同一建物減算とは?わかりやすく解説【令和6年度・12%減算対応】
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「訪問介護・訪問看護・訪問リハビリの同一建物減算って結局なに?」「令和6年度の介護報酬改定で何が変わったの?」「12%減算が新しくできたって本当?」——同一建物減算は、有料老人ホームやサ高住に併設した事業所にとって、売上に直結する重要なルールです。しかし条件が複雑で、混乱しやすいポイントでもあります。
この記事では、同一建物減算(集合住宅減算)の基本から、令和6年度(2024年度)介護報酬改定で訪問介護に新設された「12%減算」まで、厚生労働省の資料をもとにわかりやすく整理します。訪問看護・訪問リハと訪問介護で扱いが違う点も明確にします。
- 同一建物減算とは何か(10%・15%の基本ルール)
- 令和6年度改定で訪問介護に新設された「12%減算」の内容
- 訪問看護・訪問リハと訪問介護で扱いが違うポイント
- 同一建物減算でよくある質問(厚労省Q&A含む)
ちびウルフ同一建物減算って、そもそもどういう仕組みなの?
リハウルフざっくり言うと「同じ建物の利用者にまとめて効率よくサービスを提供したら、その分は報酬を減らしますよ」というルールだよ。移動の手間が減るぶんを調整する考え方なんだ。
同一建物減算とは?わかりやすく解説
同一建物減算とは、同一建物等に居住する利用者へ訪問サービス(訪問介護・訪問看護・訪問リハビリなど)を提供した場合に、条件に応じて報酬が減算される仕組みです。集合住宅減算とも呼ばれます。
もっと簡単にまとめると、次のようなイメージです。
対象となるサービスは、訪問介護・(介護予防)訪問入浴介護・(介護予防)訪問看護・(介護予防)訪問リハビリテーションなどの訪問系サービスです(居宅療養管理指導は除く)。
同一建物減算の算定要件(10%・15%の基本ルール)
同一建物減算は、建物と事業所の位置関係や居住者数によって減算率が変わります。基本となるのは「10%減算」と「15%減算」の2パターンです。これは訪問看護・訪問リハ・訪問介護に共通する考え方です。
| パターン | 対象となる建物 | 減算率 |
|---|---|---|
| ① | 事業所と同一敷地内または隣接する敷地内の建物(同一敷地内建物等)に居住する利用者(②に該当する場合を除く) | 10%減算 |
| ② | ①の建物のうち、当該事業所の利用者が1月あたり50人以上居住する建物 | 15%減算 |
| ③ | ①以外の建物で、当該建物に居住する事業所の利用者が1月あたり20人以上の場合 | 10%減算 |
「同一敷地内建物等」とは?
「同一敷地内建物等」とは、事業所と構造上または外形上、一体的な建築物、および同一敷地内・隣接する敷地(道路等を挟んで設置されている場合を含む)にある建築物のうち、効率的なサービス提供が可能なものを指します。具体例は次のとおりです。
50人以上で15%減算(②)
同一敷地内建物等のうち、その建物に住む当該事業所の利用者が1月あたり50人以上の場合は、その建物の利用者全員に15%減算が適用されます。利用者数は1月間(暦月)の平均で判定し、各日の該当建物居住の利用者数の合計を当月の日数で割って求めます(小数点以下は切り捨て)。
20人以上で10%減算(③)
同一敷地内建物等に該当しない建物でも、その建物に当該事業所の利用者が1月あたり20人以上居住していれば10%減算の対象です。ただし、別棟や道路を挟んだ隣接建物の利用者数を合算するものではありません。あくまで「同一建物に20人以上」が条件です。
【令和6年度改定】訪問介護に新設された「12%減算」
ちびウルフ最近「12%減算」って聞くけど、これって何が新しいの?
リハウルフ令和6年度の改定で、訪問介護に新しく加わった区分なんだ。「事業所のサービスがほとんど同じ建物に集中している場合」に、さらに踏み込んで減算する仕組みだよ。ここは訪問看護・訪問リハとは扱いが違うから要注意だね。
令和6年度(2024年度)介護報酬改定により、訪問介護(および第1号訪問事業)に「12%減算」が新設されました。内容は次のとおりです。
これは、サービスが特定の集合住宅に極端に集中している事業所を、より適正に評価するための仕組みです。事業所は毎年度2回、12%減算に該当するかを判定し、要件に該当する場合は市区町村へ必要書類を提出する必要があります。なお、訪問介護と第1号訪問事業は別々に計算します。
| サービス | 適用される減算区分 |
|---|---|
| 訪問介護・第1号訪問事業 | 10% / 15% に加え、令和6年度新設の12%(90%以上) |
| 訪問看護・訪問リハビリ など | 10% / 15%(12%減算の対象外) |
利用者数の数え方(計算例)と判定の手順
「20人以上」「50人以上」という基準は、ある日の人数ではなく1月間(暦月)の平均利用者数で判定します。計算は次の手順で行います。
- 毎日カウント:その月の1日ごとに、該当建物に居住する利用者の数を数えます。
- 合計する:1か月分の日々の人数をすべて合計します。
- 日数で割る:合計をその月の日数(30日・31日など)で割ります。
- 切り捨てて判定:算出した平均利用者数の小数点以下を切り捨て、20人・50人の基準に当てはめます。
たとえば、ある月(30日)に該当建物の利用者が「毎日ちょうど20人」だった場合、合計は20×30=600人、平均は600÷30=20人となり、20人以上の基準を満たします。月の途中で入退去があり日々の人数が変動する場合も、同じ考え方で平均を求めます。
ちびウルフ毎月この計算をしないといけないの?大変そう…
リハウルフ該当しそうな建物がある事業所は、月ごとの確認が欠かせないね。介護ソフトで自動集計できるものもあるから、運用に組み込んでおくとミスが減るよ。
同一建物減算「逃れ」をどう考えるか
インターネット上では「同一建物減算を逃れる方法」といった情報も見かけます。しかし大切なのは、制度を正しく理解し、減算対象なら適切に減算し、対象外なら正しく算定するという姿勢です。
位置関係だけで一律に判断されるわけではなく、「効率化につながらない場合は減算を適用すべきではない」とされている点は前述のとおりです。つまり、不当に減算を回避するのではなく、自事業所が本当に減算対象に当たるのかを要件に照らして正確に判定することが、結果として適正な報酬につながります。判断に迷う場合は、必ず指定権者(都道府県・市区町村)に確認しましょう。
同一建物減算のよくある質問(厚労省Q&A)
同一建物に、団地や一般のマンションは含まれますか?
月の途中で対象建物に入居・退去した場合はどう計算しますか?
「20人以上」の利用者数とは、どんな人を数えますか?
「同一敷地内・隣接敷地」でも減算されない範囲がありますか?
定期巡回・随時対応型と連携した場合の報酬でも、同一建物減算は適用されますか?
- 同一建物減算は、同一建物等の居住者に訪問サービスを提供した際、効率化分を調整する仕組み(集合住宅減算)。
- 基本は「10%減算」と、同一敷地内建物等に50人以上で「15%減算」。これは訪問看護・訪問リハ・訪問介護に共通。
- 令和6年度改定で、訪問介護(第1号訪問事業)に「90%以上で12%減算」が新設された。
- この12%減算は訪問看護・訪問リハには適用されない。サービス種別で扱いが違う点に注意。
- 減算は位置関係だけで一律判断せず、効率化につながらない場合は対象外。迷ったら指定権者に確認を。
参考:厚生労働省「令和6年度介護報酬改定について」、各自治体(訪問介護同一建物減算12%減算)の公表資料




