「訪問看護は休憩取れない?」
「訪問看護で休憩が取れていないけど、取る方法はあるの?」
このような疑問や悩みはありませんか?
訪問看護師は、地域の高齢者や障害者が自宅で安心して生活できるようサポートする仕事です。
しかし、訪問看護師が休憩を取る時間がないという問題が度々提起されています。
本記事では、その理由と対策について解説します。
この記事でわかることは以下のとおりです。
・訪問看護で休憩が取れない理由
・訪問看護師が休憩を取る方法
訪問看護で休憩取れない理由
訪問看護師が休憩時間をとれないのには様々な理由があります。
以下に具体的な理由を挙げてみましょう。
- 緊急訪問が入ることがある
- 移動で時間がかかる(時々渋滞もある)
- 訪問件数が多く記録なども多い
- ケアマネジャーや他事業所との連携(FAXや電話)
- 月末だと月末業務(報告書など)に追われる
一つずつ解説していきます。
緊急訪問が入ることがある
訪問看護の大きな特徴の一つは、予定外の緊急訪問が入ることがあるという点です。
突如として高齢者や障害者の体調が急変する場合、訪問看護師はすぐに対応するためにスケジュールを変更しなければなりません。
予測できない緊急訪問はスケジュールを狂わせ、その結果、休憩時間が確保できなくなる可能性があります。
一度緊急訪問が入ると、次の訪問の時間が遅れるだけでなく、その日の全体的なスケジュールが遅れ、結果的に休憩を取る時間が奪われるのです。
移動で時間がかかる(時々渋滞もある)
訪問看護師は患者さんの自宅を訪れるために移動する必要があります。
その移動時間が意外と長くなることがあります。
都市部では、渋滞に巻き込まれることがあります。また、地方では訪問範囲が広いため、一つの訪問先から次の訪問先へ移動するだけでもかなりの時間がかかることがあります。
移動時間は予定外の延長となることが多く、その結果、予定していた休憩時間が削られてしまいます。
訪問件数が多く記録なども多い
訪問看護師は一日に何件もの訪問をこなす必要があります。
そのため、訪問先での看護業務だけでなく、訪問内容の詳細な記録を取る必要があります。
これらの記録は、後日のケアの参考にしたり、他の医療スタッフと情報を共有したりするために非常に重要です。しかし、記録作業は手間と時間がかかります。
訪問看護師は記録作業を丁寧に行うことが求められるため、その分、休憩時間が短縮されることがあります。
ケアマネジャーや他事業所との連携(FAXや電話)
訪問看護師は患者さんのケアを適切に行うために、ケアマネジャーや他の医療機関と連携を取ることが多いです。
そのため、電話やFAXでのやり取りも業務の一部となります。
しかし、これらの連絡作業は意外と時間がかかるものです。
特に、重要な情報を伝えるためには、時間をかけて丁寧に説明することが求められます。
その結果、連絡作業にかかる時間が長くなり、休憩時間が確保できない状況が生じます。
月末だと月末業務(報告書など)に追われる
月末には、報告書作成や事務作業などの月末業務が増えます。
これらの業務は訪問看護師の主な業務である訪問看護業務とは別のスキルが求められ、そのために特別な時間を確保する必要があります。
これらの月末業務が増えると、普段の業務に加えてこれらの業務をこなす必要があり、その結果、休憩時間が減ってしまうことがあります。
訪問看護で休憩を取るための対策
訪問看護師が休憩を取れない理由を理解した上で、それぞれに対する具体的な対策を考えてみましょう。
一つずつの業務時間見直す(記録と・連携等)
各業務がどの程度の時間を必要としているのかを把握することが大切です。
各業務の所要時間を把握した上で、その時間を短縮できる方法はないかを考えてみましょう。
例えば、記録作業であれば、慣れてくると一定のテンプレートを使って記録を行うことで時間を短縮できるかもしれません。また、連絡作業については、メールやチャットツールを使うことで時間を節約できる可能性があります。
訪問スケジュールを効率化するアプリを使用する
訪問スケジュールを効率的に管理するためのアプリケーションを利用することも一つの方法です。これらのアプリケーションは、訪問スケジュールを自動的に最適化する機能を持っていることが多く、効率的なルートを提案してくれます。
これにより、移動時間を短縮することが可能となり、その分、休憩時間を確保することができます。
損益分岐点がゼロ以上になる訪問件数を考える
訪問看護師の仕事は非常にハードであり、一日に訪問する患者数を増やすことが直接的に所得を増やす一方で、それにより休憩時間が削られるという問題が生じます。
したがって、収入と健康を両立するためには、損益分岐点(収入と支出がちょうど同じになる点)がゼロ以上になる訪問件数を見つけることが重要です。
訪問看護ステーションを大規模化してフォローできる体制を整備
訪問看護ステーションを大規模化し、スタッフ間でのフォローアップ体制を整備することも有効な方法です。
大規模なステーションでは、一部の看護師が休憩を取る間に他の看護師がその業務を引き継ぐことが可能です。これにより、各看護師が休憩時間を確保しやすくなります。
また、大規模ステーションでは業務分担も可能となり、各看護師が得意とする分野を中心に業務を行うことができます。これにより、全体の労働効率が向上し、休憩時間の確保も容易になるでしょう。