「最近、家族の食事量が減ってきた」「かたいものでむせるようになった」——そんな変化に気づいて、やわらかい食事を探していませんか。毎日いちから手作りするのは、介護する側にとって大きな負担です。

そこで頼りになるのが、温めるだけで食べられる介護食(やわらか食)のレトルトです。この記事では、理学療法士として高齢者の食事を見てきた視点から、噛む力・飲み込む力に合わせた選び方と、Amazonで手軽に買える定番のおすすめ7商品を区分別にわかりやすく紹介します。

この記事でわかること
  • 高齢者向けのやわらかい介護食レトルトの「失敗しない選び方」
  • ユニバーサルデザインフード(UDF)の4区分の見分け方
  • 噛む力・飲み込む力に合わせたおすすめ介護食レトルト7選(区分別)
  • むせ・誤嚥が心配なときに気をつけたいポイント
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介護食って種類が多すぎて、どれを選べばいいのか分からないんです…

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大丈夫だよ。まずは「区分」という目印さえ覚えれば、ぐっと選びやすくなるよ。順番に見ていこう。

高齢者向けのやわらかい食事を選ぶ前に知っておきたいこと

年齢を重ねると、歯や入れ歯の状態、噛む筋力、飲み込む(嚥下)機能が少しずつ変化します。今まで普通に食べていたものでむせたり、食べ残しが増えたりするのは、その変化のサインであることが多いです。

無理にかたいものを食べ続けると、食事そのものが苦痛になり食欲が落ちたり、食べ物や唾液が気管に入る誤嚥(ごえん)につながったりすることがあります。誤嚥は誤嚥性肺炎の原因になり得るため、本人の状態に合った「かたさ・とろみ」の食事に切り替えることが大切です。

とはいえ、毎食やわらかく刻んだりミキサーにかけたりするのは手間がかかります。市販の介護食レトルトをうまく取り入れると、介護する側の負担を減らしながら、栄養と食べる楽しみを保ちやすくなります。

ポイント:迷ったら「ユニバーサルデザインフード」を選ぶ

市販の介護食の多くには「ユニバーサルデザインフード(UDF)」のマークと区分が表示されています。日本介護食品協議会が定めた自主規格で、かたさや粘度の目安が区分1〜4で分かるため、初めてでも選びやすいのが特長です。

失敗しない介護食レトルトの選び方5つ

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具体的には、どこを見て選べばいいですか?

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大きく5つだよ。とくに最初の「区分」が一番大事だから、ここを外さないようにしよう。

介護食レトルトを選ぶときは、次の5つの視点でチェックすると失敗しにくくなります。

選ぶときの5つのチェックポイント

① 噛む力・飲み込む力に合ったUDF区分か/② 味の好み(和食・洋食・濃さ)に合うか/③ 温め方(常温・電子レンジ・湯せん)が生活に合うか/④ 栄養面(高カロリー・たんぱく質・塩分配慮)/⑤ アソートか単品か(飽きさせない vs 食べ慣れた味を続ける)。

もっとも重要なのが①のUDF区分です。区分は次の4段階で、噛む力と飲み込む力を目安に選びます。

区分名称かたさの目安こんな状態の方に
区分1容易にかめるかたいものや大きいものはやや食べづらい少しやわらかめなら普通に噛める
区分2歯ぐきでつぶせるかたいものや大きいものは食べづらい歯ぐきでつぶせる程度の具材なら食べられる
区分3舌でつぶせる細かくてやわらかければ食べられる水やお茶が飲み込みづらいことがある
区分4かまなくてよい固形物は小さくても食べづらい水やお茶が飲み込みづらい

具材の大きさだけでなく、食べ物の「まとまりやすさ」や「とろみ」も飲み込みやすさを左右します。区分は商品パッケージに表示されているので、本人の状態に近いものから試してみてください。

注意:むせや体重減少があるときは専門職に相談を

水分やお茶でよくむせる、食事中によく咳き込む、発熱を繰り返す、体重が落ちてきた——こうしたサインがあるときは、自己判断で区分を決めず、医師・歯科医師・言語聴覚士(ST)・管理栄養士などに相談しましょう。安全な区分やとろみの程度は、人によって異なります。

【区分2】歯ぐきでつぶせるおすすめ介護食レトルト

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まずは介護食デビューにぴったりの、いろいろ試せるアソートから紹介するね。

1. キユーピー やさしい献立 歯ぐきでつぶせる アソートセット

介護食のロングセラー「やさしい献立」シリーズの、歯ぐきでつぶせるタイプ(区分2)を10種11個まとめて試せるアソートセットです。和洋のおかずがバランスよく入っているので、どの味が好みか分からない最初の1セットに向いています。

100gあたりの食塩相当量に配慮しつつ、素材のうま味を活かした味付けで、1口大に切った具材は彩りもきれい。湯せん約2分、または電子レンジで約30秒温めるだけで食べられます。塩分が気になる方や、まずは食べやすいものから始めたい方におすすめです。

【区分3】舌でつぶせるおすすめ介護食レトルト

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もう少しやわらかいものが必要なときは?

