認知症対応型通所介護のメリット・デメリット【令和6年度料金つき】
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「認知症対応型通所介護って、ふつうのデイサービスと何がちがうの?」「メリットだけでなく、デメリットも知ってから選びたい」。家族に認知症の症状が出てくると、こうした疑問を持つ方は多いものです。
認知症対応型通所介護(認知症対応型デイサービス)は、認知症の方を専門に受け入れる少人数制のデイサービスです。手厚いケアが受けられる一方で、料金や利用できる地域などに注意点もあります。この記事では、利用者・ご家族の目線で、メリットとデメリットを令和6年度(2024年度)の最新情報を踏まえてわかりやすく解説します。
- 認知症対応型通所介護とはどんなサービスか
- 利用する4つのメリット
- 知っておきたい4つのデメリット(料金・地域・事業所数など)
- 令和6年度改定で変わった点と、向いている人
ちびウルフおばあちゃんが認知症って言われて…。普通のデイじゃなくて、認知症対応型ってのがあるんだね?
リハウルフそうなんだ。認知症の方に特化した、少人数の専門デイだよ。良いところも、気をつけたいところもあるから一緒に見ていこう。
認知症対応型通所介護とは?
認知症対応型通所介護とは、名前のとおり認知症のある高齢者に対応した通所介護(デイサービス)です。厚生労働省では、その目的を次のように定めています。
大きな特徴は、「地域密着型サービス」に分類される点と、少人数制である点です。提供形態には次の3つのタイプがあります。
| タイプ | 内容 |
|---|---|
| 単独型 | 特別養護老人ホーム等に併設されず、単独で運営されているタイプ |
| 併設型 | 特養や老健などの施設に併設して運営されるタイプ |
| 共用型 | グループホーム(認知症対応型共同生活介護)等の共用スペースで提供するタイプ |
認知症対応型通所介護の4つのメリット
まずは、認知症対応型通所介護を利用するメリットから見ていきましょう。
- 少人数で、認知症を理解したスタッフが手厚くケアしてくれる
- 通常のデイサービスで断られても受け入れてもらえることがある
- 顔ぶれが固定され、本人が落ち着いて過ごしやすい
- 家族の介護負担(レスパイト)が軽くなる
① 少人数で認知症に配慮したケアが受けられる
認知症対応型通所介護は少人数制で運営されます。1日の利用定員が少なく設定されているため、スタッフの目が行き届きやすいのが特長です。さらに、認知症ケアを学んだスタッフが多く、症状に合わせて穏やかに対応してくれます。少人数 × 認知症の専門性こそ、最大のメリットといえます。
② 通常のデイで断られても受け入れてもらえる
認知症の症状によって他の利用者さんとのトラブルが心配される場合、一般的なデイサービスでは受け入れを断られることもまれにあります。そうしたケースでも、認知症対応型通所介護なら認知症の方を専門に受け入れているため、柔軟に対応してもらいやすくなります。
③ 顔ぶれが固定され、本人が安心しやすい
認知症のある方は、環境の変化に敏感です。少人数で利用者・スタッフの顔ぶれが安定していると、「いつもの場所・いつもの人」という安心感が生まれ、混乱や不安が起きにくくなります。
④ 家族の介護負担が軽くなる
日中の見守りを任せられることで、ご家族は休息や用事の時間を確保できます。これはレスパイト(家族の負担軽減)として、在宅介護を続けていくうえでとても大切な役割です。
ちびウルフ手厚くて安心なんだね! じゃあデメリットはないの?
