介護士の平均年収はいくら?給与の相場と年収アップの方法を徹底解説【2026年版】

介護士の平均年収は、おおよそ380万〜410万円です。ただしこの幅は「どの統計を見るか」で生まれます。厚生労働省の統計は少なくとも3種類あり、集計の対象も金額の定義も違うため、同じ「介護士の平均」でも数字がずれます。
この記事では、令和7年度の実態調査(速報版)、令和6年度介護従事者処遇状況等調査、令和7年賃金構造基本統計調査の原文を確認して整理しました。サービス種類別・保有資格別・勤続年数別まで一次情報の数字で分解し、年収を上げる方法まで通しでまとめます。
- 介護士の平均給与額は月341,340円(令和7年7月時点)であること
- 年収換算で約380万〜410万円になり、統計によって数字がずれる理由
- 給与の内訳(基本給・手当・一時金)の実額
- サービス種類別で月6万7千円、年約81万円の差があること
- 介護福祉士と無資格で月約6万円の差があること
- 勤続10年以上でも月35万9千円にとどまること
- 看護職員・ケアマネ・リハ職との比較
- 年収を上げる5つの現実的なルート
ちびウルフ介護士の平均年収って、サイトによって350万だったり400万だったり全然違うんですけど、どれが本当なんですか?
リハウルフどれも本当です。元にしている統計が違うだけです。厚労省の統計は「処遇改善加算を取っている事業所の常勤職員」を見るものと、「介護職員全体」を見るものがあり、母集団が違います。数字を見るときは、必ず何の統計かをセットで確認してください。
介護士の平均年収はいくら?
もっとも新しい一次情報は、厚生労働省が公表した「介護職員等の職場環境や処遇に関する実態調査結果のポイント(速報版)」です。令和7年7月時点の数字が出ています。
| 区分(月給・常勤の者) | 令和7年7月 | 令和6年9月 | 差 |
|---|---|---|---|
| 平均給与額 | 341,340円 | 334,500円 | +6,840円 |
| 基本給等 | 252,110円 | 245,980円 | +6,130円 |
平均給与額は前年比+2.0%、基本給等は+2.5%です。これは介護職員等処遇改善加算を取得している施設・事業所に、令和6年度と令和7年度の両方に在籍している介護職員を比較したものです。
この341,340円を単純に12倍すると、約410万円になります。ただしこれは概算です。理由は次の項で説明します。
調査でいう平均給与額は、基本給(月額)+手当+一時金(4〜7月の支給金額の1/6)と定義されています。
賞与を月額に割り戻して足した数字なので、12倍しても厳密な年収とは一致しません。「年収の目安をつかむための概算」として扱ってください。
賃金構造基本統計調査で見ると約377万円
もう一つの一次情報が、厚生労働省の賃金構造基本統計調査です。厚労省はこの調査をもとに、介護職員の「賞与込み給与」の推移を公表しています。
令和7年の集計では、介護職員が月31.4万円、全産業平均(役職者を除く)が月39.6万円です。
| 区分 | 賞与込み給与(月) | 12倍した目安 |
|---|---|---|
| 介護職員 | 31.4万円 | 約377万円 |
| 全産業平均(役職者抜き) | 39.6万円 | 約475万円 |
| 差 | 8.2万円 | 約98万円 |
こちらの「賞与込み給与」は、調査年6月分の給与に前年1〜12月の賞与の1/12を加えた額と定義されています。年間の賞与を丸ごと反映しているため、年収換算にはこちらのほうが素直です。
なぜ数字がずれるのか
令和7年度実態調査(341,340円)…処遇改善加算を取得している事業所の、月給・常勤の介護職員。加算を取っていない事業所やパートは入らない。
令和6年度処遇状況等調査(338,200円)…同じく加算取得事業所の月給・常勤。10サービスに限定した抽出調査。
賃金構造基本統計調査(31.4万円)…より広い母集団の介護職員。役職者や短時間勤務の扱いが異なる。
つまり、処遇改善加算を取っている事業所の常勤職員だけを見れば高く、介護職員全体を見れば低く出ます。令和6年度調査では、加算を取得している事業所は全体の95.5%でしたので、加算の有無より「常勤・月給に限っているかどうか」の影響が大きいと考えられます。
求人票の「年収400万円可」という表記も、夜勤回数や資格手当を前提にした上限であることが多く、平均とは別物です。
介護士の給与の内訳|基本給は19万円台
令和6年度介護従事者処遇状況等調査では、平均給与額の内訳まで公表されています。ここが実は一番重要です。
| 内訳(月給・常勤) | 令和6年9月 | 令和5年9月 | 差 |
