビリの料金を解説【令和6年度版】

「医療保険の訪問リハビリって、料金はどのくらいかかるの?」「介護保険より高いって聞いたけど、本当にやる価値はあるの?」——医療保険でのリハビリを検討するとき、まず気になるのが費用面です。利用者さんやご家族はもちろん、若い世代の難病・がんの方を支援するケアマネジャーや訪問看護・リハビリ職にとっても、正しい知識は欠かせません。
この記事では、令和6年度(2024年度)診療報酬改定に対応した医療保険の訪問リハビリの料金を、点数・自己負担・交通費まで具体的に解説します。さらに「どんな人に医療保険の訪問リハビリが向いているのか」、難病医療費助成などで負担を抑える方法まで、現役の訪問理学療法士の視点でまとめました。
- 医療保険の訪問リハビリの料金(1回20分=300点=3,000円)
- 1割・3割負担での実際の自己負担額の目安
- 別途かかる交通費の考え方
- 医療保険の訪問リハビリが向いている人・条件
- 難病医療費助成などで自己負担を抑える方法
医療保険の訪問リハビリの料金|1回300点=3,000円
医療保険の訪問リハビリは、正式には「在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料」といいます。医師の指示のもと、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)が自宅を訪問して提供するリハビリです。料金・点数は令和6年度改定後も次のとおりで、据え置かれています。
| 区分 | 点数(1単位=20分) | 金額(10割) |
|---|---|---|
| 同一建物居住者以外の場合 | 300点 | 3,000円 |
| 同一建物居住者の場合 | 255点 | 2,550円 |
1単位=20分で、原則「1(同一建物居住者以外)」で算定します。同一建物に住む複数の方へ同日に訪問する場合は255点に減算されます。医療保険の訪問リハビリは40分・60分単位で提供されることが多く、その場合は時間に比例して料金が増えます。
| 提供時間 | 料金(10割) |
|---|---|
| 20分 | 3,000円 |
| 40分 | 6,000円 |
| 60分 | 9,000円 |
| 80分 | 12,000円 |
| 100分 | 15,000円 |
上記は医療機関に入る料金(10割)です。利用者さんが実際に支払うのは、このうちの自己負担割合(1〜3割)分になります。
ちびウルフ患者さんが実際に払う金額は、どのくらいになるの?
リハウルフ人によって違うんだ。医療保険の自己負担割合は、年齢や所得で1割の人もいれば3割の人もいる。次の表で見てみよう。
医療保険の訪問リハビリの自己負担額(1割・3割)
医療保険の自己負担割合は人によって異なります。多くは1割負担または3割負担です。負担割合別の自己負担額の目安は次のとおりです(同一建物居住者以外の場合)。
| 提供時間 | 料金(10割) | 1割負担 | 3割負担 |
|---|---|---|---|
| 20分 | 3,000円 | 300円 | 900円 |
| 40分 | 6,000円 | 600円 | 1,800円 |
| 60分 | 9,000円 | 900円 | 2,700円 |
交通費が別途かかることがある
上記の自己負担額に加えて、医療機関が独自に設定する交通費がかかる場合があります。医療保険の訪問リハビリの交通費は各医療機関が自由に設定できるため、金額は機関ごとに異なります。
| 交通費の設定例 | 金額の例 |
|---|---|
| 無料に設定している | 0円 |
| 距離に応じて加算 | 1kmあたり30円 など |
| 一定距離まで定額 | 5kmまで100円 など |
交通費の有無や金額は、利用を始める前に必ず医療機関へ確認しておきましょう。毎週決まった回数で利用する場合、交通費は積み重なると月単位では無視できない金額になることもあります。リハビリ本体の料金だけでなく、交通費も含めた「1か月あたりの総額」で見積もっておくと、家計の見通しが立てやすくなります。
医療保険の訪問リハビリは料金的に「やる価値」がある?
「医療保険は高くなりやすいから、やる意味があるのか」と迷う方もいます。結論は人によって異なるのですが、判断の軸を整理します。
ちびウルフ介護保険のほうが安いなら、みんな介護保険にすればいいんじゃないですか?
