「訪問看護みなし指定とは訪問看護ステーションとどう違うの?」
「みなし指定の訪問看護の人員基準や料金ってどんな感じ?」
このような疑問を解決できる記事です。
この記事を読むと下記の知識を得ることができます。
・訪問看護みなし指定とは?
・訪問看護みなし指定の人員基準、料金
・みなし訪問看護は指示書、契約書は必要なのか?
・みなし指定訪問看護と訪問看護ステーションの違い …など
訪問看護みなし指定について勉強していきましょう!
訪問看護みなし指定とは?
「みなし指定」という意味はご存知でしょうか?
通常、介護保険事業所等を立ち上げる時は、知事等に「指定=許可」をいただきます。
これを「通常指定」と言います。
しかし、特例で、病院・診療所では「指定=許可」を既にみなしているとして訪問看護を行うことができるというルールがあります。
これを「みなし指定」と言います。
みなし指定に関しては下記の記事に詳しく書いてありますので、閲覧してください。
この記事では、「みなし指定」を理解していることを前提に、「訪問看護みなし指定とは?」という内容で訪問看護にフォーカスして説明をしていきます。
みなし指定訪問看護と訪問看護ステーションの違い
みなし指定訪問看護と訪問看護ステーションの違いについて説明していきます。
訪問看護みなし指定の人員基準
病院または診療所のみなし指定の訪問看護の人員基準は、「指定訪問看護の提供に当たる看護職員を適当数」とされています。
訪問看護ステーションは、保健師・看護師又は准看護師を常勤換算方法で2.5以上となる員数を配置し、看護職員のうち1名は、「常勤」でなければならないというルールがあるため、人員基準が厳しくないことはみなし指定の訪問看護のメリットと言えます。
みなし訪問看護は理学療法士等による訪問看護は提供できません。
みなし訪問看護の設備基準
みなし指定(介護予防)訪問看護の事業を行うために必要な広さを有する専用の区画を確保するとともに、みなし指定(介護予防)訪問看護の提供に必要な設備及び備品等を備えなければなりません。
ただし、設備及び備品等については、当該医療機関における診療用に備え付けられたものを使用することができます。
みなし訪問看護の料金(介護保険の場合)
みなし訪問看護の料金は、訪問看護ステーションよりは少し安くなっていることが特徴です。
サービスコードは訪問看護Ⅱ1、Ⅱ2、Ⅱ3、Ⅱ4となります。
みなし訪問看護の料金
- Ⅱ1…256単位(20分未満)
- Ⅱ2…383単位(30分未満)
- Ⅱ3…553単位(30分以上1時間未満)
- Ⅱ4…815単位(1時間以上1時間30分未満)
※令和3年度介護報酬改定後
訪問看護ステーションの料金
- Ⅰ1…318単位(20分未満)
- Ⅰ2…474単位(30分未満)
- Ⅰ3…834単位(30分以上1時間未満)
- Ⅰ4…1,144単位(1時間以上1時間30分未満)
※令和3年度介護報酬改定後
みなし訪問看護は訪問看護ステーションと比較してどのくらい安いの?
結構、差があるね!
みなし訪問看護と訪問看護ステーションの料金の差
- 20分未満は約80%
- 318単位ー256単位=62単位
- 30分未満は約80%
- 474単位ー383単位=91単位
- 30分以上1時間未満は約66%
- 834単位ー553単位=281単位
- 1時間以上1時間30分未満は約71%
- 1,144単位ー815単位=329単位
みなし訪問看護は指示書は必要なのか?
みなし訪問看護の場合は医療保険と介護保険で異なります。
医療保険のみなし訪問看護の場合は、自院の医師からの指示のみとなります。(他医療機関の医師から指示書をもらうことはできません。)
介護保険のみなし訪問看護の場合は、自院はもちろん、他医療機関の医師から訪問看護指示書を交付していただき訪問看護を行うことができます。
みなし訪問看護は契約書は必要?
みなし訪問看護も訪問看護ステーションと同様に契約書は必要です。
自宅でケアをするため、問題が起きないように契約書は交わすようにしましょう。
みなし訪問看護のメリット
みなし訪問看護のメリットは下記の通りです。
みなし訪問看護のメリット
- 管理者を設けなくても良い。
- 人員基準がないため、常勤換算2.5(看護師等3名以上)を確保しなくてもスタートできる。
- 設備も病院や診療所のものを使用できる。
- みなし指定なので申請や更新等が楽