デイサービスの種類を一覧で解説|特徴・対象者の違いも紹介

「デイサービスの種類って、どんなものがあるの?」「名前は似ているのに、何がどう違うのか分からない」——介護を考え始めたご家族や、これから介護の仕事に関わる方からよく聞かれる疑問です。ひとくちにデイサービスといっても、対象者や制度上の位置づけ、特徴によって何種類にも分かれています。
この記事では、現役の理学療法士が、介護保険の通所介護から総合事業・障害福祉のものまで、デイサービスの種類を一覧と特徴でまるごと整理します。それぞれの違いがスッキリ分かり、自分や家族に合うデイを選ぶ判断材料が手に入ります。介護の専門職が制度を確認する際にも使える内容です。
- デイサービス(通所サービス)の全体像と分類の考え方
- 介護保険の通所介護4種類(通常・認知症対応型・地域密着型・療養)の違い
- 総合事業の通所型サービス、障害福祉の放課後等デイサービスとは
- リハビリ特化型・趣味型など、コンセプト別のデイサービスの特徴
- 利用者に合ったデイサービスの選び方(専門職の視点)
ちびウルフデイサービスって、ぜんぶ同じものじゃないの?種類があるなんて知らなかったよ。
リハウルフそうなんだ。制度のうえでも、コンセプトのうえでも、いくつもの種類に分かれているんだよ。まずは大きな分類から一緒に見ていこう。
デイサービス(通所サービス)の全体像
デイサービスは、名前のとおり「デイ(昼間)」に利用する日帰りのサービスです。泊まりではなく、朝から夕方ごろまで施設で過ごし、食事・入浴・機能訓練・レクリエーションなどを受けて自宅に帰ります。高齢者だけでなく、障害のある子どもが使うものまで幅広く存在します。
デイサービスの種類は、大きく次の3つの切り口で整理すると分かりやすくなります。「どの制度に基づくか」「誰が対象か」「どんな特徴・コンセプトか」の3つです。これらは重なり合う部分もありますが、まずは制度ごとの種類から押さえると全体像がつかめます。
介護保険の通所介護(デイサービス)の種類一覧
もっとも一般的なのが、介護保険にもとづく通所介護です。介護保険の通所系サービスは、次の4つに分けられます。
| 種類 | 主な対象者 | 特徴 |
|---|---|---|
| 通所介護(デイサービス) | 要介護1〜5 | もっとも基本的なデイ。食事・入浴・機能訓練など |
| 認知症対応型通所介護 | 要介護1〜5(認知症) | 認知症に特化。少人数で手厚い対応 |
| 地域密着型通所介護 | 要介護1〜5 | 定員18人以下の小規模。市町村が指定 |
| 療養通所介護 | 重度要介護・がん末期など | 看護師が常駐し医療的ケアに対応 |
通所介護(デイサービス)
通所介護は、要介護1〜5の認定を受けた人が利用できる、もっとも基本的なデイサービスです。食事・入浴・排せつなどの日常生活上の支援や、機能訓練(生活機能の維持・向上のための運動)を提供します。利用者本人の心身機能の維持はもちろん、介護をする家族の負担を軽くする(レスパイト)役割も大きいサービスです。
認知症対応型通所介護
認知症対応型通所介護は、認知症の症状がある人を対象としたデイサービスです。要介護1〜5の人が対象で、要支援1〜2の人は「介護予防認知症対応型通所介護」になります。一般的なデイより少人数で運営され、認知症の方が落ち着いて過ごせるよう手厚く対応するのが特徴です。その分、利用料はやや高めに設定されています。
地域密着型通所介護(小規模デイサービス)
地域密着型通所介護は、定員が18人以下の小規模なデイサービスです。提供する内容は一般的な通所介護と大きく変わりませんが、制度上の位置づけが異なり、指定や管轄が市町村(保険者)になるのが特徴です。原則として、その市町村に住む人が利用対象になります。アットホームな雰囲気で、地域に根ざした運営をしている事業所が多い傾向です。
療養通所介護
療養通所介護は、難病などの重度の要介護者や、がん末期の人など、サービス提供にあたって看護師による観察が常に必要な人を対象とした地域密着型サービスです。入浴・排せつ・食事などの介護や機能訓練を行い、利用者の社会的な孤立感の解消や心身機能の維持、家族の負担軽減を図ります。看護師が必ず配置されている点が、他のデイサービスとの大きな違いです。
ちびウルフ同じ介護保険のデイでも、対象になる人がこんなに違うんだね!