リハウルフそうしたいところだけど、介護保険は要介護・要支援の認定がないと使えないんだ。若い人や、認定を受けていない人は、そもそも医療保険しか選べないことが多いんだよ。
介護保険の利用者は大半が1割負担のため、一般的には介護保険のほうが自己負担は安くなりやすいです。一方で、次のような方は医療保険の訪問リハビリが選択肢になります。
| こんな方 | 医療保険になりやすい理由 |
|---|---|
| 40歳未満で介護保険の対象外 | そもそも要介護認定を受けられない |
| 指定難病・がん末期などの方 | 医療保険でのリハビリが想定されている |
| 急性増悪などで集中的なリハが必要 | 主治医の指示で医療保険が選ばれる場合がある |
負担を抑える制度を確認する
医療保険でも、医療費の助成制度を組み合わせれば自己負担を大きく抑えられることがあります。確認したいのは次のような点です。
- 難病医療費助成制度(54)の対象か確認する(対象なら自己負担上限が設定される)
- 対象なら、医療保険の訪問リハビリでも上限額の範囲で利用できる
- 訪問看護ステーションから医療保険のリハ(PT等の訪問)が使えるか比較する
- 各家庭の負担割合・助成の有無をふまえ、専門職と相談して決める
なお、医療保険の訪問リハビリも難病医療費助成制度(通称:54)の対象です。指定難病の方は、この制度を活用することで自己負担を抑えられます。
医療保険と介護保険の料金を1か月で比較する
「1回いくら」だけでは、月にどのくらいかかるのかがイメージしづらいものです。同じ週2回・1回40分のリハビリを1か月(8回)受けた場合で、医療保険と介護保険をざっくり比較してみましょう。
| 条件(週2回・1回40分・月8回) | 1か月の自己負担の目安 |
|---|---|
| 医療保険(3割負担) | 約14,400円+交通費 |
| 医療保険(1割負担) | 約4,800円+交通費 |
| 介護保険(1割負担・その他地域) | 約5,000円前後 |
このように、医療保険で3割負担になると、介護保険の1割負担より自己負担が大きくなりやすいことがわかります。ただし、これはあくまで負担割合だけを比べた目安です。医療費助成や高額療養費制度などを使えるかどうかで、実際の負担は大きく変わります。
「訪問看護からの医療保険リハビリ」という選択肢
医療保険でリハビリを受ける方法は、医療機関からの「在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料」だけではありません。訪問看護ステーションから、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)が訪問看護として提供するリハビリもあります。
| 項目 | 医療機関からの訪問リハビリ | 訪問看護からのリハビリ |
|---|---|---|
| 提供元 | 病院・診療所 | 訪問看護ステーション |
| 算定の区分 | 在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料 | 訪問看護療養費(理学療法士等の訪問) |
| 医師の関与 | 事業所の医師の診療・指示が前提 | 主治医の訪問看護指示書に基づく |
どちらも医療保険のリハビリですが、提供元と算定の入口がまったく異なります。利用できる事業所や、お住まいの地域での選択肢によって、どちらが現実的かは変わります。難病医療費助成の対象であれば、いずれの形でも自己負担上限の範囲で利用できます。主治医や相談員に、自分の場合はどちらが使えるかを確認してみましょう。
ちびウルフ同じ医療保険でも、頼む先で呼び方が変わるんですね。
リハウルフそうなんだ。料金の仕組みも少し違うから、「どこから来てもらうか」で費用が変わることもある。気になったら遠慮なく事業所に料金を聞いてみてね。
よくある質問(FAQ)
医療保険の訪問リハビリの料金はいくらですか?
交通費は必ずかかりますか?
介護保険と医療保険、どちらが安いですか?
令和6年度の改定で点数は変わりましたか?
指定難病でも医療保険の訪問リハビリは助成されますか?
- 医療保険の訪問リハビリは1回20分=300点=3,000円(同一建物居住者以外)
- 同一建物居住者の場合は255点に減算される
- 自己負担は1割で300円、3割で900円(20分あたり)が目安
- 医療機関ごとに交通費が別途かかる場合がある
- 令和6年度改定後も点数は据え置き。介護保険のほうが安くなりやすい
- 若い世代や指定難病の方は医療保険が前提。難病医療費助成で負担を軽減できる

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