「理学療法士はオワコンなの?」
「理学療法士の時代はもう終わり?」
このようなことを時々聞くようになりました。
私は理学療法士です。
理学療法士の立場で理学療法士のオワコン説について解説したいと思います。
- 理学療法士がオワコンと言われる理由
- 理学療法士として生き残る方法
理学療法士オワコン説についてお話ししていきましょう!
理学療法士はオワコンなのか?
理学療法士はオワコンなんですか?
いえ、オワコンではないです。
『オワコン』or『オワコンではない』かということは人によって考え方があると思います。
理学療法士である私は、理学療法士はオワコンではないと考えています。
理学療法士になったことを後悔していませんし、理学療法士になったことを良かったと思っています。
さらに、私は30歳代ですが、定年退職を迎える60歳頃まで理学療法士として全然収入を増やしていける自信があります。
高齢化が進んでいる日本にとってリハビリテーションの一翼を担う理学療法士の存在は必要だと考えます。
しかし、最近は『理学療法士がオワコン』とよく言われます。
その理由を説明していきたいと思います。
理学療法士がオワコンと言われる理由
理学療法士が世間一般的にオワコンと言われる主な理由は以下のとおりです。
- 給料が上がりにくい
- 理学療法士の数が多く、飽和している
- 心身ともに疲れる仕事である
- 全体的に若い人が多く役職になれない
- 診療報酬や介護報酬が上がらない
一つずつ解説していきます。
理学療法士は給料が上がりにくい
理学療法士の給料はなかなか上がりにくいです。
今まで多くの理学療法士とお会いしてきましたが、多くの人の年間の昇給額は約2,000円の人が多いです。
中にはもう少し昇給がある人もいますし、少ない人もいらっしゃいます。
しかし、現実の年間の昇給額は約2,000円のところが多いです。
年間2,000円ですと、30年勤務したら、6万円です。
22歳で勤務を開始して手取り18万円だったとしたら、52歳で手取り24万円ということになります。もちろん介護保険など引かれたりするので、手取りはもっと少ないと思います。
なかなか給料が上がりにくいため、理学療法士がオワコンと言われてもおかしくないかもしれませんね。
理学療法士の数が多く、飽和している
2018〜2022年の理学療法士国家試験の平均合格者数は、約1万人です。
この数値からもものすごい数の理学療法士が毎年増えていることがわかります。
理学療法士が増えていても、理学療法士が主に働いている病院の数は増えません。
むしろこれから減っていくとも言われています。
大きな病院(総合病院など)は、既に理学療法士が飽和状態であるとも言われています。
その結果、溢れた理学療法士が訪問看護ステーションやデイサービスなどで働くことが増えてきています。
毎年毎年とても多くの理学療法士が誕生しているため、飽和状態になり理学療法士がオワコンと言われているというわけです。
心身ともに疲れる仕事である
理学療法士は、人と接する仕事です。
患者(利用者)さんと接したり、他職種と接したり、患者(利用者)さんの家族と接したりします。
ほとんどの人は人と接することが好きという理由で理学療法士を目指したと思いますが、なかなかしんどいと感じることも多い仕事であることは事実です。
その結果、心身ともに疲れてしまい、理学療法士として働きたくないと思ってしまう人も中にはいます。
そのような仕事のスタイルから理学療法士はオワコンであるという人も中にはいらっしゃいます。
全体的に若い人が多く役職になれない
理学療法士は、まだまだ若い職業です。
そのため、部長や科長、主任などといった役職が若い人が務めていることが多いです。
役職者が若いということは、そのポストがなかなか空かないというわけです。
その結果、ある程度の年数を重ねてもずっと平社員をしている理学療法士が多いです。
組織において給料を上げるためには役職に就き、役職者手当をもらうことがキャリアアップに繋がります。
しかし、役職者になりにくいということはキャリアアップもできないという環境となります。