|---|---|---|---|
| 平均給与額 | 338,200円 | 324,240円 | +13,960円 |
| うち基本給 | 192,660円 | 188,420円 | +4,240円 |
| うち手当 | 97,980円 | 89,650円 | +8,330円 |
| うち一時金(賞与等) | 47,560円 | 46,170円 | +1,390円 |
1年間で13,960円増えていますが、その内訳は基本給4,240円に対して手当が8,330円です。増加分の約6割が手当で説明できます。
手当には夜勤手当や時間外手当、処遇改善手当が含まれます。基本給が上がったのではなく、働き方に連動する部分が増えているという読み方ができます。
これは実務上の意味が大きい話です。退職金や賞与の算定基礎が基本給連動の法人では、手当が増えても将来の受取額は増えません。転職時に給与を比較するなら、総支給額だけでなく基本給の額を見てください。
手当の中身は事業所によって差が大きい
調査の注記では、手当に「職務手当、処遇改善手当、通勤手当、家族手当」に加えて「時間外手当(早朝・深夜・休日手当等)」が含まれるとされています。
担当したケースでも、月給の額面が近い2つの事業所で、片方は夜勤5回分の手当込み、もう片方は日勤のみという例がありました。同じ33万円でも中身がまったく違います。(この比較は筆者の実務経験にもとづく整理です)
サービス種類別の介護士の給与相場
どこで働くかによる差は、資格や勤続年数より大きく出ます。令和6年度調査のサービス種類別の数字です。
| サービス種類 | 平均給与額(令和6年9月) | 前年差 |
|---|---|---|
| 介護老人福祉施設(特養) | 361,860円 | +14,890円 |
| 特定施設入居者生活介護 | 361,000円 | +15,300円 |
| 介護老人保健施設(老健) | 352,900円 | +14,390円 |
| 訪問介護 | 349,740円 | +16,930円 |
| 介護医療院 | 330,030円 | +15,710円 |
| 通所リハビリテーション | 319,310円 | +11,480円 |
| 小規模多機能型居宅介護 | 305,220円 | +10,470円 |
| 認知症対応型共同生活介護(GH) | 302,010円 | +11,820円 |
| 通所介護(デイサービス) | 294,440円 | +10,870円 |
| 全体 | 338,200円 | +13,960円 |
特養(361,860円)と通所介護(294,440円)の差は月67,420円です。単純に12倍すると年約81万円の差になります。
同じ介護士でも、働く場所を変えるだけでこれだけ動きます。
差が生まれる理由は夜勤の有無
上位に並ぶのは特養・特定施設・老健・訪問介護で、いずれも夜勤または早朝・深夜の勤務がある職場です。下位の通所介護・通所リハは日勤のみが基本です。
前項で見たとおり、平均給与額の手当には時間外手当や深夜手当が含まれます。サービス種類別の差の相当部分は、夜勤手当と深夜割増で説明できると考えられます。
これは裏を返せば、「デイサービスは給料が安い」のではなく「夜勤がない分の手当が乗らない」ということです。時給換算や拘束時間で比べると、印象は変わります。
保有資格別・勤続年数別の差
介護福祉士と無資格で月約6万円
| 保有資格 | 平均勤続年数 | 平均給与額 |
|---|---|---|
| 社会福祉士 | 9.3年 | 397,620円 |
| 介護支援専門員 | 14.0年 | 388,080円 |
| 介護福祉士 | 10.4年 | 350,050円 |
| 実務者研修 | 6.9年 | 327,260円 |
| 介護職員初任者研修 | 8.8年 | 324,830円 |
| 保有資格なし | 5.8年 | 290,620円 |
介護福祉士(350,050円)と資格なし(290,620円)の差は月59,430円、年約71万円です。
表の平均勤続年数を見てください。介護福祉士は10.4年、資格なしは5.8年で、4.6年の開きがあります。
つまり差額の一部は勤続年数による昇給で説明できます。資格を取っただけで6万円上がるわけではありません。
この読み違えは、資格取得を勧める記事で非常に多く見かけます。実額としては、資格手当は月5,000〜15,000円程度に設定している事業所が多い印象です。(金額の相場感は筆者の実務経験にもとづく整理であり、統計値ではありません)
勤続10年以上でも月35万9千円
| 勤続年数 | 平均年齢 | 平均給与額 |
|---|---|---|
