「訪問リハビリはなぜ給料高い?」
「給料が高いと言われている訪問リハビリに転職したいけど本当?」
このような疑問はありませんか?
この記事を読むと下記のことが分かります。
- 訪問リハビリの給料の相場
- 訪問リハビリの給料が高い理由
- 病院より訪問看護ステーションの方が給料が高い理由
では、現役訪問理学療法士がわかりやすく解説していきます。
訪問リハビリの給料の相場は?
訪問リハビリの給料は地域や職場によって異なります。
よって、公的な平均などのデータはあまり参考にならないと考えた方が良いと思います。
一般的に、下記のような傾向があります。
- 都会の方が給料が高く、田舎の方が給料が低い
- 大規模の方が給料が高く、小規模の方が給料は低い
- 訪問看護ステーションの方が給料が高く、病院や老健の訪問リハビリの方が給料が低い
- 歩合制(インセンティブ制)は高いが不安定で、それ以外は安定している
訪問リハビリの年収の相場は400〜600万円程度だと思います。
この年収は、理学療法士1年目でも2年目でも、10年目でも目指せる年収です。
急性期や回復期の病院に勤めている理学療法士の1年目や2年目が年収600万円を稼ぐことはほとんど不可能だと思います。
しかし、理学療法士1年目、2年目、3年目でも年収500〜600万円を目指せるチャンスがあるのが訪問リハビリです。
もちろん、努力をすれば年収700万円、800万円も可能です。
では、なぜ訪問リハビリの給料が高いのか?
その理由を説明していきたいと思います。
訪問リハビリの給料はなぜ高い?
訪問リハビリの給料が高い理由は大きく分けて4つあります。
それは下記の通りです。
- 人件費率が高い
- 医師がいない(訪問看護の場合)
- 歩合制の制度の活用
- 経験年数を重ねた人が多い
それでは訪問リハビリの給料が高い理由を一つひとつ解説していきます。
人件費率が高い
訪問リハビリを運営するにあたり大きなお金が必要になるのは下記の3つだけです。
- 事業所の家賃
- 移動手段(車、バイク、自転車など)
- 人件費(給料)
事業所の家賃はいくらでも安くできますし、都会ですと移動手段は自転車です。
そのため、自ずと人件費率が高くなり、高い給料をお支払いできるというわけです。
一般的な病院ですと、広大な土地・高い建物・高い医療機器・経営者の高い給料などがあります。
しかし、訪問リハビリの場合、大きなお金がかからずに運営ができます。
そのため、給料が高くなるのです。
ちなみに訪問看護の人件費率は平均で78.0%と言われています。
リハビリは同等だと思います。
ここからも、売上高か多く人件費にかけることができるというがわかると思います。
医師がいない(訪問看護の場合)
一般的な病院などの場合は、理学療法士がどんなに偉くなって出世しても、リハビリ部門の部長&技師長止まりのところが多いのではないでしょうか?
例外を除き、医療業界は医師優位のヒエラルキーがあります。
新人の医師でも、給料は30年目の理学療法士よりも高いという一般企業では想像もつかないことが起きます。
一方で、訪問看護ステーションの場合は、医師がいません。
経営者が看護師の場合も、理学療法士の場合もあります。
一般職の理学療法士でも出世すれば、その会社のNo.2になることも可能なのです。
職種に関わらず、平等に組織の上に昇る可能性があることが、訪問リハビリ(訪問看護)で給料が高い理由と言えます。
給料は基本的に組織が大きく、組織の上の方に行けば高くなりやすい傾向があります。
よって、成長している組織のなるべく上を目指すことができる職場を選ぶことが給料&年収UPに影響があると言えます。
その点では訪問看護ステーションからのリハビリは給料が高くなりやすいと思います。
歩合制の制度の活用
訪問リハビリの場合は、歩合制(インセンティブ制)を導入しているところがあります。
カラクリを分かりやすく説明したいと思います。
- 基本給あり
- 80件から1件4,000円のインセンティブ
- 100件訪問したら+8万円
例えば、このようなところで働いたら、頑張れば給料が増えます。
訪問リハビリテーションの場合は概ね下記のような料金ですから、スタッフが訪問すればするほど、スタッフも稼ぐことができ、会社も儲けることができるというWIN-WINのカラクリがあるのです。
- 1件(40分)…約6,500円
- 1件(60分)…約9,500円
給料がたくさん欲しい場合は、インセンティブ(歩合性)の職場を選ぶことをおすすめします。
経験年数を重ねた人が多い
『訪問リハビリの平均年収が高い』というデータが色々なところから出ることがあります。
『訪問看護ステーションで働く理学療法士の給料が高い』ということは分かりますが、『病院や老健の訪問リハビリテーションで働く理学療法士の給料が高い』というデータも出ることもあります。
病院や老健の訪問リハビリは、基本的には他の部署(病棟や入所等)と同じ給与体系だと思います。
しかし、なぜか訪問リハビリだけ給料が高いというデータが出ることがあるのです。
その理由はなんだと思いますか?
病院や老健は様々な部署があります。
- 病院の場合は…病棟、外来、通所リハ…他
- 老健の場合は…入所、通所リハ、ショートステイ…他
その中に訪問リハビリという部署もあります。
多くの部署がある中で、訪問リハビリという部署には経験が豊富なスタッフが集まりやすいという特徴があります。
それは、リスク管理能力や対人スキルなどが必要であるからです。
よって、自然と経験年数が多いスタッフが集まることで、病院や老健の訪問リハビリの平均年収&給料が高いというデータが出ることになるのです。
全てそういう訳ではないとは思いますが、『単に経験が豊富の人が訪問リハビリをやっているから、他の分野と比較して平均年収が高くなっている。』可能性も大いにあると考えることができます。
病院より訪問看護(リハビリ)の方が給料が高い
この記事を読んでいる人は、「給料を上げたいから訪問リハビリに転職したい!」と考えている人が一定数いるのではないでしょうか?
本当に給料を上げたいのであれば、病院や老健の訪問リハビリテーションより、訪問看護ステーションに転職することをおすすめします!
その理由は下記の通りです。
- 病院や老健は他の部署と給料体系が同じ
- 病院や老健は異動がある
- 病院や老健は歩合制が少ない
- 訪問看護ステーションの方が給料が高いことが多い
今回は『訪問リハビリがなぜ給料が高いのか』を解説しました。
このブログでは訪問リハビリについてさまざまな情報発信をしています。
ぜひ、参考にして頂き、興味があれば訪問リハビリの世界に飛び込んでみてはいかがでしょうか?