「訪問リハビリのメリットってどんなものがあるの?」
「訪問リハビリのデメリットってどんなものがあるの?」
訪問リハビリをやってみたいけど、メリットやデメリットが知りたい!
そんな人のための記事です。
今回は、利用者さん視点での訪問リハビリのメリットとデメリットを紹介します!
・訪問リハビリのメリット
・訪問リハビリのデメリット
訪問リハビリのメリット・デメリットについて学んでいきましょう!
この記事を参考にしていただけると嬉しいです。
訪問リハビリのメリット・デメリット
訪問リハビリにはメリットがあればデメリットも存在します。
訪問リハビリのメリットは下記の通りです。
- 自宅という環境でリハビリを受けることができる
・その場で修正しやすい
・実生活で練習できる
・問題点が見つけやすい - マンツーマンで長い時間リハビリを受けることが可能
- リハビリだけの料金設定(余分なものがない)
- 難病医療費助成制度の対象
訪問リハビリのデメリットは下記の通りです。
- 自宅という環境に他人を入れることになる
- セラピストによって知識や技術が異なる
- 他の家からの感染や汚れのリスク
- PT、OT、STと全て関わることが難しい
- リハビリ器具、場所が限られる
利用者さんによってメリットと感じる場合とデメリットと感じる場合がありますので参考程度にお願いします。
では、一つひとつ訪問リハビリのメリットとデメリットについてもう少し詳しく開設していきます!
訪問リハビリのメリット
自宅という環境でリハビリを受けることができる
訪問リハビリの最大のメリットは自宅という環境でリハビリを受けることができることです。入院中にできていたことが退院した後にできなくなってしまったという体験はよく耳にします。それは僅かな環境の違いに対応できていないためです。
自宅という環境でリハビリを受けることができるメリットについてもう少し詳しく説明をしていきます。
問題点が見つけやすい
自宅でリハビリをするということは、実際の生活場面においてできないこと(問題点)などがその場でわかることができます。
例えば下記の通りです。
例)
・お風呂をまたぐ動作ができない。
・普段使っている椅子から立ち上がることができない。
・玄関の段差の昇降時に足が上がりにくい。
・トイレでズボンをあげる動作ができない。
・ご飯を食べるときに時間がかかる。
このような問題点も自宅という環境だからこそ、見つけやすいのです。
実際に場所を指しながら「ここで転んでしまった。」「ここの段差が上りにくい。」などセラピストにその場で問題点を伝えることができるのです。
実生活で練習できる
実生活場面で課題を見つけることができたら、その場所で実際に練習ができるのが訪問リハビリのメリットです。
回復期リハビリ病院などの入院中のリハビリでは、自宅での生活環境を想定してリハビリを実施します。しかし、訪問リハビリでは、実際の生活場面で練習できるためいつでも本番の環境で練習が可能です。
例)
・実際のお風呂で浴槽を跨ぐ練習
・実際の階段で昇降練習
・実際の玄関で出入りの練習
・実際の家からスーパーまで歩行練習
・実際の庭で草取りの練習
・実際のキッチンで料理練習
実際の生活場面で繰り返し練習できるのは訪問リハビリの最大のメリットです。
その場で修正しやすい
実際の生活場面での練習をした場合でもすぐにうまくできない場合もあります。
その時に、その場ですぐに方法などを修正できるのも訪問リハビリのメリットです。
例えば、福祉用具を導入する場合を考えてみましょう!