| 1年 | 40.4歳 | 298,760円 |
| 2年 | 40.5歳 | 309,630円 |
| 3年 | 42.2歳 | 316,080円 |
| 4年 | 42.7歳 | 322,370円 |
| 5〜9年 | 45.3歳 | 335,640円 |
| 10年以上 | 48.9歳 | 359,040円 |
全体の平均年齢は45.7歳、平均勤続年数は9.5年です。
勤続1年(298,760円)から10年以上(359,040円)までで、上がり幅は月60,280円です。10年近く働いて月6万円、年約72万円の増加ということになります。
これは同じ職場に長くいるだけでは、年収の伸びが緩やかであることを示しています。年収を大きく動かしたいなら、勤続よりも職場選び・役職・資格の掛け合わせを考える必要があります。
他職種と比べた介護士の給与
同じ事業所で働く他職種との比較です(令和6年度調査、月給・常勤)。
| 職種 | 平均給与額 | 介護職員との差 |
|---|---|---|
| 看護職員 | 384,620円 | +46,420円 |
| 介護支援専門員(ケアマネ) | 375,410円 | +37,210円 |
| PT・OT・ST・機能訓練指導員 | 362,800円 | +24,600円 |
| 生活相談員・支援相談員 | 353,950円 | +15,750円 |
| 介護職員 | 338,200円 | - |
| 管理栄養士・栄養士 | 323,810円 | -14,390円 |
| 事務職員 | 317,620円 | -20,580円 |
| 調理員 | 272,240円 | -66,000円 |
介護職員は、事務職員や調理員より上、専門資格職より下という位置です。ケアマネとの差は月37,210円、年約45万円です。
この表が示しているのは、介護現場の中でキャリアを動かすなら、ケアマネ・生活相談員が現実的な射程にあるということです。看護職員やリハ職は養成課程が別なので、転向のコストがまったく違います。
介護士が年収を上げる5つの方法
ここまでの一次情報から導ける、実際に金額が動く順に並べます。
- 夜勤のあるサービスに移る(特養・老健・特定施設・GH)。統計上の差は月最大67,420円で、これが最も大きく動く
- 介護福祉士を取る。実務者研修+実務3年で受験でき、資格手当と昇給の両方が乗る
- ケアマネ(介護支援専門員)を取る。介護福祉士としての実務5年が要件で、統計上は月37,210円の差
- 生活相談員・サービス提供責任者などの役職に就く。夜勤から外れる代わりに手当が付く
- 処遇改善加算Ⅰを取得している法人を選ぶ。令和6年度調査で加算Ⅰの取得は45.7%にとどまる
いちばん効くのは「どこで働くか」
資格取得は年単位の時間がかかりますが、職場を変えることによる差は転職した月から出ます。統計上も、資格別の差(月59,430円)とサービス種類別の差(月67,420円)は同程度です。
ちびウルフじゃあ夜勤のある施設に移れば確実に上がるんですか?
リハウルフ金額は上がりますが、上がる分は夜勤手当と深夜割増です。基本給が上がるわけではないので、体力的に夜勤を外れた時点で元の水準に戻ります。長く続ける前提なら、基本給・退職金制度・役職への道筋をあわせて見てください。
処遇改善加算は加算の区分まで確認する
介護職員等処遇改善加算は、加算Ⅰ〜Ⅴで加算率が違います。令和6年度調査では、加算Ⅰを取得している事業所は45.7%でした。サービス別では特養80.1%、老健69.7%に対し、通所介護は36.7%にとどまります。
また、加算を取得していない事業所が全体の4.5%あり、その理由の第1位は「事務作業が煩雑」(39.6%)です。加算の区分は求人票には書かれていないので、面接で確認するしかありません。
- 介護職員等処遇改善加算は何区分を算定しているか
- 加算分は基本給・手当・賞与のどれで支給されるか
- 賞与や退職金の算定基礎は基本給か総支給か
- 夜勤手当は1回いくらか、月何回想定か
- 資格手当はいくらか
令和7年度の実態調査では、賃金改善の実施方法は「定期昇給」50.2%、「ベースアップにより対応」42.4%、「賞与等の引き上げまたは新設」40.6%でした(複数回答)。同じ加算を取っていても、どう配分するかは法人によって違います。
よくある質問
介護士の平均年収は結局いくらですか?
統計によって380万〜410万円の幅があります。処遇改善加算を取得している事業所の常勤職員なら月341,340円(令和7年7月)で12倍すると約410万円、賃金構造基本統計調査の賞与込み給与では月31.4万円で約377万円です。
介護士の手取りはいくらになりますか?