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舌でつぶせる区分3だね。食べ慣れた味と、見た目を楽しめるムースの2タイプを紹介するよ。

2. キユーピー やさしい献立 やわらかおかず 肉じゃが

家庭の定番「肉じゃが」を、舌でつぶせるやわらかさ(区分3)に仕上げた一品です。じゃがいも・にんじん・玉ねぎ・お肉をだしで煮含めた、ほっとする和食の味。食べ慣れた味を続けたい方に向いています。

同じ味が6袋入っているので、お気に入りをストックしておけるのも便利。電子レンジ・湯せんに対応し、忙しいときの一品としても重宝します。「やさしい献立」シリーズは味のバリエーションが豊富なので、好みの味を見つけたら同じシリーズで揃えていくのもおすすめです。

3. エバースマイル 介護食 やわらかムース ムース食主菜30品セット

主菜のムース食を30品まとめて楽しめる、ボリュームのあるセットです。区分3(舌でつぶせる)のなめらかな食感ながら、本来の料理の見た目に近づけたムースに成形されているのが特徴。食欲がわきにくい方でも「おいしそう」と感じやすく、食べる楽しみを支えてくれます。

常温保存ができ、電子レンジで温めるだけ。30品とバリエーションが多いので、毎日続けても飽きにくいのが魅力です。少しずつ固形物が食べづらくなってきた方や、献立を考える負担を減らしたい方に向いています。

【区分4】かまなくてよいおすすめ介護食レトルト

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飲み込む力が落ちてきたら、ペースト状で「かまなくてよい」区分4が安心だよ。

4. キユーピー やさしい献立 なめらか野菜 コーン

なめらかなペースト状に仕上げた、区分4(かまなくてよい)の野菜メニューです。コーンの自然な甘みととろみで飲み込みやすく、不足しがちな野菜を手軽に補えるのがうれしいポイント。彩りもよく、副菜やもう一品ほしいときに便利です。

75gの食べきりサイズが6袋。電子レンジや湯せんでさっと温められ、主菜とあわせて使えば献立のバランスが整います。固形の野菜が食べづらくなってきた方の野菜補給に向いています。

5. ハウス食品 やさしくラクケア とろとろ煮込み(8食セット)

カレーやスパイスでおなじみのハウス食品による、区分4(かまなくてよい)のとろとろ煮込みです。はっきりした味付けの洋風メニューが中心で、とろみがついているためごっくんと飲み込みやすいのが特長。8食セットで日替わりに楽しめます。

味が濃いめのメニューは「食べ物」として認識されやすく、飲み込む反射が起こりやすいといわれます。お湯で1分ほど、または電子レンジで温めるだけ。和食のやさしい味よりも、しっかりした洋風の味を好む方に向いています。

いろいろ試せる・栄養補給におすすめのタイプ

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献立をいろいろ楽しみたいときや、やせてきたのが心配なときは?

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定食タイプと、少量で栄養がとれる高カロリーごはんがおすすめだよ。

6. ホリカフーズ なめらか定食 介護食 アソートセット 5種類

主菜と副菜の組み合わせを、なめらかな食感で楽しめる「定食」タイプのアソートです。1食で複数のおかずがとれるので、献立を考える負担を減らしたい方にぴったり。5種類入りで、日替わりの変化をつけられます。

介護食専門メーカーのホリカフーズらしく、家庭では作りにくいメニューも手軽に用意できるのが魅力。複数のおかずをバランスよく食べてほしいときや、毎食の準備をラクにしたいときに重宝します。

7. ネスレ アイソカル 高カロリーのやわらかいごはん バラエティパック

食が細くなって体重や栄養が気になる方に向けた、少量で効率よくカロリーがとれるやわらかいごはんです。100g×12個のバラエティパックで、食べきりやすいサイズ。エネルギー補給を主食でしっかり行いたいときの心強い味方です。

「たくさんは食べられないけれど、やせてきたのが気になる」という方は、量よりも栄養密度が大切になります。主食をこうした高カロリータイプに置き換えるだけでも、1日のエネルギー量を底上げしやすくなります。たんぱく質やエネルギーの管理が必要な場合は、管理栄養士に相談すると安心です。

介護食レトルトの使い方・食べさせ方のコツ

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温めたら、あとはそのまま出すだけでいいんですか?

