「予防訪問看護の12月超減算って結局いくら減算されるの?」「令和6年度の改定で変わったと聞いたけど、最新はどうなっているの?」——介護予防訪問看護で理学療法士等(PT・OT・ST)が訪問している事業所にとって、避けて通れないのがこの減算です。

本記事では、介護予防訪問看護における12月超減算について、令和6年度介護報酬改定の最新内容をふまえてわかりやすく解説します。単位数・算定要件・起算日の数え方・同時に発生しうる他の減算まで整理しているので、請求ミスを防ぐためにぜひ最後までご覧ください。

この記事でわかること
  • 予防訪問看護「12月超減算」とは何か
  • 令和6年度改定後の単位数(旧ルールとの違い)
  • 算定要件と「12月」の数え方・起算日
  • 同時に発生しうる「リハ職の訪問回数による減算」との関係
  • 厚生労働省Q&Aで確認しておきたいポイント
リハウルフリハウルフ

この減算は令和6年度改定で内容が大きく変わったんだ。古い「-5単位」のまま覚えていると請求を間違えるから、ここで最新版に更新しておこう。

予防訪問看護の12月超減算とは?

予防訪問看護の12月超減算とは、介護予防訪問看護費Ⅰ5(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士による訪問)について、利用を開始した月から起算して12月を超えた期間に訪問を行った場合に適用される減算です。

もともとは令和3年度介護報酬改定で新設された減算で、長期間にわたるリハ職の予防訪問について、漫然とした継続を防ぎ、より適切なサービス提供を促す趣旨があります。要支援の利用者に対して理学療法士等が長く関わるケースが対象になるため、予防のリハ訪問を行う事業所では特に注意が必要です。

対象となるサービス 介護予防訪問看護費Ⅰ5(=訪問看護ステーションから理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が行う、20分の介護予防訪問看護)

【令和6年度改定】12月超減算の単位数

ここが本記事で最も大事なポイントです。令和6年度介護報酬改定により、12月超減算の単位数は1回(20分)あたり「-15単位」に拡大されました。令和3年度の新設当初は「-5単位」でしたが、最新ルールでは減算幅が大きくなっています。

区分12月超減算の単位数
令和3年度の新設時(旧)1回(20分)につき -5単位
令和6年度改定後(最新)1回(20分)につき -15単位
よくある間違い ネット上には「-5単位」と書かれた古い情報が今も残っています。現行は1回あたり-15単位です。請求システムの設定や事業所内の資料が旧ルールのままになっていないか、必ず確認しましょう。
ちびウルフちびウルフ

-5単位から-15単位に増えたんですね!けっこう大きな変更ですね…。

リハウルフリハウルフ

そうなんだ。しかも令和6年度改定では、これとは別の新しい減算も加わったんだ。重なると影響が大きいから、次で整理しよう。

もう一つの減算:リハ職の訪問回数による減算

令和6年度改定では、12月超減算とは別に「理学療法士等の訪問回数が看護職員の訪問回数を超える場合の減算」が新設されました。介護予防訪問看護では、リハ職の訪問が看護職員の訪問を上回っている場合、1回(20分)につき-8単位が減算されます。

つまり、要支援の利用者に対してリハ職中心の訪問を長期間続けていると、「リハ職の訪問回数による-8単位」と「12月超の-15単位」が同時に発生するケースがあり得ます。基本報酬から二重に減算される可能性があるため、訪問体制や訪問回数のバランスには注意が必要です。

減算の種類単位数(20分につき)主な要件
リハ職の訪問回数による減算-8単位リハ職の訪問回数が看護職員の訪問回数を超える場合
12月超減算-15単位利用開始月から12月を超えた期間の訪問
参考:基本報酬も見直し 令和6年度改定では、訪問看護ステーションの理学療法士等による介護予防訪問看護費(Ⅰ5)の基本報酬も見直され、283単位から284単位へと改定されています。

12月超減算の算定要件と「12月」の数え方

減算の基本的な要件は、利用を開始した日が属する月から起算して12月を超えた期間に、理学療法士等による介護予防訪問看護を行った場合です。ここで迷いやすいのが「12月」の数え方なので、厚生労働省Q&Aの考え方を整理します。

