理学療法士(PT)は、医療や介護分野でリハビリの専門家として活躍する国家資格職です。しかし、「安定した職業なのに、なかなか結婚できない」と言われることが少なくありません。医療職というと高収入で安定しているイメージがあるものの、実際には理学療法士と結婚することには収入面やキャリアの停滞、生活の不安定さなどのデメリットがあることも事実です。
また、理学療法士の多くが仕事に熱心で、勉強会や研修にお金をかけるものの、給料はなかなか上がらず、結婚後の経済的な不安が拭えないという課題もあります。そのため、結婚相手として敬遠されがちな理由について、現実的なデータや実情をもとに詳しく解説していきます。
しかし、すべての理学療法士が低収入というわけではなく、スキルを磨き、キャリアアップを意識している人は高収入を得ているケースもあります。 本記事では、理学療法士と結婚するデメリットを詳しく解説しつつ、理学療法士として高収入を目指す方法についても紹介します。
理学療法士はなかなか結婚できない?
理学療法士の資格を持っているからといって、すべての人が順調に結婚できるわけではありません。実際に、理学療法士の結婚率は他の医療職と比べても低いというデータもあります。
理学療法士が結婚しづらい理由
- 収入が思ったよりも少なく、結婚後の生活に不安がある
- 昇進の機会が少なく、キャリアアップが難しい
- 研修や勉強会に多くの時間とお金を使い、家庭を顧みる余裕がない
- シフト勤務や休日出勤があり、家族と過ごす時間が少ない
- 病院勤務だと夜勤はないが、残業が多く帰宅が遅くなりがち
特に、給料が上がりにくいことや、仕事に対する熱意が強すぎるあまり家庭とのバランスを取るのが難しいという点が、結婚を敬遠される要因となっています。
理学療法士と結婚するデメリットとは?
理学療法士と結婚するデメリットは下記のとおりです。
退職金が僅かなところが多い(公務員は除く)
理学療法士の退職金は、勤務先によって大きく異なりますが、多くの病院やクリニックでは退職金制度がほとんどないか、あっても非常に少額です。
退職金が少ない理由
- 病院の経営が厳しく、退職金を積み立てる余裕がない
- 訪問リハビリやデイサービスなど、転職が多い業界のため、長期間勤務しにくい
- 民間病院やクリニックでは退職金の規定がなく、退職時にまとまった金額がもらえない
特に、個人病院や中小規模の介護施設では、退職金が全く支給されないケースも多く、老後資金は自分で準備しなければならないという厳しい現実があります。
ほとんどが定年までに年収が500万円にも届かない
理学療法士の平均年収は400万円前後であり、病院勤務を続けている限り、定年までに500万円を超えることはほぼありません。
理学療法士の給与が低い理由
- 病院の給与体系が低く抑えられている
- 昇給の幅が狭く、10年以上働いても給与がほとんど変わらない
- 役職に就くことができる人が限られており、キャリアアップが難しい
「医療職だから高収入だと思っていたのに、実際には昇給がなく、共働きが前提」という現実に直面し、結婚後に後悔する人も多いのです。
学会や勉強会などでお金がかかるが昇給しない
理学療法士は、学会や勉強会に参加する機会が多いものの、それが直接的な昇給にはつながらないという現実があります。 多くの医療職が継続的な学習を求められますが、特に理学療法士は最新の治療技術やリハビリの知識を習得するために、頻繁に研修や学会に参加することが求められます。
なぜ学会や研修にお金がかかるのか?
- 学会や研修の参加費が高額(1回あたり1~3万円)
- 交通費・宿泊費の自己負担が大きい
- 病院や施設の補助がない場合、全額自己負担になる
- 専門資格の維持や更新にも費用がかかる
「学会や勉強会に参加して自己研鑽しているのは素晴らしいが、その出費が家庭の経済に響いている…」と感じる妻も少なくありません。特に、参加費を家計から出しているのに、昇給につながらないという現実に不満を感じることも多いでしょう。
子供や妻以前に自分すら養えない
理学療法士の給与は、決して高いわけではなく、生活費や学会費、資格維持費などを差し引くと、結婚後の家計を支えるのが難しくなるケースもあります。
理学療法士の厳しい収入事情
- 病院勤務の場合、手取り20万円前後のことも多い
- 地方勤務では、さらに給与が低くなる傾向がある
- 昇給率が低く、年収アップが期待できない
- 独身時代から貯金が少なく、結婚後の生活に不安がある
妻としては、「共働きしないとやっていけない…」という現実を受け入れざるを得ない状況になりやすく、専業主婦を希望している人には厳しい結婚生活になる可能性が高いです。
年収が低いから貯金がない
理学療法士の給与は、生活費や自己投資で消えてしまい、なかなか貯金ができないというのが実情です。
貯金ができない理由
- 給与が低いため、生活費で精一杯
- 学会や資格取得の費用にお金を使う
- 昇給が少なく、将来の資産形成が難しい
- 転職を繰り返すことで退職金もなく、貯蓄が増えにくい
結婚後にマイホームを購入したり、子どもの教育費を考えたりする際に、「このままで貯金ができるのだろうか…?」という不安がつきまとうのが、理学療法士の夫を持つ妻の本音でしょう。
でも、優秀な理学療法士は高収入の人もいる
ここまで、理学療法士と結婚するデメリットについて解説しましたが、すべての理学療法士が低収入というわけではありません。スキルアップやキャリアの選択肢を広げることで、高収入を得ている理学療法士もいます。
高収入の理学療法士になるための選択肢
- 訪問リハビリに転職し、1件あたりの単価で稼ぐ
- デイサービスや訪問看護ステーションの管理職になる
- 独立して自費リハビリの整体院やクリニックを開業する
- 講師業やコンサルティング業で副収入を得る
これらの方法を選べば、年収600万円~1000万円以上を目指すことも可能です。しかし、多くの理学療法士は「病院勤務を続ける」「新しいことに挑戦しない」ため、給与が伸び悩んでいるのが実態です。
結婚を考えるなら、「この人は今後どういうキャリアプランを考えているのか?」をしっかり話し合うことが大切です。
まとめ
理学療法士と結婚することには、いくつかのデメリットがあることがわかりました。 しかし、理学療法士の仕事自体は社会的に意義があり、やりがいのある職業です。結婚後の生活を充実させるためには、**「低収入のままで終わるのか、それともキャリアアップを目指すのか」**が重要なポイントになります。
理学療法士と結婚するデメリットまとめ
- 退職金がほぼないため、老後の資金計画が必要
- 病院勤務では年収500万円に届かないことが多い
- 学会や研修費が家計の負担になりやすい
- 共働き前提でないと家計が厳しい
- 貯金が少なく、将来に不安が残る
しかし、訪問リハビリ・自費リハビリ・管理職・開業などの道を選べば、高収入を得ることも可能です。 結婚を考える際には、理学療法士としてのキャリアプランをしっかり確認し、共に成長できる関係を築くことが重要になります。
理学療法士との結婚を検討している人は、「今後どのように収入を増やすつもりなのか?」をしっかり話し合い、後悔のない選択をしましょう!