「固いものでむせるようになった」「飲み込みづらそうで食事に時間がかかる」——年齢を重ねると、噛む力・飲み込む力(嚥下機能)は少しずつ衰えていきます。そのまま普通の食事を続けると、食べられるものが減り、低栄養や誤嚥(ごえん)のリスクが高まります。誤嚥は肺炎の原因にもなり、高齢者にとっては命に関わることもあるため、早めの対策が大切です。

その対策として頼りになるのが、やわらか食・介護食の宅配です。とはいえ「やわらか食」「ムース食」「きざみ食」など種類が多く、どれを選べばよいか迷う方も多いはず。この記事では、訪問リハビリの現場でご家族の相談に乗ってきた視点から、やわらか食・介護食の宅配の選び方と比較のポイントを分かりやすく解説します。

この記事でわかること
  • やわらか食・介護食の種類とやわらかさの段階
  • 本人の噛む力・飲み込む力に合った選び方
  • やわらか食・介護食の宅配を選ぶ比較ポイント
  • 栄養管理にも対応した宅配食サービスの特徴
  • 利用前に知っておきたい注意点とよくある質問

やわらか食・介護食にはどんな種類がある?

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やわらか食とかムース食とか、いろいろあって違いが分からないよ。

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やわらかさには段階があるんだ。噛む力・飲み込む力がどのくらい残っているかで、合う形態が変わるよ。まずは段階を知っておこう。

介護食は、噛む力・飲み込む力の状態に合わせて、やわらかさが段階的に分かれています。代表的な形態を整理します。

形態特徴・向いている状態
やわらか食見た目は普通の料理に近く、舌や歯ぐきでつぶせる。噛む力が落ちてきた方向け。
きざみ食食材を細かく刻んだもの。噛む負担を減らせるが、むせやすい方には注意が必要。
ムース食なめらかに成形したやわらかい食事。飲み込む力が低下した方向け。
ミキサー食・ペースト食ポタージュ状にしたもの。噛む・飲み込むがさらに難しい方向け。

市販品では、やわらかさの目安として「ユニバーサルデザインフード(UDF)」などの区分表示が使われることもあります。「容易にかめる」「歯ぐきでつぶせる」「舌でつぶせる」「かまなくてよい」といった段階が示されているので、選ぶときの目安になります。宅配のやわらか食でも、こうした区分や「どのくらいのやわらかさか」が分かるように説明されているものを選ぶと、本人の状態に合わせやすく安心です。

注意合わない形態を選ぶと、かえって危険なことがあります。とくにむせや飲み込みにくさがある場合の「きざみ食」は、口の中でまとまりにくく誤嚥のリスクになることも。迷うときは医師・歯科医師・言語聴覚士(ST)などに相談しましょう。

本人の噛む力・飲み込む力に合った選び方

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うちのおじいちゃんに合うのはどれなんだろう?

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「どこまで噛めるか」「むせるかどうか」で見当をつけるといいよ。下の表を目安にしてね。心配なら専門職に評価してもらうのが一番確実なんだ。

本人の状態に合わせて、目安となる形態を整理しました。あくまで目安なので、迷う場合は専門職に相談してください。

本人の様子目安となる形態
固いものは苦手だが、やわらかければ噛めるやわらか食
噛む力がかなり落ちているやわらか食〜ムース食
飲み込みにくく、ときどきむせるムース食
飲み込む力が大きく低下しているミキサー食・ペースト食(専門職の評価を)
ポイント「食べやすさ」と「栄養」は別の視点です。やわらかくしただけで品数が減ると、たんぱく質やエネルギーが不足しがちになります。やわらか食でも栄養バランスや栄養強化に配慮されたものを選ぶと、低栄養を防ぎやすくなります。

やわらか食・介護食の宅配を選ぶ比較ポイント

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宅配のやわらか食って、どこを比べて選べばいいの?

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やわらかさの段階が選べるか、栄養まで考えられているかが大事だね。5つで比べてみよう。

やわらか食・介護食の宅配を選ぶときは、次の5つを確認すると失敗しにくくなります。

比較ポイントチェックすること
① やわらかさの段階本人の状態に合う形態(やわらか食・ムース食等)を選べるか
② 栄養への配慮たんぱく質・エネルギーなど栄養バランスが整っているか
③ 見た目・味彩りや風味があり、食欲がわく仕立てか
④ 調理の手軽さレンジで温めるだけなど、介護する側の負担が軽いか
⑤ 料金・お試し送料込みの価格か、少量のお試しができるか

特に大切なのが①と②です。やわらかさの段階が本人に合っていないと食べにくく、逆に栄養が不足すると低栄養につながります。やわらかさと栄養の両方に配慮された宅配食を選ぶことが、安心と続けやすさの決め手になります。手作りで毎食やわらか食を用意するのは大変なので、宅配を上手に取り入れると介護する側の負担も大きく減ります。

栄養管理にも対応した宅配食という選択肢(メディカルフードサービス)

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やわらかさも栄養も、両方しっかりしてる宅配食ってあるの?