リハウルフいいところが多いぶん、料金や利用できる地域には注意点があるよ。次で確認しよう。
認知症対応型通所介護の4つのデメリット
- 通常のデイサービスより料金(基本報酬)が高い
- 原則としてその市区町村の住民しか利用できない
- 事業所の数が少なく、地域によっては近くにない
- 軽度の認知症の方には合わない場合がある
① 通常のデイサービスより料金が高い
認知症対応型通所介護は、小規模で専門的なケアを提供するぶん、一般的な通所介護より基本報酬(料金)が高めに設定されています。参考までに、令和6年度改定後の基本報酬(7~8時間程度・1回あたりの目安)は次のとおりです。
| 要介護度 | 単独型 | 併設型 | 共用型 |
|---|---|---|---|
| 要介護1 | 994単位 | 894単位 | 523単位 |
| 要介護2 | 1,102単位 | 989単位 | 542単位 |
| 要介護3 | 1,210単位 | 1,086単位 | 560単位 |
| 要介護4 | 1,319単位 | 1,183単位 | 578単位 |
| 要介護5 | 1,427単位 | 1,278単位 | 598単位 |
1単位はおおむね10円(地域により異なります)で、ここに各種加算が加わり、自己負担はその1〜3割が目安です。通常のデイサービスと比べると割高になりやすい点は、覚えておきたいデメリットです。
② 市区町村の住民しか利用できない
認知症対応型通所介護は地域密着型サービスに分類されます。そのため、原則として事業所がある市区町村に住んでいる方しか利用できません。「隣の市の評判の良い事業所に通いたい」と思っても、原則は通えない点に注意が必要です。
③ 事業所の数が少ない
認知症対応型通所介護は、全国的に見ても事業所数が多くありません。令和4年時点で全国におよそ3,000か所で、近年は微減傾向にあります。地域によっては事業所がまったくないこともあり、とくに次のような県では数が限られています。
| 都道府県 | 事業所数の目安 |
|---|---|
| 宮崎県 | 約16事業所 |
| 徳島県 | 約17事業所 |
| 和歌山県 | 約17事業所 |
| 山梨県 | 約20事業所 |
※事業所数は年度や調査時点により変動します。最新の状況は、お住まいの市区町村やケアマネジャーにご確認ください。通いたくても近くに無いというのは、大きなデメリットになり得ます。
④ 軽度の認知症の方にはストレスになる場合がある
認知症対応型通所介護には、症状の重い方から軽い方まで通っています。認知症のある方は周囲の環境に影響を受けやすいため、軽度の方にとっては他の利用者さんの言動が刺激やストレスに感じられることもあります。本人の状態や性格に合うかどうか、見学・体験で確かめるのがおすすめです。
令和6年度改定で変わった点と選び方
令和6年度(2024年度)の介護報酬改定では、認知症対応型通所介護にもいくつかの見直しが行われました。利用者・家族として知っておくとよい主な点は次のとおりです。
| 改定のポイント | 内容 |
|---|---|
| 基本報酬の見直し | 各区分でわずかに引き上げ(前掲の表が改定後の単位数) |
| BCP(業務継続計画)未策定減算 | 感染症・災害時の体制を整えていない事業所は基本報酬が減算に |
| 高齢者虐待防止措置未実施減算 | 虐待防止の委員会・指針・研修等が未実施の場合に減算 |
| 認知症加算の要件見直し | 認知症ケアの研修・会議の実施などが求められ、対象割合の要件も見直し |
| 処遇改善加算の一本化 | 従来の3つの加算が「介護職員等処遇改善加算」に統合 |
事業所を選ぶときは、こうした体制(防災・虐待防止・職員の処遇)がきちんと整っているかも、安心して任せられるかの判断材料になります。近くにあるかどうかを調べるには、「介護サービス情報公表システム」が便利です。気になる事業所が見つかったら、まずは見学・体験から始めてみましょう。
一般のデイサービスとどちらを選ぶ?
「料金が高い」「地域が限られる」といったデメリットはありますが、それを上回る専門的なケアと安心感が認知症対応型通所介護の価値です。一般的なデイサービスで過ごしづらさが見られる方、大人数の環境で落ち着かない方、認知症の症状にきめ細かく対応してほしい方には、有力な選択肢になります。
逆に、認知症が軽度で活動的な方や、にぎやかな環境を好む方は、一般のデイサービスやリハビリ特化型デイのほうが合うこともあります。大切なのは「サービスの種類」だけで決めず、本人の状態・性格・生活リズムに合うかという視点です。担当のケアマネジャーと相談しながら、見学・体験を通じて本人に合う場所を見つけていきましょう。
- スタッフの認知症ケアへの理解・声かけの雰囲気
- 利用者一人ひとりへの目の届き方(少人数のメリットが活きているか)
- 送迎の範囲・時間、食事や入浴などの過ごし方
- 料金の総額(基本報酬+加算+食費等)の見積もり
よくある質問(FAQ)
普通のデイサービスと併用できますか?
料金の自己負担はどのくらいですか?
他の市の事業所には通えませんか?
要支援でも利用できますか?
本人が行きたがらない場合はどうすれば?
- 認知症対応型通所介護は、認知症の方を専門に受け入れる少人数制の地域密着型デイサービス。
- メリットは「手厚い専門ケア」「断られても受け入れ可」「安心できる環境」「家族の負担軽減」。
- デメリットは「料金が高め」「市区町村の住民限定」「事業所が少ない」「軽度の方には合わない場合がある」。
- 令和6年度改定で基本報酬がわずかに引き上げられ、BCP・虐待防止などの体制要件も強化された。
- 事業所探しは「介護サービス情報公表システム」が便利。まずは見学・体験で本人に合うか確かめよう。
参考:厚生労働省「令和6年度介護報酬改定について」、同 介護サービス施設・事業所調査 等

(厚生労働省の資料より)-320x180.png)
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