理学療法士がオワコンと言われる一つの要因かもしれませんね。
診療報酬や介護報酬が上がらない
理学療法士は医療保険は診療報酬、介護保険は介護報酬という形で、国が料金設定をしています。
一般企業の商品と比較して、自由にリハビリの料金を設定できないため、国が定めた料金で提供するしかありません。
その診療報酬や介護報酬の理学療法士が関わるリハビリの料金が下がっている傾向があるため、国の方針としても理学療法士はオワコンであると言われています。
オワコンと言われる理学療法士で生き残るための工夫
世間一般的に「理学療法士はオワコンである」と言われることが増えていきていますが、30歳代の理学療法士である私自身は理学療法士はオワコンとは思いません。
むしろ、理学療法士は可能性に満ちていると思いますし、将来性があると考えています。
オワコンの定義が人それぞれ異なると思います。
例えば、『給料が少ない』&『仕事がない』ことをオワコンとしましょう。
仕事があり、給料が上がれば、将来性がある(≒オワコンではない)のであれば、方法が山ほど考えられます。
オワコンと言われている理学療法士が仕事を獲得して、給料を上げる方法を3つ紹介します。
それは以下のとおりです。
理学療法士がオワコンにならない方法
- 専門性を極める
- 副業をする
- 掛け算をする
一つずつ紹介していきます。
専門性を極める
理学療法士として、特定の領域の専門性を極めれば、これから何十年も仕事はあり、給料も上がっていくと思います。
例えば、以下のようなことです。
- 介護保険制度を極める
- 管理&教育業務を極める
- 脳卒中のリハビリを極める
- 呼吸器のリハビリを極める
- 脊椎疾患のリハビリを極める
- 難病のリハビリを極める
- 小児のリハビリを極める
専門性を極めれば、一般職から次のステップにキャリアアップも可能だと思います。
大学の教授になったり、書籍を出版したり、講師として引っ張りだこになったり。
専門性を極めてそのようなポジションにつくことができれば、仕事は増えていく一方ですし、給料もたくさんもらえるはずです。
副業をする
理学療法士の強みを活かして副業をすることによって『仕事獲得』+『給料UP』が期待できます。
理学療法士としておすすめの副業は以下のようなものがあります。
- YouTuber
- Webライター
- ブロガー
- noteなどのコンテンツ発売
- 講師
- 書籍出版、Kindle出版
- 訪問リハビリの副業
理学療法士の資格を活かす副業をするチャンスはたくさんあると思います。
理学療法士だからこそできる副業をすることで将来性はあると思います。
掛け算をする
『理学療法士✖️〇〇』となり、自分自身の理学療法士の希少価値を高めてブランディングしていくことで将来的にも仕事があり、給料もたくさんもらえるようになると思います。
副業と重なることもありますが、例えば以下のようなことです。
『理学療法士』✖️『脳卒中』✖️『イラストレーター』
『理学療法士』✖️『難病』✖️『動画編集』
『理学療法士』✖️『診療報酬改定』✖️『講師』
『理学療法士』✖️『整形外科疾患』✖️『書籍出版』
『理学療法士』✖️『デイサービス』✖️『Instagram』
このように3つの軸を極めていけば、希少性ある人材になり、将来困ることなく生活が送れると思います。
理学療法士はまだまだ将来性がありオワコンではない
昨今、理学療法士がオワコンになりつつあると騒がれている中、私は理学療法士は将来性があり、オワコンではないと考えています。
それは、自分自身が理学療法士として働くことで、やりがいもあり、収入もあり、将来が見えているからだと思います。
- 「理学療法士はオワコン」
- 「理学療法士はやめた方が良い」
- 「理学療法士を辞めてよかった」
このようなことを耳にする人もあるかもしれませんが、私自身は将来性ある仕事だと思います。
誰をメンターとするか、誰のもとで仕事をするかなどが重要だと思います。
理学療法士はオワコンではないです。