令和6年度介護報酬改定 訪問リハビリの変更点まとめ【加算も解説】
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「令和6年度介護報酬改定で、訪問リハビリは結局どう変わったの?」——改定前の議論を追っていた方ほど、実際に確定した内容を整理したくなっているのではないでしょうか。基本報酬の見直しに加え、退院時の連携を評価する加算の新設や、リハビリテーションマネジメント加算の再編など、現場に直結する変更が複数入りました。
この記事では、令和6年度(2024年度)介護報酬改定で確定した訪問リハビリテーションの変更点を、基本報酬・新設加算・再編された加算・実務上の義務化までまとめて解説します。改定の背景にあった「現状と課題」もあわせて押さえることで、なぜこの方向に改定されたのかが腑に落ちるはずです。数値は厚生労働省の改定資料をもとに整理しています。
- 令和6年度改定で訪問リハビリの基本報酬がどう変わったか(308単位/回・施行日)
- 新設された退院時共同指導加算・認知症短期集中リハビリテーション実施加算の中身
- リハビリテーションマネジメント加算の再編ポイント
- 入院中のリハ計画書の入手・把握など、現場で義務化された対応
令和6年度改定で訪問リハビリはこう変わった【全体像】
まず、令和6年度改定の訪問リハビリの主な変更点を一覧で押さえましょう。
| 項目 | 令和6年度改定の内容 |
|---|---|
| 基本報酬 | 308単位/回(前年度307単位から微増)※施行は2024年6月1日 |
| 退院時共同指導加算 | 新設:600単位/回(退院につき1回) |
| リハビリテーションマネジメント加算 | 区分を再編し、医師の説明・同意を評価する仕組みを整理 |
| 認知症短期集中リハビリテーション実施加算 | 新設:240単位/日(週2回まで) |
| 退院後のリハ計画書 | 入院中の医療機関のリハ実施計画書等の入手・把握を義務化 |
ちびウルフ今回の改定って、ひと言でいうと何がテーマだったの?
リハウルフ大きなテーマは「退院後の早期介入」と「認知症への対応」だね。病院からの切れ目のないリハと、認知症のある人へのリハを後押しする内容になっているんだ。
基本報酬は308単位/回に(施行は6月1日)
令和6年度改定で、訪問リハビリテーションの基本報酬は1回(20分以上)あたり308単位となりました(前年度の307単位から微増)。
基本報酬は微増にとどまりましたが、後述する加算の新設・再編により、「どう提供するか」で評価に差がつく構造が強まっています。単価そのものより、加算要件を満たす体制づくりが収益面でも重要になりました。
退院時共同指導加算の新設(600単位/回)
今回の目玉のひとつが、退院時共同指導加算の新設です。退院時の情報連携を促し、退院後すぐに質の高いリハビリへつなげる狙いがあります。
算定の要点は次のとおりです。
- 病院・診療所を退院する利用者に対し、訪問リハ事業所の医師・PT・OT・STが退院前カンファレンス(退院前の共同指導)に参加する
- その後、初回のサービス提供を行う
- 退院時共同指導の内容を記録に残す
改定前のデータでは、退院後2週間未満で訪問リハを開始した利用者のほうが、機能回復の程度が有意に大きいことが示されていました。一方で、利用開始まで2週間以上かかる利用者も一定数いたことが課題でした。この加算は、まさにその「早期介入」を後押しするものです。
リハビリテーションマネジメント加算の再編
リハビリテーションマネジメント加算(リハマネ加算)は区分が整理されました。従来の細かな区分を見直し、医師が利用者・家族へ説明し同意を得るプロセスを評価する形に整理されています。
大枠としては、月単位の基本的な加算(区分イ・ロ)に加え、医師による説明・同意を行った場合にさらに上乗せ評価される構成です。具体的な単位数や区分の細部は改定で更新されるため、算定にあたっては最新のサービスコード表・解釈通知で必ず確認してください。
ちびウルフリハマネ加算で、現場が一番気をつけることは?