置き型手すりをレンタルしたが、高さが合わなかったり場所が悪かった場合はすぐに変更することができます。また、歩行器を導入して実際の生活環境で使用してみたけれど、あまりうまく使えない場合もあります。その時に身体に合いそうなものにすぐに交換してもらい再度お試しができることも訪問リハビリだからこその利点です。
このように実際の生活場面で修正しやすい・何度も色々な方法を試すことができることも訪問リハビリのメリットと言えます。
マンツーマンで長い時間リハビリを受けることが可能
病気が発症してある一定期間が経過すると、医療保険から介護保険に切り替わっていきます。
医療保険での入院中はリハビリをたくさん受けることができていたが、退院してからの介護保険でのリハビリではリハビリの時間が減少してしまったという悩みはよく聞きます。
介護保険では通所リハビリテーションや通所介護(デイサービス)などのリハビリを受けることが可能ですが、入院中のリハビリと比較してマンツーマンで理学療法士や作業療法士等と関わることができる時間はかなり少ないのが実際です。
しかし、その中でも訪問リハビリは1件あたりのリハビリ時間が40分や60分であり、その時間内は個別でマンツーマンでみっちりとリハビリを受けることができます。
通所リハビリテーションや通所介護(デイサービス)では、40分や60分といった時間をリハビリ専門職とマンツーマンで接する機会はまずないと思います。
介護保険のリハビリの中で、訪問リハビリは個別でマンツーマンで長時間のリハビリを受けることができるため、メリットと言えると思います。
リハビリだけの料金設定(余分なものがない)
訪問リハビリはリハビリだけの料金となっています。
40分間で約600円、60分間で約850円など(介護保険が1割負担の場合)
一方、通所リハビリテーションや通所介護(デイサービス)などに行くと、朝から夕方までいて、その中で入浴(50円程度)があったり、食事(600円程度)があったり、お菓子(〇〇円)があったり、娯楽(〇〇円)があったりと、リハビリ以外の料金もかかります。
よって、リハビリだけを受けたい場合でもトータル的に料金がかさんでしまうことも少なくありません。
しかし、訪問リハビリではリハビリの時間でリハビリの料金だけ受けることができるためトータルコストは抑えることができます。
リハビリだけ受けたい人にとってはメリットかもしれませんね。
難病医療費助成制度の対象
訪問リハビリは難病医療費助成制度の対象の介護サービスです。
介護サービスの中で訪問リハビリと訪問看護だけ適用です。
難病に該当する人が介護サービスを利用する場合に、通所リハビリテーションや通所介護(デイサービス)などを使った場合は助成されませんが、訪問リハビリを利用した場合は助成されるためとてもお得となります。
これは難病の人にとってはとてもメリットがあると言えます。
難病医療費助成制度については下記の記事を参考にしてください。
訪問リハビリのデメリット
訪問リハビリのデメリットについても紹介していきます。
自宅という環境に他人を入れることになる
訪問リハビリは自宅という環境でリハビリをします。
自分の家に他人を招くということに対して抵抗がある人もいると思います。
そのような人にとっては、訪問リハビリはデメリットに感じるかもしれませんね
確かに普段生活している自宅環境においてリハビリをするということは、メリットは多いと分かっていながらも、自宅に他人を入れたくない人は訪問リハビリというサービスの選択すらしないかもしれませんね。
また、自宅に他人を入れることに抵抗がなくても、誰かが来るということによって常に待っている・準備しているという気持ちになってしまう人にとってはストレスがかかるかもしれませんね。
セラピストによって知識や技術が異なる
訪問リハビリは担当制(1人のセラピストがくる)と複数担当制(同じ事業所から何人かのセラピストがくる)があります。
1人だったとしても複数だったとしてもくるセラピストは数名です。
10名以上が来ることはあまりないと思います。
よって、場合によっては、セラピストと相性が悪い場合も出てきてしまう可能性があります。
ほとんどの場合は良いセラピストに出会える可能性が高いと思いますが、時にはあまり相性がよくない人に当たってしまうこともあるということを覚えておきましょう!
他の家からの感染や汚れのリスク
訪問リハビリは、セラピストが1日に4〜7件程度のお宅を訪問します。
その色々な家の中にはあまり綺麗ではない家やペットがいる家、タバコを吸っている家などもある可能性があります。
訪問セラピストも感染源を持ち込まないように手洗いうがいをしたり、消毒をしたり、スリッパを履いたり、服を消臭したりと色々な工夫をしています。
しかし、どうしてもペットの毛を持ち込んでしまったり、服についたタバコに臭いが残っていることもあります。とっても注意していますが、感染症についても同様です。
このように他のお宅から何かを持ち込まれる可能性があることもデメリットと言えます。
リハビリ器具、場所が限られる
訪問リハビリは利用者さんの自宅でリハビリを行うことができるというメリットがある一方、病院や施設と異なりリハビリ器具があまり充実していないというデメリットがあります。
病院では平行棒があったり検査機器があったり、モニター心電図があったりします。
しかし、訪問リハビリでは自宅の廊下の手すりを使用させていただいたり、自宅の階段を使用させていただいたり、持ち運べるリハビリ器具で対応します。
自宅で行うリハビリというメリットの反面、自宅でしか行えないデメリットもあります。
今回は、訪問リハビリのメリット・デメリットを紹介させていただきました。
デメリットも紹介させていただきましたが、メリットの方が多いです!
ぜひ、訪問リハビリを検討してみてくださいね!