※当サイトはアフィリエイト広告を利用してます。
リハビリ全般

言語聴覚士におけるチーム医療での役割を解説します!

 

言語聴覚士のチーム医療での役割ってなんだろう?

このような疑問を解決できる記事です。

 

この記事でわかることは、以下の通りです。

  • 言語聴覚士のチーム医療での役割とは?
  • 言語聴覚士がチーム医療で関わる職種
  • 言語聴覚士におけるチーム医療での役割

言語聴覚士のチーム医療での役割とは?

言語聴覚士は話す、聞く、食べるの専門家で、チーム医療においても専門性を求められます。

 

以下の通り、言語聴覚士法にも記されています。

「言語聴覚士」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、言語聴覚士の名称を用いて、音声機能、言語機能又は聴覚に障害のある者についてその機能の維持向上を図るため、言語訓練その他の訓練、これに必要な検査及び助言、指導その他の援助を行うことを業とする者をいう。

引用元:言語聴覚士法 第2条

 

言語聴覚士は、保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第三十一条第一項及び第三十二条の規定にかかわらず、診療の補助として、医師又は歯科医師の指示の下に、 嚥下訓練、人工内耳の調整その他厚生労働省令で定める行為を行うことを業とすることができる。

引用元:言語聴覚士法 第42条

 

言語聴覚士は、その業務を行うに当たっては、医師、歯科医師その他の医療関係者との緊密な連携を図り、適正な医療の確保に努めなければならない。

引用元:言語聴覚士法 第43条

 

言語聴覚士は、チームで連携を図りながら音声・言語・聴覚・嚥下に関する訓練や指導を行う資格であり、言語聴覚士の専門性を発揮するのが、チーム医療での役割といえます。

 

言語聴覚士がチーム医療で関わる職種

言語聴覚士がチーム医療で関わる職種について、3つにわけて説明します。

 

言語聴覚士がチーム医療で関わる職種

  1. 障害種別による違い
  2. 年齢による違い
  3. 働く場所による違い

 

それぞれ説明していきます。

 

障害種別による違い

まずは、障害種別による違いから、言語聴覚士がチーム医療で関わる職種を説明します。

医師、看護師、理学療法士、作業療法士、介護福祉士は障害に関わらず連携する機会の多い職種です。

医師の指示のもとリハビリを行い、医療行為は看護師、姿勢や歩行は理学療法士、生活動作は作業療法士、日常のケアは介護福祉士と連携を図ります。

発声発語障害の吃音は、心理面の影響を考慮し臨床心理士などの心理カウンセラーが加わるでしょう。

聴覚障害では、臨床検査技師が聴力検査を行うかもしれません。

嚥下障害では多くの職種と連携します。

嚥下内視鏡検査や嚥下造影検査を行う診療放射線技師、義歯の調整や口腔ケアに関しては歯科衛生士や歯科医師、食事の栄養や加工方法は管理栄養士です。

障害種別によって関わる職種が変わります。

 

年齢による違い

次に、年齢による違いから、言語聴覚士がチーム医療で関わる職種を説明します。

成人と違い、お子さんは年齢に応じて関わる機関が変わるからです。

幼少期は保育士、学童期は教師など教育機関との連携が考えられます。

言語聴覚士は関係機関を訪問して、お子さんの観察や、保育士や教師に対応方法の助言をし、情報の共有を求められるでしょう。

 

働く場所による違い

言語聴覚士は、働く場所によって関わる職種が変わってきます。

 

言語聴覚士の働く場所は以下のようなところがあります。

入院や入所

  • 病院(入院)
  • 施設(入所)

在宅系サービス

  • 通所リハビリテーション(デイケア)
  • 通所介護(デイサービス)
  • 訪問リハビリテーション
  • 訪問看護ステーション

 

入院や入所で関わる職種は、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、介護福祉士などが主になります。

 

在宅系サービスで関わる職種は、ケアマネージャー(介護支援専門員)、訪問診療、訪問看護ステーション・訪問介護、福祉用具専門相談員などです。

 

言語聴覚士が働く場所によっても関わる職種が異なります。

 

言語聴覚士におけるチーム医療での役割

言語聴覚士におけるチーム医療での役割について、障害別に説明します。

  • 食事に関する言語聴覚士の役割
  • コミュニケーションに関する言語聴覚士の役割

一例を説明していきます。

 

食事に関する言語聴覚士の役割

食事に関する言語聴覚士のチーム医療での役割を、具体的に説明します。

入院中の患者さんへの対応例は以下の通りです。

スクリーニング検査後、口腔構音器官や嚥下機能の評価を詳しく行い、口腔ケアの様子を観察し、義歯の不具合や口腔内の衛生状態を確認します。

プログラムを立てたら、口腔体操や構音訓練、顔面マッサージなどの訓練実施です。

食事場面では、食事形態や加工方法を考えたり、摂取量が少ないなら補助食品の使用を検討したりします。

また、座位姿勢、箸・スプーンなどの道具の操作や一口量、服薬の形状を確認・検討しましょう。

嚥下状態は、嚥下造影検査や頸部聴診法で評価します。

食事介助方法を、多職種に申し送りし、介助場面で声をかけて周知しましょう。

家族に食事形態・加工方法を伝え、退院後も安全に食事が食べれるよう準備します。

コミュニケーションに関する言語聴覚士の役割

次に、コミュニケーションに関する言語聴覚士のチーム医療での役割を説明します。

以下は、言語障害である失語症の入院患者さんへの対応例です。

言語訓練は、個別または少人数のグループでやりとり練習を行い、多職種にコミュニケーション方法を伝えます。

Yes/Noで回答できる質問を投げかけたり、絵を提示したりなど患者さんの得意なコミュニケーション手段を伝達しましょう。

またコミュニケーションツールとして「トイレに行く」「着替える」など、使用頻度の高い行動を書いたカードを用意するかもしれません。

家族にも、失語症の説明とコミュニケーション方法を時間をかけて伝えます。

 

リハウルフ
リハウルフ

今回は、言語聴覚士におけるチーム医療での役割について紹介しました。

言語聴覚士はチーム医療で専門性を発揮できます。

ぜひ、参考にしてください。

ABOUT ME
リハウルフ
理学療法士/「リハコネ式!訪問リハのためのルールブック」監著・編集/「ビジケア訪問看護経営マガジン」編集長/他に3メディアの編集長/ YouTube「リハウルフ」運営/セミナー経験多数/厚生労働省のホームページを見ることが趣味