リハウルフそう。要介護度や認知症の有無、医療的ケアの必要性で適したデイが変わるんだ。だからこそ「種類を知っておくこと」が、合うデイ選びの近道になるんだよ。
総合事業・障害福祉のデイサービス
介護保険の通所介護のほかにも、「デイサービス」と呼ばれるサービスがあります。代表的なのが、要支援者向けの通所型サービスと、障害児向けの放課後等デイサービスです。
通所型サービス(介護予防・日常生活支援総合事業)
通所型サービスは、市町村が行う「介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)」の一つです。要支援1〜2の人や、基本チェックリストで対象と判断された事業対象者が利用できます。従来の通所介護に相当するものに加え、基準をゆるめた多様なサービス(住民主体の支援や、短期集中で行う専門職のサービスなど)も含まれます。デイサービスの中で実施されることもありますが、制度上の位置づけは通所介護とは異なります。
放課後等デイサービス
放課後等デイサービスは、平成24年に児童福祉法に位置づけられた、障害のある子どものための支援です。学校に就学している障害児に対し、授業の終了後や休業日に、生活能力の向上に必要な訓練や社会との交流の機会などを提供します。学校や家庭とは違う時間・空間・人・体験を通じて、一人ひとりの状況に応じた発達支援を行い、子どもの最善の利益と健全な育成を図ることを目的としています。高齢者のデイサービスとは制度も対象もまったく異なる点に注意しましょう。
特徴・コンセプト別のデイサービスの種類
近年は、制度上の分類だけでなく、独自の特徴やコンセプトを打ち出したデイサービスが増えています。同じ通所介護でも、力を入れている内容はさまざまです。代表的なタイプを紹介します。
リハビリ特化型デイサービス
リハビリに特化したデイサービスです。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などを配置し、機能訓練を中心に提供します。2時間程度の半日単位で運営し、入浴や食事を行わず「運動だけして帰る」スタイルの施設も多くあります。「お風呂や食事は不要、とにかく身体を動かしたい」という人に人気です。
趣味特化型デイサービス
畑作業、カラオケ、音楽、囲碁・将棋など、特定の趣味に特化したデイサービスもあります。利用者が「やりたいこと」を軸に通えるため、通うこと自体のモチベーションにつながりやすいのが魅力です。各事業所がそれぞれの特色を打ち出しています。
少人数・大人数のデイサービス
規模によっても雰囲気が変わります。少人数でアットホームな環境を売りにするデイは、大人数が苦手な人でも通いやすいのが特徴です。一方、100名以上が利用する大規模なデイサービスもあり、こちらは他者との交流を楽しみたい人に向いています。
利用者に合ったデイサービスの選び方(専門職の視点)
種類が分かったら、次は「どう選ぶか」です。リハビリの現場でご家族から相談を受けるとき、私は次のような順番で考えることをおすすめしています。
- 本人の状態を整理する(要介護度・認知症の有無・医療的ケアの必要性)
- 本人が「何を求めているか」を確認する(リハビリ・入浴・交流・趣味など)
- 制度上どの種類のデイが対象になるかをケアマネジャーに相談する
- 候補を2〜3か所に絞り、必ず見学・体験利用をする
- スタッフの雰囲気・送迎範囲・1日の流れを確認して決める
特に大切なのが、ケアプランを作るケアマネジャーへの相談と、実際の見学・体験です。パンフレットだけでは雰囲気は分かりません。送迎の範囲や入浴設備、機能訓練の内容なども、見学時にしっかり確認しておくと失敗が減ります。専門職として伝えたいのは、「種類の正解」ではなく「その人に合うかどうか」が何より大事だということです。
デイサービスとデイケアは何が違うのですか?
要支援でもデイサービスは使えますか?
認知症があると普通のデイサービスは利用できませんか?
デイサービスは1日のうちどれくらい過ごしますか?
- デイサービスは「制度・対象者・特徴」の3つの切り口で種類が分かれる
- 介護保険の通所介護は、通常・認知症対応型・地域密着型・療養の4種類
- 総合事業の通所型サービス、障害児向けの放課後等デイサービスもある
- リハビリ特化型・趣味型・少人数/大人数など、コンセプト別の種類も増えている
- 選ぶときは「本人の状態と希望」を軸に、ケアマネ相談と見学・体験を必ず行う
※本記事の制度・対象者の情報は一般的な内容です。利用にあたっては、最新の公的情報(厚生労働省・各自治体)およびケアマネジャー・地域包括支援センターでご確認ください。

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