額面から社会保険料・所得税・住民税が引かれるため、一般に額面の75〜80%程度です。月341,340円なら手取りは26万〜27万円台が目安になります。扶養の有無や自治体によって変わるため、給与明細でご確認ください。
介護士の給料は上がっているのですか?
上がっています。令和6年9月から令和7年7月で平均給与額が6,840円増(+2.0%)、基本給等が6,130円増(+2.5%)です。ただし前年(令和5年9月→令和6年9月)の13,960円増と比べると伸び幅は縮小しています。
いちばん給料が高い介護のサービスはどこですか?
令和6年度調査では介護老人福祉施設(特養)の361,860円が最も高く、次いで特定施設入居者生活介護の361,000円です。いずれも夜勤のある職場です。
デイサービスの給料が低いのはなぜですか?
通所介護は294,440円で最も低い水準ですが、日勤のみで夜勤手当・深夜割増が乗らないことが大きな要因と考えられます。拘束時間あたりで見ると印象は変わります。
介護福祉士を取ると給料はいくら上がりますか?
統計上の差は無資格との比較で月59,430円ですが、平均勤続年数が4.6年違うため、資格そのものによる差はこれより小さいと考えられます。資格手当の実額は事業所ごとに確認してください。
介護士と全産業平均ではどれくらい差がありますか?
令和7年の賃金構造基本統計調査では、介護職員31.4万円に対し全産業平均(役職者抜き)39.6万円で、月8.2万円の差です。12倍すると年約98万円になります。
勤続年数が長ければ年収は上がりますか?
上がりますが緩やかです。勤続1年の298,760円から10年以上の359,040円まで、上がり幅は月60,280円にとどまります。
処遇改善加算の分は必ず給料に反映されますか?
加算は賃金改善に充てることが要件ですが、配分方法は法人が決めます。定期昇給50.2%、ベースアップ42.4%、賞与等の引き上げ40.6%と分かれており、月々の手取りに直接反映されない形もあります。
ケアマネに転向すると年収は上がりますか?
統計上は介護職員338,200円に対し介護支援専門員375,410円で、月37,210円の差です。ただし夜勤手当がなくなるため、夜勤を多く入っている方は差が縮まる、または逆転する場合があります。
- 介護士の平均給与額は月341,340円(令和7年7月、月給・常勤)
- 年収換算で約410万円だが、これは一時金を月割りした概算
- 賃金構造基本統計調査の賞与込み給与では月31.4万円、年約377万円
- 全産業平均(役職者抜き)39.6万円との差は月8.2万円、年約98万円
- 内訳は基本給192,660円・手当97,980円・一時金47,560円
- 前年の増加分13,960円のうち約6割は手当の増加
- サービス種類別の最大差は特養と通所介護で月67,420円、年約81万円
- 上位に並ぶのは夜勤のある特養・特定施設・老健・訪問介護
- 介護福祉士と無資格の差は月59,430円だが、勤続年数の差4.6年を含む
- 勤続1年から10年以上までの伸びは月60,280円にとどまる
- ケアマネとの差は月37,210円、看護職員との差は月46,420円
- 年収を動かす順は、夜勤のある職場への移動>資格取得>役職>加算区分の確認
- 令和7年度介護職員等の職場環境や処遇に関する実態調査の結果について(厚生労働省)
- 介護職員等の職場環境や処遇に関する実態調査結果のポイント(速報版)(厚生労働省)
- 令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要(厚生労働省)
- 令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(厚生労働省老健局老人保健課)
- 賃金構造基本統計調査による介護職員の賃金について(厚生労働省)
※本記事の金額は、厚生労働省の各調査結果にもとづいて整理したものです。平均給与額は「基本給(月額)+手当+一時金(一定期間の支給金額の1/6)」と定義されており、年収換算の数値は当サイトが12倍して算出した概算です。実際の年収とは一致しません。賞与込み給与の数値は厚生労働省公表資料のグラフから読み取ったものです。統計値は調査対象・母集団・集計方法によって異なるため、比較にあたっては各調査の定義をご確認ください。資格手当の相場、夜勤手当の水準、給与差の要因に関する記述は、筆者(理学療法士・介護支援専門員)の実務経験にもとづく整理であり、統計上の裏づけがある部分と分けて記載しています。制度・統計に関する記述は2026年9月時点の内容として整理していますが、その後の調査公表や介護報酬改定により数値が変わる可能性があります。