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姿勢や一口の量など、ちょっとした工夫で安全性がぐっと上がるよ。リハ職としての視点で説明するね。

せっかく区分の合った介護食を選んでも、食べ方しだいでむせやすくなることがあります。次の手順を意識すると、より安全に食事を楽しめます。

  1. 姿勢を整える:イスや車いすでは深く腰かけ、あごを軽く引いた姿勢に。あごが上がると飲み込みづらく、むせやすくなります。
  2. パッケージの表示どおりに温める:温めムラがあると一部が熱すぎたり、とろみが変わったりします。表示の時間を守りましょう。
  3. 一口の量を少なめに:ティースプーン1杯程度を目安に。詰め込まず、飲み込んだのを確認してから次の一口へ。
  4. 水分でとろみが必要なら調整する:お茶や汁物でむせる場合は、とろみ調整食品を活用します。
  5. 食後はすぐ横にならない:食後しばらくは座った姿勢を保つと、逆流や誤嚥の予防になります。
続けるコツ:同じ味ばかりにしない

毎日同じ味だと食が進みにくくなります。アソートや定食タイプを組み合わせ、主菜・副菜・主食をローテーションすると、栄養バランスと食べる楽しみの両方を保ちやすくなります。

高齢者向け介護食レトルトのよくある質問

介護食レトルトはどこで買えますか?
ドラッグストアや大型スーパーの介護用品コーナーでも買えますが、種類の豊富さや買い置きのしやすさではネット通販が便利です。重い飲み物やセット商品もまとめて届くので、買い物の負担を減らせます。
ユニバーサルデザインフード(UDF)とは何ですか?
日本介護食品協議会が定めた、食べやすさに配慮した加工食品の自主規格です。かたさや粘度の目安で区分1〜4に分かれており、パッケージのマークで確認できます。区分が大きいほど、やわらかく飲み込みやすい設計です。
区分の選び方が分かりません。どう決めればいい?
まずは「歯ぐきでつぶせる(区分2)」あたりから試し、食べづらそう・むせるようなら一段やわらかい区分に下げるのが目安です。判断に迷うときや、むせ・体重減少があるときは、医師・歯科医師・言語聴覚士・管理栄養士に相談してください。
お茶や汁物でむせるときはどうすればいい?
水分は固形物よりむせやすいため、とろみ調整食品でとろみをつけると飲み込みやすくなります。適切なとろみの程度は人により異なるので、繰り返しむせる場合は言語聴覚士や看護師に相談しましょう。
普通食と混ぜて使っても大丈夫ですか?
体調や嚥下の状態に合わせて、食べやすい区分の介護食を中心にしつつ、食べられるものを少しずつ取り入れるのは問題ありません。ただし、むせや誤嚥のリスクがある場合は、専門職の助言に沿って段階的に進めると安心です。
賞味期限や保存はどうなっていますか?
レトルトタイプは常温で長期保存できるものが多く、災害時の備蓄食としても役立ちます。商品ごとに賞味期限や保存方法が異なるので、パッケージの表示を確認してください。冷凍タイプは冷凍庫での保存が必要です。
まとめ
  • 介護食レトルトは「ユニバーサルデザインフード(UDF)の区分」を目印に、噛む力・飲み込む力に合わせて選ぶのが基本。
  • 歯ぐきでつぶせる(区分2)→舌でつぶせる(区分3)→かまなくてよい(区分4)と、状態に合わせてやわらかさを調整する。
  • 味の好み・温め方・栄養(高カロリーや塩分配慮)・アソート/単品も選ぶときのポイント。
  • むせ・体重減少・発熱の繰り返しがあるときは、自己判断せず医師・歯科医師・言語聴覚士・管理栄養士に相談を。
  • 姿勢・一口量・食後の過ごし方を整えると、より安全に食事を楽しめる。

参考:日本介護食品協議会「ユニバーサルデザインフード」区分の考え方。最新の規格・栄養成分は各商品のパッケージ表示および公式情報をご確認ください。

ABOUT ME
リハウルフ
理学療法士/「リハコネ式!訪問リハのためのルールブック」監著・編集/「訪問リハビリマガジン」編集長/他に3メディアの編集長/ YouTube「リハウルフ」運営/セミナー経験多数/厚生労働省のホームページを見ることが趣味
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