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一例として、医療・介護対応に強い「メディカルフードサービス」が挙げられるよ。やわらか食もムース食も扱っていて、減塩や栄養強化のタイプもあるんだ。

やわらか食・介護食をしっかり選びたいなら、一般的な宅配弁当より医療・介護対応に特化したサービスが安心です。その代表例が、総出荷600万食を突破した健康宅配食「メディカルフードサービス(MFS)」です。

メディカルフードサービスは、消費者庁が定める「食事療法用宅配食品等栄養指針」に基づいて献立が設計されているのが特徴です。介護食ではやわらか食・ムース食を扱っており、やわらか食には減塩タイプや栄養強化タイプも用意されています。そのため「やわらかいけれど塩分も気をつけたい」「最近やせてきたので栄養を強化したい」といった複合的なニーズにも対応できます。彩りや風味を活かし、見た目も楽しめるよう工夫されているのも専門メーカーならではの魅力です。

さらに、管理栄養士に電話で相談できる窓口があり、全国300か所以上の病院・介護施設でも採用されている実績があります。冷凍で届くのでまとめて保管でき、レンジで温めるだけ。介護するご家族の負担も軽くなります。料金は送料込みの表示で、まずは少量のお試しセットで、本人が食べやすいかを確かめてみるのがおすすめです。

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注意形態(やわらかさの段階)の選び方に迷うときは、自己判断せず医師・歯科医師・言語聴覚士(ST)や管理栄養士、サービスの相談窓口に確認しましょう。むせや飲み込みにくさが強い場合は、まず嚥下の評価を受けることが大切です。

やわらか食・介護食の宅配を利用する前の注意点

便利な宅配食ですが、利用前に押さえておきたい点があります。

まず、噛む力・飲み込む力は状態が変化していくものです。今ちょうど良い形態でも、数か月後には合わなくなることがあります。むせが増えた、食事に時間がかかる、体重が減ったといった変化があるときは、形態が今の状態に合っているか専門職に見直してもらいましょう。

次に、冷凍タイプが中心のため冷凍庫のスペースが必要です。また、温めはレンジが基本なので、一人暮らしの方の場合は本人が操作できるかも確認しておきましょう。

さらに、食事の姿勢や食べ方も誤嚥の予防に関わります。背すじを伸ばして座り、少しあごを引いた姿勢で食べると飲み込みやすくなります。一口の量を多くしすぎない、急がずゆっくり食べる、食事中にむせたら無理に続けないことも大切です。やわらか食・介護食という「食べ物の工夫」と、姿勢や食べ方という「食べ方の工夫」を組み合わせると、より安全に食事を楽しめます。食事は介護予防の土台です。上手に取り入れ、無理なく「食べる楽しみ」を守っていきましょう。

やわらか食ときざみ食はどちらがいいですか?
きざみ食は口の中でまとまりにくく、むせや飲み込みにくさがある方では誤嚥のリスクになることがあります。飲み込む力に不安がある場合は、まとまりやすいやわらか食やムース食のほうが向くことが多いです。迷うときは専門職に相談しましょう。
やわらか食は栄養が不足しませんか?
やわらかくすることで品数が減ると、たんぱく質やエネルギーが不足しがちです。栄養バランスや栄養強化に配慮されたやわらか食を選べば、低栄養を防ぎやすくなります。
形態はどう決めればいいですか?
噛む力・飲み込む力の状態によって変わります。むせや飲み込みにくさがある場合は、医師・歯科医師・言語聴覚士(ST)などに評価してもらってから決めると安心です。
まずは少しだけ試せますか?
多くのサービスに6食程度のお試しセットがあります。いきなり定期契約せず、やわらかさ・味・量を本人と確認してから判断するのがおすすめです。
まとめ
  • 介護食はやわらかさが段階的に分かれる。やわらか食・きざみ食・ムース食・ペースト食など。
  • 選ぶ基本は「本人の噛む力・飲み込む力に合った形態」を選ぶこと。きざみ食は誤嚥に注意。
  • 「食べやすさ」と「栄養」は別の視点。やわらか食でも栄養バランスへの配慮が大切。
  • 宅配を選ぶ決め手は「やわらかさの段階が選べる×栄養に配慮」されていること。
  • やわらか食・ムース食に栄養強化・減塩まで対応するメディカルフードサービスも選択肢。
  • 状態は変化する。むせ・体重減があれば形態を専門職に見直してもらい、まずはお試しから。
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ABOUT ME
リハウルフ
理学療法士/「リハコネ式!訪問リハのためのルールブック」監著・編集/「訪問リハビリマガジン」編集長/他に3メディアの編集長/ YouTube「リハウルフ」運営/セミナー経験多数/厚生労働省のホームページを見ることが趣味
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