リハウルフ医師の関与とその記録だね。計画の説明・同意のプロセスを、誰が・いつ・どう行ったかを記録に残すことが算定の土台になるよ。
認知症・短期集中リハビリテーション実施加算
令和6年度改定では、認知症短期集中リハビリテーション実施加算が訪問リハに新設されました。これは、訪問による認知症リハの効果を示す研究結果が背景にあります。
| 加算 | 単位 | 対象・要件の要点 |
|---|---|---|
| 短期集中リハビリテーション実施加算 | 200単位/日 | 退院・退所日または要介護認定日から3か月以内に集中的にリハを実施 |
| 認知症短期集中リハビリテーション実施加算(新設) | 240単位/日(週2回まで) | 医師が認知症と判断した利用者に、退院(所)日または訪問開始日から3か月以内に集中的にリハを実施 |
入院中のリハ計画書の入手・把握が義務化
改定前の課題として、約半数の利用者で、医療機関が作成したリハビリ実施計画書を、退院後のリハ事業所が入手できていないという報告がありました。これを受け、令和6年度改定では実務上の対応が強化されています。
退院後のリハ計画を作成する際には、入院中に医療機関が作成したリハビリ実施計画書等を入手し、その内容を把握することが求められるようになりました。病院との連携を「やったほうがよい」から「やるべきこと」へと位置づけ直した変更といえます。
改定の背景にあった「現状と課題」
今回の方向性を理解するうえで、改定前の議論(社会保障審議会 介護給付費分科会)で示された現状と課題も押さえておきましょう。
- 訪問リハの受給者数は毎年増加し、近年は約13.6万人規模で推移
- 退院後2週間未満の利用開始で機能回復が有意に大きい一方、開始が遅れる利用者も一定数存在
- 医療機関のリハ計画書が、退院後の事業所に十分に引き継がれていない
- 認知症への訪問リハの効果が示唆され、さらなる対応が必要とされた
- 退院から介護保険のリハへ、医療保険からの移行も含めた切れ目のない提供が論点に
これらの課題に対し、退院時共同指導加算・認知症短期集中リハ加算・計画書入手の義務化といった形で具体策が盛り込まれた、という流れです。
介護予防訪問リハビリの改定もチェック
要支援者が対象の介護予防訪問リハビリテーションも、令和6年度改定の対象です。基本報酬の見直しに加え、長期利用への対応が引き続き論点となっています。
介護予防リハでは、利用が長期化した場合の12月(12か月)超の減算が設けられており、漫然とした長期利用を避け、目標達成に向けた計画的な提供が求められます。改定前のデータでは、減算が適用される利用者の割合が一定数にのぼっていたことが課題として示されていました。要支援者を担当する事業所は、利用開始からの期間管理と、卒業・移行を見据えた計画づくりを意識しましょう。
現場の実務でやるべきこと【専門職の実践編】
PT・OT・STや管理者が、改定を踏まえて取り組みたい実務を整理します。
- 退院予定の利用者を早期に把握し、退院前カンファレンスへの参加体制を整える
- 入院中の医療機関からリハ実施計画書等を入手し、内容を把握・記録する
- 退院・訪問開始から3か月以内の短期集中・認知症短期集中リハの計画を立てる
- リハマネ加算に向け、医師の説明・同意のプロセスと記録を仕組み化する
- 最新のサービスコード表で単位数・算定要件を確認し、レセプトに反映する
よくある質問(FAQ)
令和6年度の訪問リハビリの基本報酬は何単位ですか?
退院時共同指導加算は何単位ですか?
認知症短期集中リハビリテーション実施加算は新設ですか?
入院中のリハ計画書は必ず入手しないといけませんか?
リハマネ加算の正確な単位数はどこで確認できますか?
- 令和6年度改定の訪問リハ基本報酬は308単位/回(施行は2024年6月1日)。
- 退院時共同指導加算(600単位/回)が新設され、退院後の早期介入を後押し。
- 認知症短期集中リハビリテーション実施加算(240単位/日・週2回まで)も新設。
- リハマネ加算は区分を再編。入院中のリハ計画書の入手・把握も実務上求められるように。
- 単位数・要件は最新の一次情報で必ず確認を。
参考:厚生労働省「令和6年度介護報酬改定について」、社会保障審議会 介護給付費分科会 資料ほか。数値・要件は改定や通知で更新される場合があるため、算定時は最新の一次情報をご確認ください。
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