  1. 起算の開始時点は「当該サービスを利用開始した日が属する月」とする
  2. 利用期間は、当該事業所のサービスを利用した月を合計して数える
  3. 合計が12月を超えた期間の訪問が、減算の対象になる

要介護から要支援に変わった場合の取り扱い

要介護認定の状態から要支援認定へ変更となった場合は、要支援認定の効力が生じた日が属する月をもって利用が開始されたものとして扱います。ただし、要支援の区分が変更された場合(要支援1⇔要支援2の変更)は、サービスの利用が継続されているものとみなします。リハ職による訪問の場合は、要支援認定の効力が生じた日以降で、リハ職による当該サービスを利用開始した日が属する月を起算月とします。

12月超減算への実務的な備え方

減算自体を避けることが目的ではなく、利用者にとって必要なサービスを適切に提供することが大前提です。そのうえで、事業所として次の点を整理しておくと請求ミスや混乱を防げます。

事業所で確認しておきたいこと 利用者ごとの利用開始月(起算月)を記録・管理する
12月を超える利用者をリストアップし、減算の適用漏れ・適用ミスを防ぐ
リハ職と看護職員の訪問回数のバランスを把握する
請求システムの減算単位(-15単位/-8単位)が最新になっているか点検する
ちびウルフちびウルフ

利用開始月をしっかり記録しておくのが大事なんですね!

リハウルフリハウルフ

その通り。起算月さえ正しく管理できていれば、減算のタイミングを見落とさずに済むよ。

よくある質問(FAQ)

12月超減算の単位数は結局いくらですか?
令和6年度介護報酬改定後は、1回(20分)につき-15単位です。令和3年度の新設時は-5単位でしたが、現行は-15単位に拡大されています。古い情報に注意してください。
12月超減算と、リハ職の訪問回数による減算は同時に適用されますか?
要件を満たせば同時に適用され得ます。リハ職の訪問回数が看護職員を上回る場合の-8単位と、12月超の-15単位が重なるケースがあります。訪問回数のバランスを把握しておきましょう。
「12月」の起算はいつから数えますか?
当該サービスを利用開始した日が属する月から起算し、当該事業所で利用した月を合計して数えます。合計が12月を超えた期間の訪問が減算対象です。
要介護から要支援に変わったらどう数えますか?
要支援認定の効力が生じた日が属する月をもって利用開始とみなします。ただし要支援1⇔要支援2の区分変更の場合は、利用が継続しているものとして扱います。
介護予防の訪問リハビリにも同じような減算はありますか?
あります。介護予防の訪問リハビリテーションにも12月超減算が設けられています。詳しくは関連記事の「予防訪問リハ12月超減算」もあわせてご確認ください。
まとめ
  • 予防訪問看護の12月超減算は、介護予防訪問看護費Ⅰ5(リハ職の訪問)が対象
  • 単位数は令和6年度改定で1回(20分)につき-15単位に拡大(旧:-5単位)
  • 令和6年度は別途、リハ職の訪問回数が看護職員を超える場合の-8単位減算も新設
  • 両者が同時に適用されるケースがあり、訪問回数のバランス管理が重要
  • 「12月」は利用開始月から起算し、利用した月を合計して数える
  • 単位数や要件は厚生労働省の通知・Q&Aで最終確認を

参考:厚生労働省「令和6年度介護報酬改定」関連資料・介護保険最新情報、PT-OT-ST.NET ほか。最新の単位数・算定要件は厚生労働省および各保険者の通知でご確認ください。

ABOUT ME
リハウルフ
理学療法士/「リハコネ式!訪問リハのためのルールブック」監著・編集/「訪問リハビリマガジン」編集長/他に3メディアの編集長/ YouTube「リハウルフ」運営/セミナー経験多数/厚生労働省のホームページを見ることが趣味
PR

リハビリ職の転職・求人なら
レバウェルリハビリ

リハノメ 無料で求人を見る ▶
PR

PT・OT・STのオンラインセミナー
リハノメ

リハノメ セミナーを詳しく見る ▶