「家族を在宅看護をすることになったけど、大切なことってどんなことがあるの?」
一般の人からこのような質問をよくいただくため、回答したいと思います。
両親の年齢が70歳代、80歳代、90歳代となり、さまざまな病気を発症して身体が不自由になり、在宅看護や在宅介護が必要になる人もいると思います。
初めての在宅介護や在宅看護色々不安になることもあるでしょう。
でも、大丈夫です。
今の日本は介護保険制度がとても充実しているため、今までよりさまざまなサービスを利用して、在宅看護・在宅介護を受けることができます。
今回は、実際に在宅看護・在宅介護の世界で働く立場で、一般人の人にもわかりやすいように「在宅看護で大切なこととは?」というテーマでお話ししたいと思います。
在宅看護とは?
在宅看護とは、何かしらの病気になって心身が不自由になった人が、病院などには入院せずに、住み慣れた自宅で家族の方が中心となって看護をすることを言います。
在宅看護のメリットは、住み慣れた環境で家族が常に近くいることだと思います。
看護を受ける本人にとってもとても嬉しいことだと思います。
一方で、在宅看護のデメリットは、病院などでしか受けることができない治療などが受けられないことや家族に負担がかかってしまうことが挙げられます。
在宅看護で大切なこととは?
在宅看護における大切なことをお伝えしたいと思います。
それは下記の5つです。
- 本人の選択が大切
- 介護者が無理をしない
- 専門職を積極的に頼る
- 介護保険制度を活用する
一つ一つわかりやすく紹介していきます。
本人の選択が大切
在宅看護では、本人の選択が大切となります。
- 治療の選択
- 生き方の選択
- やりたいことの選択 …他
さまざまなことで選択する場面があります。
病気を患ってしまって、中にはコミュニケーションがなかなか取りにくい人もいるでしょう。
その中でも、常に「本人はどう思っているかな?」と家族の皆さんが考えて一つ一つ本人の選択を重視してあげることが大切なことだと思います。
介護者が無理をしない
24時間365日自宅で介護・看護をしていると家族の方々が苦痛を感じてしまうこともあります。
いくら大切な家族だったとしても、慣れない介護・看護をずっとやることはとても大変なことです。
ですから、時々は息抜きをしたり、色々な人に相談したりすることも大切です。
「介護うつ」といった言葉を時々耳にするかもしれませんね。
あまり無理をせずに、大変と感じる前に身近な人に相談してみてくださいね。
最寄りの地域包括支援センターやケアマネジャーに相談することをおすすめします。
専門職を積極的に頼る
担当のケアマネジャーがいる場合は些細なことでも積極的に相談して頼りましょう。
そして、在宅看護を支えている専門職はとてもたくさんいます。
主治医をはじめ、薬剤師、看護師、介護福祉士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士…などさまざまな人が地域にいます。
ですから、積極的に頼っていきましょう。
介護保険制度を活用する
日本は介護保険制度がとても充実しています。
在宅看護を支える主なサービスとしては以下のようなものがあります。
【訪問系サービス】
- 訪問診療(医師が訪問する)
- 訪問看護(看護師等が訪問する)
- 訪問リハビリ(リハビリ専門職が訪問する)
- 訪問介護(介護士が訪問する)
- 訪問薬剤(薬剤師が訪問する)
- 訪問栄養(管理栄養士が訪問する)
- 訪問歯科(歯科医が訪問する)
- 訪問入浴(お風呂のサービスが訪問する)
訪問系サービス以外にも通うサービスや泊まるサービスもあります。
- デイサービス
- 通所リハビリ
- ショートステイ
そして、福祉用具などのレンタルサービスなどもあります。
さまざまな介護保険サービスがありますので、在宅看護を行う上では是非必要なサービスを活用してくださいね。
下記のYouTubeでは一般の人向けに介護保険制度について説明してありますので、ぜひみてください。